2014-01-26
高橋睦郎、宮城谷昌光、苫米地英人、今西憲之、他
5冊挫折、5冊読了。
『愚か者死すべし』原リョウ(早川書房、2004年/ハヤカワ文庫、2007年)/よもや、原リョウを挫折するとはね。主人公も気取りすぎだ。ハードボイルドをチャンドラー的修飾と勘違いしている節が窺える。しかも修飾が長すぎて文章の行方が危うくなっている。
『ダック・コール』稲見一良〈いなみ・いつら〉(早川書房、1991年/ハヤカワ文庫、1994年)/美意識にあざとさがある。フィルターが強すぎて現実の姿が見えてこない。科白も冗長で説明的。フェティシズムを小説化しただけではないのか。
『死をふくむ風景 私のアニミズム』岩田慶治(NHKブックス、2000年)/岩田の入門書とでもいうべき位置づけか。わかりやすいだけに総花的で散漫な内容。
『カミの誕生 原始宗教』岩田慶治(淡交社、1970年『世界の宗教 第10 カミの誕生 原始宗教』/講談社学術文庫、1990年)/本格的なフィールドワーク。こちらは重すぎた。
『カミの人類学 不思議の場所をめぐって』岩田慶治(講談社、1979年/講談社文庫、1985年)/これが一番しっくりきた。実に面白いのだが結論に感覚的跳躍があり合理性を欠く。本当に残念だが結果的に文学の域を脱していないと思われる。それでも尚、岩田のセンスは光を放つ。
3冊目『年収が10倍アップする 超金持ち脳の作り方』苫米地英人〈とまべち・ひでと〉(宝島SUGOI文庫、2009年)/良書である。特に複式簿記的発想が参考にる。苫米地の著作は自我宣揚本であることに目をつぶれば問題はない。ただし本書は読む人を選ぶ。
4冊目『原子力ムラの陰謀 機密ファイルが暴く闇』今西憲之+週刊朝日編集部(朝日新聞出版、2013年)/読み物としては今ひとつである。機密ファイルとは西村成生〈にしむら・しげお〉(動燃総務部次長)が残したファイルを指す。西村はもんじゅのナトリウム漏洩火災事故において、ビデオ隠しの特命内部調査員を務めた人物で、後に変死体が発見されるも自殺と認定された。遺書すら偽造された可能性が高いようだ。動燃の選挙対策、メディア対策、CIA張りの調査手法などが赤裸々に描かれている。原発のカラクリを明かした点でやはり苫米地本に軍配が上がる。もっとスケールの大きな絵を描くべきではなかったか。
5冊目『花の歳月』宮城谷昌光〈みやぎたに・まさみつ〉(講談社、1992年/講談社文庫、1996年)/読み始めて二度目であることに気づいた。広国という名に覚えがあった。宮城谷作品を読んだことがない人は本書から入るのがよいと思う。藤原正彦の解説も実に素晴らしい。所感を記す気が失せるほど。
6冊目『長城のかげ』宮城谷昌光〈みやぎたに・まさみつ〉(文藝春秋、1996年/文春文庫、1999年)/劉邦〈りゅうほう〉を巡る短篇連作。項羽がチンパンジーで劉邦はボノボであった。有り体にいえば助平な野人だ。戦国時代の猛将が一筋縄でゆかない人物であるのは当然のこと。美しいリーダー像を求める方がどうかしている。宮城谷は苦味を込めて劉邦を描いている。表面にとらわれてしまっては人間の奥深さが見えてこない。その当たり前の事実が重い。
7冊目『季語百話 花をひろう』高橋睦郎〈たかはし・むつお〉(中公新書、2011年)/久々の掘り出し物であった。さほど句歌には興味がないのだが季節感を味わうにはこの手の本が一番。朝日新聞の土曜日Be版連載。硬骨な文体が蝶のように舞う。花の名の由来から歴史を自由に語り、句歌を自在に紹介。西洋史から宗教にまで目が行き届いている。であるにもかかわらず博覧強記ぶりを感じさせない文章の清廉に驚く。巻末に付された川瀬敏郎との対談も味わい深い。
2014-01-25
パソコンが壊れた、死んだ、殺した
パソコンが壊れた。立ち上がらなくなってしまった。手に負えなかったのですかさずバックアップ用のパソコンに取り替えた。悪いことは続くものである。何と一日で同じ状態となった。ま、数年間も放置していたのだからパソコンを責めるつもりはない。因みに太郎先輩から購入した中古パソコンであった。
電源スイッチを入れると黒い画面に「NTLDR is missing Press CTRL+ALT+DEL to restart」とのエラーメッセージが。ブルースクリーンではなかった。
・NTLDR is missing Press CTRL+ALT+DEL to restartとエラーメッセージが表示されてパソコンが起動しない
・NTLDR is missingのメッセージが出て起動しない
・NTLDR is missing Press CTRL+ALT+DEL to restart. の対処方法
すかさず太郎先輩に電話をした。返答は短いものであった。「そうか……あきらめろ」以上である。で、あきらめた。私は果断に富む男なのだ。
パソコンは私だ。私の主要な情報が詰まっているのだから。そこには脳味噌に収めきれなかった情報が網羅されている。私の過去の大半といってもよい。
立ち上がらなくなった時点で私は寝たきりとなった。そして捨てられた(まだ家にはあるが)。私は死んだ。あるいは殺されたも同然だ。そして買い替えたパソコンにクラウド上の情報がダウンロードされた。私は蘇った。だが厳密にいえばそれは私ではない。多分私の子供なのだろう。コピー。パーマン2号だ。
私は「私という情報」なのだろうか? ふとそんなことを思った。思い続けた。
そうではあるまい。なぜならそこには私の体温や匂いがないからだ。生きるとは息することだ。つまり呼気(体温+匂い)こそが生きる私であり、生きるとは「私が反応する」ことなのだ。
ブッダやクリシュナムルティは反応しない。死者は誰一人として反応することがない。だが彼らに思いを馳せた私が反応することで彼らは生き返るのだ。縁起とは「私に縁(よ)って起こる生命現象」を意味するのだろう。
パソコンと人間は異なる。人間は立ち上がらなくなっても存在する価値はある。もちろん家族の判断によるわけだが。私はいたずらに延命措置をすることを奨励しているわけではない。ただ、そこにいてくれるだけでいいという関係性もあるのだ(コミュニケーションの可能性/『逝かない身体 ALS的日常を生きる』川口有美子)。
やがて私は死ぬ。確実に死ぬ。私の情報は発信したものだけがウェブ上に残る。それがたった一人であっても誰かの役に立てばよい。ブロガーの覚悟とはそんなものだ。
・コピーに関する覚え書き
・移動(コピー)した方が本物
ルートアール USB-PS/2 変換ケーブル RC-U2MK
古いタイプのキーボードやマウスはPS/2コネクタが多い。現在のノートパソコンなどには接続できない。USBに変換するアダプタが必要。楽天でもっと安く出ているが、送料込みだとamazonに軍配が上がる。尚、ヤマダ電機では1250円ほど。
2014-01-20
「原子力 明るい未来のエネルギー」…この標語を小学生時代に作った大沼雄二さんが「標語を撤回したい」と意思表明
「原子力 明るい未来のエネルギー」…この標語を小学生時代に作った大沼雄二さんが「標語を撤回したい」と意思表明。洗脳の怖さ。【朝日新聞海外版より】→ http://t.co/XC5NKEfkLm pic.twitter.com/Yt6sSmGC1k
— 松本 和也 (@matsumo_k) 2013, 12月 6
2014-01-19
パソコン初期設定~個人用覚え書き
・Firefox
・Google 日本語入力
・メイリオ→滲み解消
・BatchGOO!
・ブラウザフォント設定→最小を14に
・YouTubeのアカウント切り替え
・SugarSyncのログイン画面
・フリーカレンダー
・ページタイトル+URLをTwitterに投稿するブックマークレット
・Quip
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