2016-09-10

天才とは発想力・表現力・論理力を兼ね備えた人/『あなたを天才にするスマートノート』岡田斗司夫


 ・天才とは発想力・表現力・論理力を兼ね備えた人

サインペン、ボールPentel vs. Vコーン、エナージェル、トラディオ・プラマン

必読書リスト

「天才」とはなんでしょうか?
「天才」とは、以下の3つの能力を兼ね備えた人です。

1)発想力
2)表現力
3)論理力

 このそれぞれに関して高い能力を持ち、それが強い主体性によって1つの人格の中にまとまっている状態。
 これを「天才」といいます。

【『あなたを天才にするスマートノート』岡田斗司夫〈おかだ・としお〉(文藝春秋、2011年)以下同】


 天才とそうでない人の差については一々説得力のある根拠が示されている。

 発想力と論理力を持つ「改革者」「やり手」。
 彼らが、専門分野を超えて歴史に名前を残さないのは、「本人から話をきいても面白くない」「本を読んでも、楽しくない」からです。
 表現力が不足しているせいです。

 どんどん紹介しよう。

 表現力と論理力を併せ持つ「頭が良い」人たち。
 彼らはそのプレゼン能力で、膨大な影響力を持ちます。
 だけど、なにか新しいものが作り出せるわけじゃない。だから永遠に「いま起きていることの説明」しかできない

 あれほど面白い島田紳助にしても、実は新しいことはなにもやっていない。(中略)つまり中身がない。
「わかりやすいけど、意外性がない」
 だから新しい流れが生み出せない。
 発想力が不足しているからです。

 松本人志には論理力が不足しているため、お笑い以外の映画などの分野に挑戦しているが、

「ワケがわからないけど、面白い」ばかりを目指しているから、継続性がない

 というわけで天才を目指すべくスマートノートを活用するのだが至って簡単である。左ページは空けて右ページにメモや抜き書きを記すというもの。左ページには図や絵、閃きなどを書き加える。

 ノートを書くという行為は、「思考を肉体化する」ことです。
 肉体化なので、最初から手書きのクセをつけた方が、効率が良くなります。

 岡田は手始めに5行日記をつけることを勧める。「これは!」と思った私は五十の手習いではないが早速実践した。若い頃に13冊ほど抜き書きをしたことがあるのだが同じ作業は無理だ。なぜなら本を読むごとに無知を思い知り、感受性がどんどん鋭くなっているためだ。しかも悪いことに読むスピードが加速しており、若い頃と比べると3倍ほどの読書量である。

 基本的に私の場合、何もしていない時間がほぼゼロである。ベランダで喫煙したり、湯船に浸(つ)かっている時でも必ず本かクリップボードを持っている。大の用を足している場合も同様だ。つまり書く時間は読む時間を犠牲にしなければならない。

 文字を書くと時間の流れが変わる。もちろんキーボードを叩いた方が速いが、打鍵は身体性に乏しい。私は1998年に初めてパソコンを購入し、4万字の抜き書きを入力してタッチタイピングをマスターした。その後も恐るべき量のタイピングをし続け、7~8年経った頃、腱鞘炎(左の肘痛)になった。掲示板などの書き込みも控えた。よくなったのはごく最近のことである。

 取り敢えず今のところは抜き書きしかしていないが筆記用具と併せて一部を紹介しよう。









 右ページに書くというのは脳の機能から見ても正解だと思う。右手は論理を司る左脳と連動しているからだ。図や絵、閃きを芸術と見なせば右脳から生まれるから左側に書いた方がよい。また色を変えたり、アンダーラインを引くことも五感を刺激する。

 当然ではあるが五十を過ぎた私が天才になることはない。それでも書くのは自分自身を見つめ直すためである。本を読むだけで知は力となり得ない。書いて、話して、聴いてという作業が不可欠なのだ。



      

「瞳を閉じて」


 ・「瞳を閉じて」

『ルージュの伝言+ANNIVERSARY』キャロル・セラ

 1974年(昭和49年)に長崎県立五島高等学校奈留分校(現・長崎県立奈留高等学校)の女子生徒が奈留分校に合った校歌を作ってほしいとラジオの深夜番組『オールナイトニッポン』の「あなただけのイメージソングを作ります」のコーナーに投書し、当初加藤和彦が曲を作り番組でもオンエアされた。しかし依頼者の許に届けられる筈だった録音テープが行方不明になり、改めて荒井由実作詞・作曲による「瞳を閉じて」が贈られた。

 1976年、同校は長崎県立五島高等学校奈留分校より長崎県立奈留高等学校として独立したが、その際にこの曲を校歌とするか検討された結果、校歌ではないが愛唱歌として制定された。このエピソードはNHKのドキュメンタリー番組「新日本紀行〜歌が生まれて そして〜」で取り上げられた。

 1988年には同校卒業生の寄付で松任谷由実直筆による歌詞を刻んだ歌碑が建立され、除幕式には松任谷本人も訪れた。その後、この曲は卒業式は勿論、島民が島を離れる船の出港の際にも流される等、島全体の愛唱歌となった。

Wikipedia

 実に荒井由実が二十歳(はたち)の時の作品である。ユーミンは14歳でスタジオ・ミュージシャン、15歳から作詞家、17歳から作曲家として現在に至る。スタジオ録音を聴けば直ぐにわかるがコーラスは山下達郎である。










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CIA秘められた真実







CIA秘録〈上〉―その誕生から今日まで (文春文庫)CIA秘録〈下〉-その誕生から今日まで (文春文庫)

集団主義



J・クリシュナムルティ、他


 8冊挫折。1冊読了。

もういちど読む山川日本史』五味文彦、鳥海靖(山川出版社、2009年)/読む必要なし。

もういちど読む山川日本戦後史』老川慶喜〈おいかわ・よしのぶ〉(山川出版社、2016年)/冒頭の文章が明らかにおかしい。左翼か。

「奇跡の自然」の守りかた 三浦半島・小網代の谷から』岸由二、柳瀬博一(ちくまプリマー新書、2016年)/「小網代(こあじろ)の森」(神奈川県)を最近知った。本書は高校生相手の雑談といった体裁で環境保全に重きが置かれている。

心はどのように遺伝するか 双生児が語る新しい遺伝観』安藤寿康(ブルーバックス、2000年)/笑ってしまうほど酷い内容である。それもそのはずで安藤は心理学者だ。科学的精神とは無縁の文学書といったレベルである。

謎とき日本近現代史』野島博之(講談社現代新書、1998年)/塾講師の軽い口調に読む気が失せる。

柳橋物語・むかしも今も』山本周五郎(新潮文庫、1963年)/中篇二篇。やや冗長に感じた。

雨の山吹』山本周五郎(新潮文庫、1982年)/短篇集。三つほど読む。恋愛ものを編んだもの。

与之助の花』山本周五郎(新潮文庫、1992年)/恋愛ものが多そうなのでやめた。

 139冊目『生と覚醒(めざめ)のコメンタリー 3 クリシュナムルティの手帖より』J・クリシュナムルティ:大野純一訳(春秋社、1984年/新装版、2005年)/再読。初めて気づいたのだがクリシュナムルティには感情的な反応が一切ない。実に様々な人々が彼を訪ねているが、十二支縁起でいうところの愛・取・有が落ちている。ただ相手の話を傾聴し、淡々と事実を指摘し、そして問う。恐るべきはその問いの深さである。個別の悩みから人類に共通する普遍的テーマを掘り下げる。時に辛辣な描写もあるが憎悪や怒りの類いはどこにも見られない。