2020-03-22

『心のなかの幸福のバケツ』はamazonで買うな


 定価1300円の本が2480円で販売されている。「この商品は、ライムスターが販売し、Amazon.co.jp が発送します」との但し書きはあるが高額な価格の説明は一切ない。仮に送料込みだとしても高すぎる。ライムスターのフィードバックにはこんな評価があった。「新品とのことだったので、定価の倍の価格でしたが購入しましたが、届いた商品には外装は傷があり、前の所有者の方が書いた線などの消し後がある明らかな中古でした。 かなり不愉快です。こういうことは辞めた方がいいですよ」。これまで二、三度同様の書籍を見つけたことがある。書籍といえども購入する際は複数検索が必要だ。

読み始める

2020-03-16

アメリカ陸軍史上最強の軍団/『二世兵士 激戦の記録 日系アメリカ人の第二次大戦』柳田由紀子


日系2世に与えた東條英機のメッセージ

 ・アメリカ陸軍史上最強の軍団

日本の近代史を学ぶ
必読書リスト その四

 ジャポネと恐れられた二世兵は、最終的に大統領部隊感状、名誉勲章をはじめとする勲章を1万8000個以上も獲得し、米陸軍史上最強の軍団と賞された。けれども、史上最強軍団はまた史上最大の戦死傷者部隊でもあった。アメリカでは、戦死したり重傷を負った兵士に、ハート型のメダルに紫のリボンの「パープルハート勲章」を贈るが、日系部隊の別名は「パープルハート隊」である。

 陸軍史上最強――日系部隊はなぜ、そんなに強かったのだろう?
「帰するところ、名誉の問題ということです」
 ダニエル・イノウエは、きっぱりと結論づける。
「出征時、欧州に向かう航海はおよそ30日間かかりました。最初はウクレレやギャンブルで騒がしかった私たちも、最後にはしーんとなって水平線を見つめていました。私は周囲の二世に尋ねたんです、なぜ志願したのかと。すると誰もが例外なく、『家名を汚すな』と答えました」
「家名を汚すな」は、船上の二世兵だけでなく、私が出逢った二世ほぼ全員が言及した言葉だ。一世が、武士や明治の精神を二世に教訓したことは前にも触れた。その薫陶とは、煎じ詰めれば『八犬伝』の「仁、義、礼、智、忠、信、孝、悌」であり、『葉隠』(はがくれ)の「武士道といふは死ぬ事と見付けたり」だった。だから、「『国のために死ぬのは名誉』と母に送り出された」(ススム・イトウ)者もいれば、「『お前の顔はもう見たくない。命をかけて戦え』と父親に言われた仲間も多かった」(ロナルド・オオバ)。
 オオバは言う。
「二世戦死兵の中には、手榴弾で自決したと思われる者もいました。捕虜になって恥をかくくらいなら、ってことです。我々は、それほど日本的な考え方をしたし、だからこそ、あれだけの戦功を立てられたのだと思います」 「生みの親より育ての親」、これもしばしば二世が口にする言葉だ。武士は二君に仕えず。これまで育ててくれたアメリカには義理がある。その恩を返すという意味である。
 こういった日本的信念に支えられた二世を、さらに強い兵士にしたのが差別という負の現実だった。
「私たちは、出世や成功の夢がない貧乏所帯のせがれです。でも、なんとか逆境を抜けたいと、歯を食いしばって生きてきた。並みの努力では這い上がれないことを、二世は知っていました」(ダニエル・イノウエ)
 したがって戦争は、否定的な社会価値を打ち消し、真のアメリカ人であることを示すチャンスでもあった。そして、二世はそれを存分に証明した。
 
【『二世兵士 激戦の記録 日系アメリカ人の第二次大戦』柳田由紀子〈やなぎだ・ゆきこ〉(新潮新書、2012年)】

 日本では「郷(ごう)に入れば郷に従え」という。一神教のような思想の厳しさを持たない民族性を思えば、郷(ごう)の違いは小異であったことだろう。そこに奴隷のような不自由さはなかった。異なる地域・家・人が有する伝統への敬意は我々にとっても自然な感情である。アメリカに渡った日本人は人種差別と戦いながらも、真のアメリカ人になろうと努めた。彼らはアメリカを守るために若き命を花と散らした。

 日系一世の多くは明治生まれである。二世は明治の気質を受け継いだ。その意味では(昭和の)日本人以上に日本人であった。異国の地で武士道が脈々と流れていた。

 日系二世部隊は激戦地を転戦し次々と突破口を開いた。凄まじい戦果はグルカ兵を超えたといっても過言ではない。

 ダニエル・イノウエが死去した際、オバマ大統領は「真の英雄を失った」との声明を発表した。



色盲の人が初めて色を見た瞬間の感動動画


『46年目の光 視力を取り戻した男の奇跡の人生』ロバート・カーソン
耳が聴こえるようになった瞬間の表情

 ・色盲の人が初めて色を見た瞬間の感動動画

生まれて初めて色を見て咽(むせ)び泣く人々