2015-02-04

目撃された人々 61

2015-02-03

松村高夫、矢野久


 1冊挫折。

大量虐殺の社会史 戦慄の20世紀』松村高夫、矢野久編著(ミネルヴァ書房、2007年)/最悪の学術書であると思う。松村の序章は力のこもった内容だが終盤で馬脚を露(あらわ)わしている。それにしてもこの無感情ぶりは何に由来するのか? 人間を置き去りにした学問は無残である。ひょっとすると彼らは殴られた経験すらないのかもしれない。机上で大量虐殺を扱う愚行を私は嗤(わら)う。唾棄すべき本だ。ミネルヴァ書房の見識を疑う。

2015-02-02

【佐藤優氏の分析】イスラム国邦人人質事件(東京大地塾 2015年1月例会)



ロバート・A・バートン、井上順孝、安冨歩、成瀬雅春、他


 5冊挫折、1冊読了。

ハタ・ヨーガ完全版』成瀬雅春〈なるせ・まさはる〉(BABジャパン出版局、2009年)/飛ばし読み。あまりピンと来なかった。実践してみないことには判断が難しい。いくつかのポーズを行ったのだが熱意が湧かず。

排除の現象学』赤坂憲雄〈あかさか・のりお〉(洋泉社、1986年/ちくま学芸文庫、1995年)/文章に独特の気取りがあって読者を選ぶ。私はついてゆけなかった。目の前にいたら、ぶん殴っているレベルだ。

境界の発生』赤坂憲雄〈あかさか・のりお〉(砂子屋書房、1989年/講談社学術文庫、2002年)/というわけで、こちらも読む気が失せた。

生きるための論語』安冨歩〈やすとみ・あゆむ〉(ちくま新書、2012年)/わかりやすい上に閃きがある。ただし、これまでの説との対照が多いため初心者向きではない。もう少し勉強してから読み直すことに。

21世紀の宗教研究 脳科学・進化生物学と宗教学の接点』井上順孝〈いのうえ・のぶたか〉編、マイケル・ヴィツェル、長谷川眞理子、芦名定道〈あしな・さだみち〉(平凡社、2014年)/悪い本ではないが特によくもない。巻頭にある井上の「宗教研究の新しいフォーメーション」はわかりやすい文章で説明能力が高いのだが明らかに勉強不足だ。たぶん検索能力が低い。宗教学の世界は科学のように積極的な情報交換も行われていないのだろう。この程度の内容で肩をそびやかすべきではない。他の論文も目を惹くものはなく、季刊誌にするような代物である。

 5冊目『確信する脳 「知っている」とはどういうことか』ロバート・A・バートン:岩坂彰訳(河出書房新社、2010年)/既に書評で紹介した通り、脳神経科学の傑作本。終盤はややまだるっこしく感じるが、中庸やフェアの精神とはそういうものだ。ロバート・A・バートンの強靭な意志は常に抑制となって働いている。唯一の瑕疵(かし)は本人の立場を名言していないところ。スティーヴン・ジェイ・グールドの言葉を引用しているところから察すると信仰者の可能性が高い。私の眼を侮ってもらっては困る(笑)。

2015-02-01

高血圧にプーアル茶


 ・高血圧にプーアル茶

『日本茶の基本』

 緑茶、ウーロン茶、紅茶に共通するものは何かご存じだろうか? 答え――茶の葉。実は同じ素材。初めて知った時は面食らったものだ。異なる製法でこれほど別々の顔になるのだから凄いものだ。緑茶が不発酵茶でウーロン茶が半発酵茶、紅茶が完全発酵茶となる。

サントリー:お客様センター

 数日前に黒茶(後発酵茶)なるものを知った。プーアル茶が代表選手のようだ。「ミネラル濃度が極めて高く、血圧が下がり、血液循環がよくなる」とある。これを試さない手はない。数年前から血圧が高くなり、何とかしなくてはと思っていたところだ。渡りに船とはこのこと。

 アマゾンで52包入り397円という品を見つけた。早速、昨日から飲んでいるが私の口にはよく合う。ウーロン茶や麦茶よりいい。素人からすれば番茶っぽい味で、色が黒いせいかコクを感じる。ま、安いので香りはない。

 コーヒーを減らすべく、紅茶とココアを買ったのだが既に人にあげてしまった。私は極度の面倒臭がり屋で一定の価値を認めない行為は徹底して避ける。紅茶を飲まくなったのはティーバックの始末が煩わしかったためで、ココアに至っては開封する前に「こねる時間がもったいない」と判断を下した。そんな私でもこれなら愛飲してゆける。現時点で血圧云々は二の次である。口に合うのだから体にいいに決まっている。

 脂っこい料理やお菓子を食べた時に試すとよい。私の言葉にひれ伏すことだろう。