2012-03-14

入佐明美

1冊読了。

 14冊目『地下足袋の詩(うた) 歩く生活相談室18年』入佐明美〈いりさ・あけみ〉(東方出版、1997年)/泣いた。私の嫌いな大阪とキリスト教がセットになっているにもかかわらず。入佐は釜ヶ崎でケースワーカーをしている女性だ。25歳から18年間にわたってドヤ街を歩き回り、男たちの話に耳を傾け、病院やアパートの世話をしてきた。描かれる様々な人間模様は「詩」そのものである。入佐はもともと看護師で将来、ネパールへ渡ることを夢見ていた。それがひょんなことから釜ヶ崎で働くこととなる。いつしか夢を実現する舞台は釜ヶ崎に変わっていた。10代、20代の人は必読のこと。奈路道程〈なろ・みちのり〉のイラストも実に素晴らしい。

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