2017-04-26

ストレッチ&腹筋・スクワット


 ・ストレッチ&腹筋・スクワット

一週間で下っ腹を引っ込める筋トレ

 加齢に逆らえるのは筋肉だけである。身心の衰えを自覚した時が体を鍛える好機である。











2017-04-21

介護用BGM 自然音


 人類はかつて森で暮らしていた。森はざわめきに満ちている。それこそが人間にとっての「必須音」(『音と文明 音の環境学ことはじめ』大橋力)なのだ。自然が発する音は生命を震わせ躍動感を与える。













2017-04-14

福井義高、他


 読書日記も随分と怠ってきたが少しずつ書いておこう。5冊挫折、1冊読了。

零戦撃墜王 空戦八年の記録』岩本徹三(光人社文庫、2004年)/文章はいいのだが興味が続かなかった。

原始仏典 第一巻 長部経典1』中村元監修、森祖道・浪花宣明編集、橋本哲夫・渡辺研二訳(春秋社、2003年)/『ジャータカ全集 1』が先であった。



真説 毛沢東(上) 誰も知らなかった実像』ユン・チアン、ジョン・ハリデイ:土屋京子訳(講談社+α文庫、2016年/講談社、2005年『マオ 誰も知らなかった毛沢東(上)』改題)/どうもユン・チアンの文章は乗れない。体調をととのえてから再挑戦する予定である。

 8冊目『日本人が知らない最先端の「世界史」』福井義高(祥伝社、2016年)/必読書入り。一次資料に当たっていて信頼性が高い内容である。コミンテルンの謀略についても明記されており目を瞠(みは)った。第一次世界大戦から第二次世界大戦における日本の近代史は霧に包まれていて、調べれば調べるほど混迷の度合いが深まる。要はコミンテルンの思想戦がどこまで及んでいたかがわからないのだ。相次ぐ恐慌が人々をして社会主義的価値観に走らせた。二・二六事件も天皇制社会主義という色彩が強かった。

2017-04-13

2017-04-10

マクロ歴史学/『サピエンス全史 文明の構造と人類の幸福』ユヴァル・ノア・ハラリ


物語の本質~青木勇気『「物語」とは何であるか』への応答
『ものぐさ精神分析』岸田秀
『続 ものぐさ精神分析』岸田秀
『神々の沈黙 意識の誕生と文明の興亡』ジュリアン・ジェインズ
『ユーザーイリュージョン 意識という幻想』トール・ノーレットランダーシュ

 ・読書日記
 ・目次
 ・マクロ歴史学
 ・認知革命~虚構を語り信じる能力
 ・イスラエル人歴史学者の恐るべき仏教理解

・『ハキリアリ 農業を営む奇跡の生物』バート・ヘルドブラー、エドワード・O・ウィルソン
『身体感覚で『論語』を読みなおす。 古代中国の文字から』安田登
『文化がヒトを進化させた 人類の繁栄と〈文化-遺伝子革命〉』ジョセフ・ヘンリック
『家畜化という進化 人間はいかに動物を変えたか』リチャード・C・フランシス
『人類史のなかの定住革命』西田正規
『反穀物の人類史 国家誕生のディープヒストリー』ジェームズ・C・スコット
『文明が不幸をもたらす 病んだ社会の起源』クリストファー・ライアン
『ポスト・ヒューマン誕生 コンピュータが人類の知性を超えるとき』レイ・カーツワイル
『AIは人類を駆逐するのか? 自律(オートノミー)世界の到来』太田裕朗
『Beyond Human 超人類の時代へ 今、医療テクノロジーの最先端で』イブ・ヘロルド
『ホモ・デウス テクノロジーとサピエンスの未来』ユヴァル・ノア・ハラリ
『21 Lessons 21世紀の人類のための21の思考』ユヴァル・ノア・ハラリ
『われわれは仮想世界を生きている AI社会のその先の未来を描く「シミュレーション仮説」』リズワン・バーク

世界史の教科書
必読書リストその五

歴史年表

 135億年前 物質とエネルギーが現れる。物理現象の始まり。
       原子と分子が現れる。化学的現象の始まり。
 45億年前 地球という惑星が形成される。
 38億年前 有機体(生物)が出現する。生物学的現象の始まり。
 600万年前 ヒトとチンパンジーの最後の共通の祖先。
 250万年前 アフリカでホモ(ヒト)属が進化する。最初の石器。
(中略)
 30万年前 火が日常的に使われるようになる。
(中略)
 7万年前 認知革命が起こる。虚構の言語が出現する。
      歴史的現象の始まり。(中略)
 1万2000年前 農業革命が起こる。植物の栽培化と動物の家畜化。永続的な定住。
 5000年前 最初の王国、書紀体系、貨幣。多神教。
 4250年前 最初の帝国――サルゴンのアッカド帝国。
 2500年前 硬貨の発明――普遍的な貨幣。
       ペルシア帝国――「全人類のため」の普遍的な政治的秩序。
       インドの仏教――「衆生を苦しみから解放するため」の普遍的な真理。
 2000年前 中国の漢帝国。地中海のローマ帝国。キリスト教。
 1400年前 イスラム教。
 500年前 科学革命が起こる。
      人類は自らの無知を認め、空前の力を獲得し始める。
      ヨーロッパ人がアメリカ大陸と各海洋を征服し始める。
      地球全体が単一の歴史的領域となる。
      資本主義が台頭する。
 200年前 産業革命が起こる。
      家族とコミュニティが国家と市場に取って代わられる。
      動植物の大規模な絶滅が起こる。
 今日 人類が地球という惑星の境界を超越する。
    核兵器が人類の生存を脅かす。
    生物が自然選択ではなく知的設計によって形作られることがしだいに多くなる。
 未来 知的設計が生命の基本原理となるか?
    ホモ・サピエンスが超人たちに取って代わられるか?

【『サピエンス全史 文明の構造と人類の幸福』(上下)ユヴァル・ノア・ハラリ:柴田裕之〈しばた・やすし〉訳(河出書房新社、2016年)】

 致し方なくラベルを「世界史」にしてあるが正確には「人類史」である。恐ろしく抽象度の高い視点で人類の歴史を振り返っても見通せる未来は短い。科学革命~産業革命を経て情報革命に至ると技術進化の速度は限界に近づく。シンギュラリティ(技術的特異点/※想定では2045年)を超えればヒトは主役の座から引きずり降ろされるに違いない。

 ユヴァル・ノア・ハラリが示すマクロ歴史学の視点は人類史を生老病死にまで圧縮する。人生において「虚構の言語が出現する」のは3歳前後であり、「歴史的現象」としての人の一生が始まる。それぞれの革命期は青壮年時代といってよい。今後のイノベーション(技術革新)は老化する肉体を補い、脳を生き永らえさせることが重視される。ヒトは情報として扱われダウンロードやアップロードさえ可能となる。

 人類の進化とは環境への適応だけにとどまるものではない。農業革命、都市革命、精神革命、科学革命という変遷は【むしろ環境をヒトに適応させる営みであった】。ポスト・ヒューマン(人間以後)の時代に到来するのは宇宙革命である。知性とコンピュータを融合し宇宙全体を地球化する壮大な営みが開始されることだろう。

 マクロ歴史学という壮大な時間スケールが自分の存在を一つの点にまで押し縮める。数百億の人々が生まれては死に、歴史は断続的に切り取り線上を進んでゆくのだろう。個々の動きはブラウン運動のようにバラバラでも少し離れて見れば一定の方向に流れているのがわかる。

 原子のような存在でありながらも歴史を自覚し得るのは人間だけである。