2012-08-07

リズム、呪文(マントラ)、押韻の共通性


 リズム、呪文(マントラ)、押韻には共通性がありそうだ。「ちちんぷいぷい」「マハリーク、マハリータ、ヤンバラヤンヤンヤン」「テクマクマヤコン」「ビビディ・バビディ・ブー」などといった言葉には何とも言えない心地よさがある。


ドゥドゥ・ニジャエ・ローズ

OM / AUM / オーム


 西洋のクラシックに匹敵し得るのは東洋のマントラであろう。就寝前に聴くとリラックスできる。オームはアルファベットならA-Zに該当し、日本では阿吽(あうん)と訳す。尚、オーム以外のマントラも含む。

「オウムはA、U、Mの三つの音で成り立っている。サンスクリットでは、Aはアルファベットの最初の音、Mは最後の音であり、Uはその間のすべての文字を表している。だから、オウムというマントラには、サンスクリットの言語構造すべてが込められている。それは、すべての言葉とすべての存在の本質なのだよ。我々の古代からの伝統によれば、存在そのものが『オウム』という音から生まれた、とされている」

【『君あり、故に我あり 依存の宣言』サティシュ・クマール:尾関修、尾関沢人〈おぜき・さわと〉(講談社学術文庫、2005年)】


Magical Healing Mantras Embrace

グリーンターラ・マントラ~Mantra of the Green Tara (チベット語) マントラ~オーム・マニ・ペメ・フン~Om Mani Padme Hum(チベット語)

色んな南無妙法蓮華経を集めてみた


 我ながら力作だと思う。いや、ホントに。

 本門宗要抄は、清澄に帰った聖人は建長5年4月22日より17日間禅定に入り、成満して28日、朝日に向かって南無妙法蓮華経と唱えたという。

【『日蓮とその弟子』宮崎英修〈みやざき・えいしゅう〉(毎日新聞社、1971年/平楽寺書店、1997年)】

日蓮とその弟子
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2012-08-06

闘鶏


 闘わずにはいられないのか? 多分違う。目の前の相手に反応しているだけだ。鶏は自分の勝利が大金に化けることを知らない。なけなしの金を握って血眼で見つめる人々の欲望に理解を示すこともあるまい。本能は自己の生存を一切に優先する。人間はそこに暴力という物語性を付与し、日常の鬱積を晴らそうとする。彼らのように我々は舞うことができない。何にも増して彼らのように全力で闘う術(すべ)を知らない。酔い痴れるような熱狂が翼となって舞い上がり、邪悪な欲望が嘴(くちばし)となって突き刺さる。それにしても何と華麗なことだろう。

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Fight!

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Cockfight - El Guerrero

美と暴力、昂奮と残虐

ポール・ハーディング、永井均、マルティン・ハイデガー、フィリップ・ラクー=ラバルト、春木豊、アダム・ファウアー


 5冊挫折。

ティンカーズ』ポール・ハーディング:小竹由美子訳(白水社エクス・リブリス、2012年)/翻訳の文体が肌に合わず。期待していただけに残念。

道徳は復讐である ニーチェのルサンチマンの哲学』永井均(河出文庫、2009年)/永井の文章は嫌らしい。タメ口モードも裏目に出ていると思う。どうもこの人の文章は苦手だ。

貧しさ』マルティン・ハイデガー、フィリップ・ラクー=ラバルト:西山達也訳(藤原書店、2007年)/「我々は豊かにならんがために貧しくなった」(ヘルダーリン)――地球上の多くが真の貧困に喘いでいる。精神の貧困を思索できるのは先進国の特権か。読んでいて頭が痛くなってきた。哲学は私の性に合わないようだ。

動きが心をつくる 身体心理学への招待』春木豊(講談社現代新書、2011年)/文章がいい。ただし初めに結論ありきで、読者を誘導しているような印象を強くした。「我々は悲しいから泣くのではなく、泣くから悲しいのだ」とするジェームズ=ランゲ説と何が違うのか?

心理学的にありえない(上)』アダム・ファウアー:矢口誠訳(文藝春秋、2011年)/出だしのテンポが悪い上、場面の変化がわかりにくい。

 上記の本を読み終えることができなかった最大の理由は、デイヴィッド・バーリンスキ著『史上最大の発明アルゴリズム 現代社会を造りあげた根本原理』が面白すぎるため。