2012-02-21

資本主義経済は弱者の犠牲を求める







 涙を流すことしかできないとすれば、私の人生に大した意味はない。

民主主義の正体


暴言吐く被災者は警察へ通報 東松島市長

 宮城県東松島市の阿部秀保市長は20日、被災者から理不尽とも言える苦情が相次いでいるとした上で、震災1年を機に威圧的な言動については警察に通報するとの方針を明らかにした。

 同市によると、一部の被災者が電話で長時間不満を述べ、酒に酔って市役所を訪れて「はたく(たたく)ぞ」などと職員に暴言を吐く人もいるという。

 東松島市は警察に対応を相談する一方、威圧的な言動や不当要求行為があれば警察に通報することを決めた。会話の内容を録音することも検討している。

 阿部市長は「職員は長時間の電話にも我慢して対応していた」と説明している。

共同通信 2012-02-20

 これが民主主義の正体ではないのか? アメリカは中東やアフリカ諸国に民主化を押し付けている。ある人曰く、「民主主義は植民地主義に代わる新しい侵略哲学だ」と。つまり正義が民の名を借りた暴徒を生むわけだ。ソシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)は怒りと憎悪を社会へ広げる装置と化す。

「『死刑』を語る」森達也×宮崎哲弥




死刑 人は人を殺せる。でも人は、人を救いたいとも思う

モリのアサガオ―新人刑務官と或る死刑囚の物語 (1) (ACTION COMICS) モリのアサガオ―新人刑務官と或る死刑囚の物語 (2) (ACTION COMICS) モリのアサガオ―新人刑務官と或る死刑囚の物語 (3) (ACTION COMICS) モリのアサガオ―新人刑務官と或る死刑囚の物語 (4) (ACTION COMICS)

モリのアサガオ―新人刑務官と或る死刑囚の物語 (5) (ACTION COMICS) モリのアサガオ―新人刑務官と或る死刑囚の物語 (6) (ACTION COMICS) モリのアサガオ 7―新人刑務官と或る死刑囚の物語 (アクションコミックス) モリのアサガオ番外編 (アクションコミックス)


 森達也という人物は論者である。彼は論じることが目的となっているような節(ふし)がある。タイプは異なるが太田光と似ていて、論じるために論じている。言葉という言葉に響きがない。リベラルの最悪の形と思えてならない。

◎死刑廃止についてのリレーエントリーと、フランスのロベール・バダンテール法務大臣による死刑廃止時の演説
◎バダンテールの死刑廃止演説
◎ロベール・バダンテール 死刑廃止演説 (1) (1981年9月17日、フランス国民議会)
◎ロベール・バダンテール 死刑廃止演説 (2) (1981年9月17日、フランス国民議会)
◎森達也インタビュー

本村洋さん会見ノーカット 最高裁判決で 2012年2月20日



























 一人の男の怒りが国をも動かした。その事実に胸を打たれる。本村洋は勝ったのだ。

◎その男、本村洋/『裁判官が見た光市母子殺害事件 天網恢恢 疎にして逃さず』井上薫
◎世に倦む日日


罪と罰

2012-02-20

円と線


Unconnected


 濃淡のある円と線にもかかわらず、我々は女性の顔と認識する。視覚情報を通して脳が行っていることはパターンに対する意味の付与であることがわかる。道路に転がっているボロ雑巾を猫の死体と見間違えるのも同じだ。脳は意味に取りつかれている。我々は因果という物語性、社会という関係性に支配されている。人間とは文脈の中で生きる存在なのだろう。

◎騙される快感/『錯視芸術の巨匠たち 世界のだまし絵作家20人の傑作集』アル・セッケル

ウガンダの子供たちを襲う謎の奇病「うなずき病」、原因も治療法も不明


 アフリカ中部ウガンダの小村トゥマング(Tumangu)でパトリックくん(14)は、真昼のうだるような暑さのなか裸の体を丸めて横たわり、自宅前で遊ぶ弟や妹たちを見上げようとして、できずにいた。1分ほどかけてようやく顔を上げた、そのとたん、パトリックくんの頭は前方へと崩れ落ちるように倒れ、やせ細った体はひきつけを起こした。

 ウガンダ北部で今、3000人以上の子供たちが謎の奇病、通称「うなずき病」に苦しんでいる。トゥマングでは、ほぼ全家庭にうなずき病の患者がいる。

衰弱していく子供たち、なすすべなく諦める人々

 地元の人々によればこの数年で数百人の子供がうなずき病で死んだ。だが、病気の原因も、治療法もまだ見つかっていない。分かっているのは、発症するのは子供のみで、繰り返す発作、発育不良、手足の衰え、精神障害、飢えなどによってひどく衰弱していく病気だということだけだ。

 パトリックくんも2年前に兄弟の1人をうなずき病で失っている。母親のルジーナさんは、もう1人のわが子の命が失われていくのを見守ることしかできない。「看病のため、必ず誰かが家にいなければなりません。あの子は病気のせいで、1人では食べることも水を飲むこともできないのです。恐ろしい病気です」

 首都カンパラ(Kampala)から450キロ北にあるトゥマングで医療活動に取り組むボランティアのジョー・オットー(Joe Otto)さん(54)によると、人口約780人のこの村で現在、うなずき病を患っているのは97人。数キロ離れた保健センターに医薬品が届いたと聞けば、オットーさんは自転車をこいで受け取りにいく。だが、そうして入手した薬も効果は一時的でしかない。「カルバマゼピンなどの抗てんかん薬を処方していますが、この病気はてんかんではありません」

 村人たちはもはや恐れを通り越し、諦めの境地に至っているという。「今では、亡くなった人は治ったのと同じだ、ついに病の苦痛から解放され安らかな眠りについたのだから、と話しています」とオットーさんは教えてくれた。

全力の原因究明、いまだ効果なく

 伝染病学者や環境問題の専門家、神経学者、毒物学者、精神科医――幅広い分野の専門家たちが2010年以降、うなずき病の治療法を求めてさまざまな試験に取り組んでいる。原因についても、河川盲目症を引き起こす寄生虫や栄養不良から、数十年に及んだ内戦の後遺症まで、関連し得るあらゆる可能性が調査されている。

 しかし「残念ながら、これという寄与因子もリスク要因も、まだ特定できていません」と、カンパラで疾病予防対策に取り組む世界保健機関(WHO)のMiriam Nanyunjaさんは話す。研究を進めれば進めるほど、答えに近づくどころか、むしろ謎が深まるばかりだという。

 隣接する南スーダンやタンザニアでも類似の病気が流行しているが、ウガンダのうなずき病と関連があるのかは分からない。うなずき病がまだ拡大していくのか、それとも既にピークを迎えたのか、また、なぜ特定のコミュニティー内だけで発生するのか、いずれも定かではない。

 地元議員らの要請を受けて、ウガンダ政府も動き出した。保健省は前月、うなずき病の原因特定と拡大阻止に向けた緊急時対応計画を策定した。

 だが、原因や治療法が見つかるまでは、医師にできることは症状を緩和することだけだ。そしてパトリックくんには、どのような対策も手遅れかもしれない。それでも母親のルジーナさんは言う。「お医者さんたちが、治療法を見つけてくれると願っています。病気にかかってしまった子供たちの多くに、もう未来はありません。それでも、より幼い子供たちを救ってほしいです」

AFP 2012-02-20