生産性のない人間を養うことに国家財政を投入することに懸念がある、などと述べる徒輩はいう。人間は何をいつ生産したのか?社会という遊びが通用する範囲内で生産しているように見せかけているだけで、その外に広がる空気も水もいまだかつて人が生産したためしがない。
— 尹雄大さん (@nonsavoir) 9月 6, 2012
2012-09-06
人間は何をいつ生産したのか?
ジル・ボルト・テイラー
1冊読了。
47冊目『奇跡の脳 脳科学者の脳が壊れたとき』ジル・ボルト・テイラー:竹内薫訳(新潮社、2009年/新潮文庫、2012年)/一昨日読了。少々高っ調子(ハイテンション)な文章が鼻につくが内容は文句なし。類書に山田規畝子〈やまだ・きくこ〉著『壊れた脳 生存する知』があるが、山田が障害世界を描いたのに対し、ジル・ボルト・テイラーは脳という宇宙を経験したといってよい。順序としてはトーマス・ギロビッチ著『人間この信じやすきもの 迷信・誤信はどうして生まれるか』→ロバート・カーソン著『46年目の光 視力を取り戻した男の奇跡の人生』→本書→アンドリュー・ニューバーグ、ユージーン・ダギリ、ヴィンス・ロース著『脳はいかにして〈神〉を見るか 宗教体験のブレイン・サイエンス』→トール・ノーレットランダーシュ著『ユーザーイリュージョン 意識という幻想』と進むのがいいだろう。最大の問題は、アナロジーが死の象徴化から始まり、「宗教の原型は確証バイアス」とすれば、宗教は左脳から誕生しながらも宗教体験(悟り)は右脳で行われることになる。数年前から「本覚論(ほんがくろん)を修行論ではなく時間論で捉えるべきだ」と考えてきたが、本書に蒙(もう)を啓(ひら)かれほぼ解決した。「宗教とは何か?」「必読書」に追加。
2012-09-05
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