2012-10-13

ジョージ・ソロス


 2冊挫折。

ソロスは警告する 超(スーパー)バブル崩壊=悪夢のシナリオ』ジョージ・ソロス:徳川家広訳、松藤民輔解説(講談社、2008年)/期待はずれ。松藤のポジショントークにも辟易させられた。ソロスが「哲学者になり損ねた男」であることだけはよく理解できた。数十年前であれば再帰性と可謬主義は卓見だと思うが、今となっては複雑系科学と認知科学の焼き直しにしか過ぎないと思われる。自説の解説もあまり上手くなく、かえって混乱するような中途半端さがある。明快ではないものを理論とは呼ばない。ま、金持ちの余技と考えるべきだろう。

ソロスは警告する 2009 恐慌へのカウントダウン』ジョージ・ソロス:徳川家広訳、松藤民輔解説(講談社、2009年)/前著よりもっと薄っぺらい本。パラパラとめくって直ぐに閉じた。

スリランカ仏教と神智学協会


 このように,スリランカ仏教と神智協会(※神智学協会)との関わりは,イギリス植民地支配のもとで,キリスト教への反発から仏教王権が回顧されていた時期に生まれた。仏基論争に触発されたオールコット(※ヘンリー・スティール・オルコット)とブラヴァツキーの2人は,1880年5月に,1人のイギリス人,5人のインド人とともにスリランカを訪れた。オールコットは,すでに1879年より教義論争の主役であったグナーナンダ師やスマンガラ師と親交を結んでいた。そのため,スリランカの側からも,その来島が待望されており,いわば,西洋の仏教理解者のチャンピオンとして歓迎されたのである。

「儀礼の受難 楞伽島綺談」杉本良男、P48(PDF)/一部に注(※)を施した】

「比較による真理の追求 マックス・ミュラーとマダム・ブラヴァツキー」杉本良男(PDF)

 下記リンクの論文では、スワミ・ヴィヴェーカーナンダが神智学協会を批判した事実にも触れている。

「ノーベル賞つまらない」=候補のロシア女性活動家が批判