2015-05-14

デイヴィッド・マレル


 1冊読了。

 50冊目『石の結社』デイヴィッド・マレル:山本光伸訳(光文社、1987年/光文社文庫、1989年)/読んだのは三度目か。エピソード小説。過去の物語である。カットバックの多用が裏目に出ている。現在が中々進行しない。『ランボー』シリーズでは禅に筆の冴えを見せたマレルが、本書ではキリスト教の裏面史を綴る。「石の結社」とは「聖なるテロ」の実行部隊であった。十字軍の歴史を交えながら、ドルーは復讐の鬼と化す。出来は『ブラック・プリンス』の方がはるかに上だ。

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