2008-08-19

環境ファッショ、環境帝国主義、環境植民地主義/『動物保護運動の虚像 その源流と真の狙い』梅崎義人


『エコノミック・ヒットマン 途上国を食い物にするアメリカ』ジョン・パーキンス

 ・環境・野生動物保護団体の欺瞞
 ・環境ファッショ、環境帝国主義、環境植民地主義
 ・「環境帝国主義」とは?
 ・環境帝国主義の本家アメリカは国内法で外国を制裁する
 ・グリーンピースへの寄付金は動物保護のために使われていない
 ・反捕鯨キャンペーンは日本人へのレイシズムの現れ
 ・有色人捕鯨国だけを攻撃する実態

『ショック・ドクトリン 惨事便乗型資本主義の正体を暴く』ナオミ・クライン
『アメリカの国家犯罪全書』ウィリアム・ブルム
『人種戦争 レイス・ウォー 太平洋戦争もう一つの真実』ジェラルド・ホーン

必読書リスト その二

「環境」というだけで善なる匂いが立ち込める。しかし、環境問題といっても気候変動といっても、高く掲げた大義名分とは裏腹の、政治的な罠が仕掛けられていた。帝国主義の立場から見れば、問題なのは環境ではなく有色人種だった。「反ホロコースト=善」という構図とそっくりだ。

ノーマン・G・フィンケルスタイン

「環境ファッショ」という言葉がある。「環境帝国主義」や「環境植民地主義」と同じく、過激で独善的な自然、環境、動物保護運動に対する表現である。この環境帝国主義の犠牲者は、アザラシと共に生きるイヌイットや、象の利用で潤うアフリカ民族以外にも、いくつも指摘できる。また捕鯨の禁止で伝統的食文化を奪われたのは日本人だけではない。韓国、トンガ、フィジー、アイスランド、カナダ、ブラジル、ペルーなどの人々も同じだ。
 日本はさらに、母船式サケ・マス漁業とアカイカ、カジキを対象にした公海流し網漁業も、環境保護団体のキャンペーンで禁止に追い込まれている。

【『動物保護運動の虚像 その源流と真の狙い』梅崎義人〈うめざき・よしと〉(成山堂書店、1999年)】

 国際的な環境保護団体によるキャンペーンは、常に有色人種国家のみを糾弾してきた。こうした詳細が日本のマスメディアで報じられない事実を鑑みると、欧米に対して人種差別を指摘すること自体が日本の国益を損なうことになるのだろう。「日本側の主張は受け入れられなかった」という程度のソフトで簡潔な表現になっていることと思われる。もはや、ジャーナリズムに取材という文字はなく、記者クラブによる報道管制体制がきっちりと出来上がってしまっている。

 米・英・仏といった第二次大戦戦勝国がいまだに敗戦国を虐げている。「国際連合」と翻訳された機関の本当の意味は「連合国」(United Nations)であり、敗戦国はいつまでたっても常任理事国にはなれない。ルワンダに至っては、国連とアメリカによって完全に放置された。その結果、わずか3ヶ月あまりで100万人ものツチ族が殺戮される羽目になった。

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