2011-12-20
独裁者が69歳で死亡説デマ。数字遊びは洗脳に誘い込む入口
しかし、少し危険性を感じるのは、カルト宗教はこのような人間の習性をとことん熟知して、それをカルトに引きずり込む「道具」にしているということだ。
このような「数字遊び」はカルト宗教の独壇場なのである。
つまり、ありもしない数字の意味を解析しようとするのは、カルトの手口になっていることを知ったほうがいいということだ。
【鈴木傾城〈すずき・けいせい〉】
・人間は偶然を物語化する/『人間この信じやすきもの 迷信・誤信はどうして生まれるか』トーマス・ギロビッチ
・相関関係=因果関係ではない/『精神疾患は脳の病気か? 向精神薬の化学と虚構』エリオット・S・ヴァレンスタイン
・神は神経経路から現れる/『脳はいかにして〈神〉を見るか 宗教体験のブレイン・サイエンス』アンドリュー・ニューバーグ、ユージーン・ダギリ、ヴィンス・ロース
大川小の行方不明者捜索自衛官に勇気を与えた小学生の手紙
東日本大震災では10万人もの自衛官が派遣された。救った人名は2万人にも上る。だが、彼らの奮闘はこうした数字だけでは推し量れないものも数多く存在する。そこでSAPIOは多くの自衛官にインタビューし、その埋もれたエピソードを発掘した。今回は宮城県石巻市立大川小学校で行方不明者の捜索に携わった自衛官たちに話を聞いた。
石巻を襲った津波による最大の悲劇の一つが大川小学校の壊滅だった。石巻市立大川小学校は、児童108人のうち74人が死亡または行方不明となった。学校周辺や校舎内では、自衛隊による必死の不明者捜索が行なわれ、瓦礫や汚泥が取り除かれた。そして震災から約1か月後。
「すいません!」
4月6日、大川小学校近くの追波川河川運動公園に設けられた宿営地内を歩いていた第14戦車中隊(岡山)の石井宣広3曹は、突如、背後から声を掛けられた。
その可愛らしい声の主は、ワンピースを着た小さな女の子だった。少女は、振り向いた石井3曹にこう言った。
「これ、読んでください……」
石井3曹に封筒を渡した少女は、名前も告げずに走り去っていった。少女は、母親と思しき女性の運転する車でやってきて、偶然近くを歩いていた石井3曹に手紙を渡したのである。
そこには、覚えたてのたどたどしい文字でこう綴られていた。
〈じえいたいさんへ。
げん気ですか。
つなみのせいで、大川小学校のわたしの、おともだちがみんな、しんでしまいました。でも、じえいたいさんががんばってくれているので、わたしもがんばります。
日本をたすけてください。
いつもおうえんしています。
じえいたいさんありがとう。
うみより〉
石井3曹は込み上げるものを必死で堪えた。
「胸がいっぱいになりました……。あの頃は、発災から1か月が経とうとしており、疲れもたまっていたのですが、あの手紙で、『明日からも頑張るぞ!』と皆、勇気が湧いてきたのです。そして自分たちのやっていることが人々のためになっているんだ、とあらためて認識しました」
その後、この手紙は第14旅団長・井上武陸将補の陣取る女川の指揮所に届けられ、たちまち各派遣部隊に伝わった。
井上旅団長は言う。
「手紙を見た時は、もう体中の血が逆流するほどの思いでした。『よし、どんなことがあっても全員を捜し出すぞ!』という思いが漲ってきましたよ。うみちゃんは、どんな思いでこの手紙を書いてくれたんだろうと思うと……」
少女が自衛隊に寄せた『日本をたすけてください』という切実な祈りに全員が奮い立った。中には、手紙のコピーを手帳に挟んで災害派遣活動に励む隊員もいた。同県利府町の加瀬沼公園に宿営地を設営した北海道の第1高射特科群のある中隊指揮所にも、この手紙のコピーがボードに貼り付けられた。
東日本大震災から49日目にあたる4月28日、飯野川第二小学校の体育館で、大川小学校の犠牲者の合同慰霊祭が営まれた。祭壇には74の可愛らしい児童の顔写真が並んだ。その中には、いまだ行方不明の6人の児童の写真もあった。
その間も、第14旅団の隊員たちは、うみちゃんの手紙を胸に、行方不明の児童を捜し続けていたのである。
【※SAPIO 2011年8月17日・24日号】
・被災地で酔い潰れた自衛官
・東日本大震災で記憶に残った写真
・被災小学生が発行した壁新聞/『宮城県気仙沼発! ファイト新聞』ファイト新聞社
2011-12-19
世界を不安定化させるアメリカ
しかし、アメリカは2011年に入ってから、現行の社会システムを意図的に破壊しようとしている。
これは北アフリカ・アラブ圏の安定していた政権を2011年にすべてひっくり返したことで分かる。
イラクも不安定化した。アフガンも不安定化した。パキスタンも不安定化した。
そして、チュニジアも、エジプトも、リビアも、イエメンも、シリアも、すべてドミノの駒を倒すかのように不安定化していっている。
【鈴木傾城〈すずき・けいせい〉】
【TPPの真実】米国の狙いはやっぱり267兆円の郵貯マネー
下院公聴会でも、日本の財産を“米国のサイフ”にする魂胆丸出し
今月14日、米下院でTPPに関する公聴会が開かれたが、米国の重要ターゲットのひとつが日本郵政であることがハッキリした。出席者の多くが「日本郵政問題が重要事項」と発言。「農業や自動車ではなく、日本郵政が本丸じゃないか」(市場関係者)という見方まで飛び出している。
TPPは金融サービス分野も対象としている。「米国はTPPに乗じて、郵貯マネーを奪いにきている」(経済評論家・黒岩泰氏)のだ。
ゆうちょ銀行の預金残高は174兆6532億円(11年3月末)、簡易保険(かんぽ生命)の保険契約準備金は92兆8178億円。いわゆる郵貯マネーは267兆円を超えている。ひと頃の350兆円に比べれば減少したとはいえ、三菱UFJフィナンシャル・グループの124兆円をはるかにしのぐ規模だ。第一生命経済研究所の熊野英生首席エコノミストが言う。
「米国は日本の金融市場は閉鎖的だと主張し、開放を求めています。しかし具体的な要求が見えてきません。小泉・竹中チームが進めた完全民営化を実行しろということでしょう」
野田政権は郵政株式売却凍結法を成立させ、政府が3分の1超を保有する方向で動いている。米国はこれを「暗黙の政府保証が続く」「公正な競争条件ではない」と批判。TPPで、完全民営化を要求してくる。
だが、米国の本当の狙いは金融市場の開放などではない。国民の財産を根こそぎ奪う謀略だ。「日本郵政を上場させ、米金融機関を大株主として送り込む。日本郵政は現在、日本国債で多くを運用していますが、運用利回りの有利な米国債など外債に変更させる。米金融機関の増資に応じてもいいし、国際的なM&Aに投資させる手もある。大株主として次々と提案してくるでしょう。要するに郵貯マネーを米国のサイフにしたいのです」(黒岩氏)
庶民がコツコツと貯めてきた267兆円が、米国救済のために使われる。そんな馬鹿なことを許していいはずがない。だから野田無能シロウト政権によるTPP参加は、怖いのだ。
【ゲンダイネット 2011-12-17】
・中野剛志
バッハをキリスト教に閉じ込めてはならない/『J・S・バッハ』礒山雅
私は、バッハにおけるキリスト教の役割を軽視する考えには、絶対に反対である。バッハにとってこれほど大切だったものを尊重し、その内容を知り、その影響を考えることは、正しいバッハ理解のための不可欠の条件であると思う。その意味では、聖書の勉強がたいへん役に立つ。
だが、だからといってバッハを、キリスト教に閉じ込めてはならない。バッハを教会で聴くのはいいものだが、演奏の場を教会に限るべきではないだろう。それと同じように、バッハのメッセージも、当時の教会の教えにすべて還元されるべきではない。むしろわれわれは、バッハがその教えの上に立ちながら、いかに国境と時代を超えた作品を作り出したかに、目を注ぐべきである。
バッハの人間理解に深さが感じられるのは、彼が人間の概念を、いつも人間を超えたものとの関係においてとらえているからではないだろうか。
【『J・S・バッハ』礒山雅〈いそやま・ただし〉(講談社現代新書、1990年)】
我が音楽の嗜好は20代でロックからブラックミュージックへと進み、ワールドミュージックを経て沖縄ポップスに辿り着いた。そして40代の後半になってTha Blue HerbとSIONの歌声に耳を委ねている。そんな私だが「一曲だけ選べ」と言われたら、迷わず『マタイ受難曲』と答える。バッハと出会ったのは丸山健二の小説でのこと。
・丸山健二と『マタイ受難曲』/『虹よ、冒涜の虹よ』丸山健二
直ちに名演との誉れ高いカール・リヒター指揮の1958年盤を取り寄せた。丸山の形容は決して大袈裟なものではなかった。
礒山のリベラルな精神が見事にバッハを捉える。リベラルとは中途半端を意味しない。常に別の可能性を模索し得る柔軟な精神性を指すのだ。
世界はイデオロギーという絵の具で色分けされている。つまり「所属」を通して人間を判別するのだ。どの国家、どの宗教、どの政党、どの学校、どの企業、どの地域に所属しているのか? 氏素性(うじすじょう)というのも一緒である。
我々はありのままの人間を見つめる前に敵か味方かを問うのだ。これは多分本能に基づいているのだろう。石器時代であれば、「騙(だま)される」ことは死を意味する。
それゆえ世界の挨拶は「味方であること」を示すサインとなっている。握手は利き腕に武器を持っていない証拠であるし、日本のお辞儀は人間の急所である頭部を相手に差し出す行為だ。ハグも攻撃され得る距離に身を委ねる営みである。
例えば礒山とは反対にクリスチャンとしてのバッハを論じることも可能だろう。しかしバッハという人物の幅を狭めることで、多くの共感を獲得することは困難であろう。
礒山が見つめるのは「人間バッハ」である。視点の高さがバッハという地平を豊かに広げる。
・バッハはリズム、モーツァルトはメロディ、ワーグナーはハーモニー/『J・S・バッハ』礒山雅
・バッハ「マタイ受難曲」カール・リヒター指揮
・「ヨハネ受難曲」「マタイ受難曲」バッハ
名作のタイトルに一文字足すとよく分からなくなる
不覚にも笑った(笑)【名作のタイトルに一文字足すとよく分からなくなる】
キャプテン右翼。
天空の茨城ラピュタ。
鳥人間失格。
吾輩は猫耳である。
マッチョ売りの少女。
面白い巨塔。
海辺のフカフカ。
一休許さん。
老人と海苔。
ローマの定休日。
ああ無表情。
はしょれメロス。
— 猫縞 (@neko_666) 2011, 12月 11
パコ・ラバンヌ(Paco Rabanne) 2012年春より
後ろ姿、ではない。帽子から目が覗(のぞ)いている。メタリックカラーがぴったりと身体にフィットする。近未来というスタイル。機能を兼ね備えた美しさが性的なメッセージを斥(しりぞ)けている。足元を軽くしたセンスがまた憎い。
・Paco Rabanne - Paris Fashion Week: Spring 2012
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