2013-12-08

ナースはマスクをするな~マガーク効果


 とある病院の受付で老婦人が何度も聞き返していた。受付嬢はマスクをしていた。病院側の都合もあるのだろうが受付嬢やナースはマスクをするべきではない。視覚が聴覚を補っているためだ。特に障害者の場合、マスクをしているとナースの顔も判別しにくい。コミュニケーションは顔のサインが重要である。人命を預かる病院がそんな事実も知らないことにかえって驚かされる。


2013-12-06

Walpola Rahula長老とクリシュナムルティの対談『人間性は変えることができるか』(邦訳未刊)

Krishnamurti - Can Humanity Change - 1. We Are All Caught In The Idea Of Progres. sub esp from iser on Vimeo.

















Can Humanity Change?: J. Krishnamurti in Dialogue with Buddhists

2013-12-05

レイプという戦争兵器「絶対に許すな」ムクウェジ医師、DRコンゴ


 軍や民兵によるレイプが横行し、何万人もの女性が残忍な暴行を受けているコンゴ民主共和国。同国で被害女性を治療する医師の草分けとなったデニス・ムクウェジ(Denis Mukwege) 医師が11月30日、レイプはジェノサイド(大量虐殺)や化学兵器と同様、絶対に許されない一線だと訴えた。

「みんなナチス・ドイツで起きたことを見て、ジェノサイドを怖がっている。化学兵器も恐れ、決して越えてはならない一線としてきた……だが、レイプが戦争兵器として使われることについては、言葉を濁す」とムクウェジ医師は語る。

 レイプ被害者の治療のために病院や基金を設立したムクウェジ氏は、これまでに何度もノーベル平和賞の候補に挙がっている。今回AFPの取材には「もう一つのノーベル賞」と呼ばれる「ライト・ライブリフッド賞(Right Livelihood Award)」 を受賞するために訪れていたスウェーデンの首都ストックホルム(Stockholm)で応じた。

 紛争地帯のコンゴ東部では、女性が頻繁に標的とされる。ムクウェジ医師は、自分の夫や子供もいる公衆の目前でレイプされた女性たちや、性器を焼かれ痛めつけられてクリニックを訪れる女性たちの凄惨な話を語った。

 ムクウェジ医師は、戦争兵器として用いられるレイプが、女性たちとコンゴという国にすさまじい結果をもたらしているという。「レイプは女性と社会を破壊する。認知されることのない子が生まれ、女性は2度と子供を産めない体になる。これはジェノサイドと同じだ。なぜなら女性器を壊すことは、女性をおとしめ、人口増加を妨げることになるからだ」

 ムクウェジ医師の病院には毎年、3500人以上のレイプ被害者が訪れ、女性器の再建手術を受ける。「この問題を解決できないDRコンゴの無能さを国際社会も傍観しているだけとは、現代の大きな悲劇だ。残虐行為はもう20年続いており、暴漢グループや民兵たちによる暴行の手口は年々ひどくなっている」と訴える。

 同氏は2000年に採択された国連決議を適切な措置の一例として評価するが「『この線を越えることは絶対に許されない』という確固としたレッドラインはない」と指摘する。国連安全保障理事会決議1325号は、すべての加盟国に対し、女性と女子の人権を保護する法や制度、とりわけ性暴力からの保護を求めるにとどまっている。

AFP 2013-12-04

コンゴ民主共和国(DRC)は活動家デニス・ムクウェジ医師の暗殺未遂を捜査しなければならない:アムネスティ発表国際ニュース
「死を待つ少女たちと彼女たちを救う男性」イヴ・エンスラー
強姦から生まれた子供たち/『ルワンダ ジェノサイドから生まれて』写真、インタビュー=ジョナサン・トーゴヴニク

戦闘民族「徳之島」の血&徳田虎雄の経営戦略

2013-12-04

ジョン・ル・カレ


 1冊読了。

 62冊目『寒い国から帰ってきたスパイ』ジョン・ル・カレ:宇野利泰訳(ハヤカワ文庫、1978年)/実は20代で一度挫けている。たった今読み終えた。感無量。宇野は明治生まれのため癖の強い表現が気になるが50ページくらい進むと慣れる。ジョージ・スマイリーの名が要所要所で登場する。初めてフリーマントルを読んだ時と似た感情が湧いてくる。原書は1963年の末に刊行されたというから、ジョン・F・ケネディ暗殺(11月22日)の頃だ。私が生まれた年でもある。ちょうど半世紀が経つ。米ソの冷戦はヨーロッパを東西に分断した。その象徴がドイツであった。主人公のアレック・リーマスはイギリス諜報部員で二重スパイとして東独の撹乱工作を命じられる。ところが乗りかかった船は思わぬ方向へ動き出す。リーマスは東独へ送られることとなった。冷戦時代はスパイの黄金期であった。イアン・フレミングはスーパーマンスパイ(ジェームズ・ボンド・シリーズ/1953年~)を創作した。そしてル・カレはスパイのリアリズムを描いてみせた。二人とも実際の諜報活動に従事していた過去を持つ。イギリスの作家ではサマセット・モームやグレアム・グリーンも元スパイである。リーマスがコミュニストのリズ(恋人)に対して共産主義批判をする。それは手駒として扱われる自分自身に突きつけられた言葉でもあった。国家や組織というメカニズムに翻弄される人間像を描いて、半世紀後に読んでも色褪せることのない古典となっている。1963年のゴールド・ダガー賞(英国推理作家協会が選ぶ最優秀長編賞)に輝く。それどころか同協会が2005年に発表したダガー・オブ・ダガーズ賞(歴代ゴールド・ダガー賞の最高峰)に選ばれた。1965年にはアメリカ探偵作家クラブ賞(MWA賞)最優秀長編賞も受賞。