2012-05-28
マイケル・S・ガザニガ、ロバート・B・パーカー
1冊挫折、1冊読了。
『人間らしさとはなにか? 人間のユニークさを明かす科学の最前線』マイケル・S・ガザニガ:柴田裕之訳(インターシフト、2010年)/懇切丁寧な文章が冗長に感じた。もっと端的に書くべきだ。
29冊目『突然の災禍』ロバート・B・パーカー:菊池光〈きくち・みつ〉訳(早川書房、1998年/ハヤカワ文庫、2005年)/シリーズ第25作。やはり久し振りに読むと面白い。昨日一日で読了。レイチェル・ウォレスとリタ・フィオーレの登場もファンにとっては嬉しい限り。もはや、「大人の童話」として読むのが正解であろう。スーザンの前夫をスペンサーが助けるという筋書きだ。スペンサーの騎士道精神を表現するためにスーザンは道化役と化している。多くの男性にとってスペンサーは辿り着くべきユートピアといってよい。香山二三郎〈かやま・ふみろう〉の解説は余計だ。
2012-05-27
海堂尊〈かいどう・たける〉が語る仕事「一点突破の足場を作る」
人は打たれ強くなれる
何を言われても死にはしない
今の日本があちこちで停滞していると言われることに、僕は憤りを感じます。年かさの人間が、「若い人材がいない」と嘆くことも同じようにやり切れない。僕が医療の世界に居ながら小説を書いたことも、アカデミズムの世界では眉をひそめられる行為です。本当にそれでいいのかと思いますね。
戦国時代や明治維新などの激動の時に、日本は素晴らしい若い人材が輩出していますが、あの時代が異常だったのかと言えばそうではない。もともと私たちは進取の気性に富んだ国民なのです。しかし安定した時代が続く日本では、力を持った年配者が自分の権限にしがみつき、未来の子孫の時間や、伸びていく可能性や、彼らに投入すべき資金を食い潰してはいないでしょうか。権限を持っている人間が自分の力を10割行使するのではなく、せめて8割くらいまでにとどめ、残る2割を若い人にすっかり預けてみる度量は発揮できないものでしょうか。仕事はそうやって、若い人間が思い切って実行することで飛躍点を見つけてきたと思うのです。
逆に、行き詰まりを感じている若い人は、正しいと思うなら周囲の顔色をうかがわずにやんちゃをしてみてください。本当に社会のためになることなら、組織の中に反対者が大多数であっても、見ている人はちゃんと見ている。現代では、どんな発言や行動をしても命まで狙われることはないでしょう。自分の信じることを見つける、それを必死で主張する。それくらい面白い仕事の仕方はないと思いますよ。
攻撃してくる人には習性がある
たたかれている時には、人から疎まれている事実だけで精神的にへとへとになります。僕も気持ちが真っ暗になることもありました。でもいろんな方面からたたかれているうちに、それが正しい理論で発言されているのではなく、個人の立場を守るための保守的な見解だったり、組織の役割を維持するための後ろ向きな態度からだったりするのだと見えてきました。結局、攻撃してくる人は、自分の足元が脅かされるのが怖いんですよね。
もしあなたが多くの部下を持つ人なら、押さえつけ守っている自分の領域に、若い人が呼吸できる場所を与えて上げて欲しい。やるべきことを見定めている若い人なら、攻撃してくる人の気持ちの底を見てください。そして慣れていくこと、タフになっていくことです。
僕が続けていた剣道で教えられたことは二つ。「集中力」と「今一時(いっとき)」ということです。相手と相対して面を打つ。決まればこちらの勝ちで、返されれば向こうの勝ち。剣道ほどの瞬時の決断を迫られることは、人生の局面ではそうはないと思うけれど、打たれても型が分かる。打たれ強くなりながら、自分の目的に近づいていけばいいのです。(談)
【朝日求人 2012-05-27】
2012-05-26
片山さつきと世耕弘成
われわれの社会で為されている競争が常に公正で、すべての人間に均等な機会が保障されていると言い切れる者だけが、生活保護受給者に石を投げることができるはずなのだが、片山さつきと世耕弘成は、投げるんだろうな。
— 小田嶋 隆さん (@tako_ashi) 5月 25, 2012
・次長課長河本氏の母親生活保護について片山さつき・世耕弘成議員のTL+書評家・豊崎由美さんとコラムニスト小田嶋隆さんのご意見
・バッシングに便乗 小宮山厚労相こそよっぽどのワル
・生活保護
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