ふと長い坂道を歩きたくなった。突然、相模野カントリー倶楽部を思い出した。崩落した道はもう直っていることだろう。自転車で登坂したのは3年前のことだ。
相模野カントリー倶楽部(相模原市)の激坂に向かう。「崩落のため通行止め」の看板が次から次と出てきた。「こちとら自転車でぇいっ」とゲートを越えて進んだ。勾配がきつい上、濡れた路面が落ち葉とドングリで覆われていてスリップアウト。→
— 小野不一 (@fuitsuono) September 22, 2018
同じ道を帰るのも癪なんで反対方向のゲートを苦労して乗り越えた。工事をしている人の姿が見えた。下り坂はかなり急で先が見えない。と思いきや、なんと道路がなくなっていた。周囲の山ではなく道路が崩落していたとはね。たまげたよ。
— 小野不一 (@fuitsuono) September 22, 2018
あちこちでイガグリが落ちていた。田んぼや川っ縁には曼珠沙華が咲き乱れる。火の如き血しぶきの如き赤色で先祖の供養を促す。
— 小野不一 (@fuitsuono) September 22, 2018
早速バイクで向かった。三嶋神社付近から歩いた。往復で6.2km。ほぼ休みなし。
自転車では見えなかった風景が目に入ってくる。新緑が目に染みる。崩落箇所は直っていたが、まだダンプがうようよしていた。谷底を北の方角に向けて整地していた。
以前は気づかなかったのだが、崩落箇所からもう一段結構な坂が待ち構えていた。自転車乗りにはいいトレーニングになると思う。歩いた感覚では三嶋神社方面からの方がきつい印象だ。
山の中からウグイスの鳴き声が響き、ゴルフ場はカラスの完全支配下にあった。復路でアスファルトの上をのたくり回るでかいミミズを2匹助けてやった。ミミズは我が友である。
トレッキング6kmは平地12kmほどの疲労換算である。上り道は息を喘がせるほどきつい。古(いにしえ)の日本人は舗装されていない道を草鞋(わらじ)で歩いた。歩く行為は歴史を確認する作業だ。我々の祖先は遠くアフリカの大地から極東の地まで歩いてきたのだから。