2011-10-10

ポルノは経験に取って代わる/『触発する言葉 言語・権力・行為体』ジュディス・バトラー


(キャサリン・A・)マッキノンがこれまで主張してきたことは、ポルノは一種の憎悪発話であり、憎悪発話を取り締まるよう求める主張は、ポルノを取り締まるよう求める主張に基づかなければならないということだった。この考え方が依拠している前提は、ポルノの視覚イメージが強制的なものとして作用し、この強制力によってポルノの描写内容が現実化されるということである。マッキノンにとって問題は、ポルノが女性嫌悪の社会構造を反映したり表現しているということでは【なく】、ポルノはそれが描くものを出現させる行為遂行的な力をもつ制度だということである。彼女によれば、ポルノは社会的現実を代理しているだけでなく、この代理はそれ自体の社会的現実、つまりポルノという社会的現実を作りだすのである。彼女にとって、ポルノのこの自己充足能力は、ポルノがそれ自身の社会的文脈【である】という主張を、正当化する。いわく、

 ポルノは経験を単に表現したり、解釈するだけではない。経験に取って代わるのである。現実からメッセージを引き出すのではなく、現実の代わりとなる……。視覚的ポルノの制作に関与し、そしてそれが伝える強制的メッセージに応えていくには、世の中、つまり女たちは、ポルノが「語り」たいと思っていることをやらなければならない。ポルノは、それを制作するに当たっての条件を、消費者に投げ返す……。ポルノは、制作され利用されることによって、世の中をポルノ的な場所に変え、女はどのような存在だと言われるのか、女はどのようなものとして見られるのか、女はどのようなものとして取り扱われるのかについてのイメージを作りあげ、女に何をしてよいか、そういうことをする男はどんな男かということに関連して、女とは何かとか、女はどうありうるかについての社会的現実を構築していく。(Only Words, 25)

【『触発する言葉 言語・権力・行為体』ジュディス・バトラー:竹村和子訳(岩波書店、2004年)】

 ポルノをバイブルに置き換えると宗教的な文脈でも通用しそうだ。イメージによる脳の支配。鋭い問いかけは必ず人間という水脈に辿りつく。

触発する言葉―言語・権力・行為体ポルノグラフィ 「平等権」と「表現の自由」の間で

Judith Butler I

ベルリン・パレードでジュディス・バトラーが受賞拒否 2010年
セックスとは交感の出来事/『悲鳴をあげる身体』鷲田清一

太平洋の海洋汚染マップ

sea1

sea2

 グーグル・アースのプラグインソフトで表示される海洋汚染の状況である。汚染の具体的な数値や濃度は明らかにしていない。それでも十分すぎる衝撃を受ける。ハワイに達するのは時間の問題だ。政府としては都合の悪い情報は隠蔽するという態度を貫くのだろう。利権と軍事目的のために海を殺せば、必ず手痛いしっぺ返しを受けるに違いない。

ASR ltd - Fukushima Radioactive Seawater Plume dispersal simulation
チェルノブイリの汚染エリア地図と日本地図を重ねるとこうなる

福島県から人が減れば、県に税金が入らない

福島県から人が減れば、県に税金が入らない。企業が逃げれば県に税金が入らない。農業を止めれば、県に税金が入ってこない。なので、人をこれ以上避難させず、呼び戻す。企業活動も呼び込む。農作物も作って売らせる。そこまでして維持しなくちゃいけないか、福島県?福島は残したいけど。
Oct 02 via webFavoriteRetweetReply

ウガンダの飢餓


 1980年4月、ウガンダ北西部のカラモジャ地方で飢餓に苦しむ少年と宣教師の手。イギリスの写真家マイク・ウェルズが撮影。

uganda

ケビン・カーター「ハゲワシと少女」
暴力と欲望に安住する世界/『既知からの自由』J・クリシュナムルティ

世界の殺人発生率、中米とカリブ海で危機的な局面 国連


 国連は8日までに、世界各国の殺人事件の発生率などに関する報告書をまとめ、中米とカリブ海諸国では「危機的な水準」に近付いていると発表した。
 中米諸国では8カ国のうち5カ国で過去5年の間、発生率が上昇、ホンジュラスでは2005年から10年までの間、倍以上を記録した。ジャマイカ、トリニダード・トバゴやドミニカ共和国でも増えている。
 麻薬カルテル掃討に伴う「麻薬戦争」が続くメキシコでは同期間で65%増を示した。
 国連の報告書によると、北米や中南米での火器による殺人事件の4分の1には麻薬密輸などの組織犯罪が絡んでいた。この比率はアジアや欧州諸国ではそれぞれ5%としている。
 世界規模で見た場合、殺人事件の10件のうちの4件以上で火器が用いられていた。昨年起きた殺人事件の総数は推定46万8000件。このうち36%がアフリカ大陸、31%が北米や中南米諸国、27%がアジア諸国で発生していた。欧州やオセアニア諸国の比率は合わせて6%以下だった。
 事件の犠牲者や実行犯の約80%が男性だったとも報告した。男性の場合、公の場所で殺害される事犯が目立ったものの、女性の場合は事件現場は主に自宅だったことも判明した。欧州ではパートナーや前パートナーが犯人だった殺人事件のうち犠牲者の約80%が女性だった。

CNN 2011-10-08

 分析だけなら小学生にだってできる。

殺戮大陸メキシコの狂気 1 麻薬に汚染されてしまった国家