2011-09-09

パレスチナの国連加盟問題、米国が拒否権発動を初めて明言


 米国務省のヌランド報道官は8日、パレスチナが国連加盟を申請した場合、米国が安全保障理事会での採決で拒否権を行使する方針であることを明らかにした。
 米政府はパレスチナの国連加盟問題をめぐり、イスラエルとともに反対する姿勢を繰り返し示してきたが、拒否権発動を明言したのは初めて。
 ヌランド報道官は記者会見で、「米国は(国連本部がある)ニューヨークでパレスチナが国家樹立を目指して行っている動きに反対を表明する。国家樹立は交渉を通じてのみ達成可能だ」と強調した。
 ただ、外交関係者からは、今月の国連総会でパレスチナがどのような動きに出るかはっきりしていないとの声も聞かれ、パレスチナが安保理の勧告が必要のない「非加盟国」としての参加を要請する可能性もあるという。

ロイター 2011-09-09

 パレスチナの国連加盟が認められるとどうなるか?

 最近では、中国やスペインがパレスチナの国連加盟を認める表明をしている。パレスチナが国家承認されて国連加盟すると、パレスチナがイスラエルの悪事を国際司法裁判所や人権理事会、安保理などに訴えることができるようになる。パレスチナ問題は、イスラエルの「国内問題」から、イスラエルが「隣国」パレスチナを侵略する「国際法違反」の行為に変質する。イスラエルは国際的に「悪」のレッテルを貼られ、かつてのイラクや最近のシリアのように経済制裁される可能性が高まる。

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 このような背景から「国連総会(9月20日)の直前にテロが起こるのではないか」という指摘もある。9.11テロからちょうど10年ということもあって、「アラブ勢力による犯行」とでっち上げることも容易だ。

 チョムスキーは9.11テロもイスラエルとアメリカが共謀して行った可能性が高いとしている。両国は宗教的独善国家という共通性がある。何をしでかすかわかったものではない。自ら混乱状態をプロデュースし、国民感情をファナティックな方向へ誘導してきたのがアメリカの歴史だ。

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