3冊挫折。
『
精神医療ダークサイド』佐藤光展〈さとう・みつのぶ〉(講談社現代新書、2013年)/表紙に小さく「読売新聞東京本社 医療部記者」とある。精神医療よりもジャーナリズムのダークサイドを明らかにすべき立場ではないのか。新聞記者というだけで限界を感じてしまう。殆ど読まず。
『
漢字雑談』高島俊男(講談社現代新書、2013年)/
相変わらず性格が悪い。国語大辞典の類いの間違いをズバズバ指摘する博覧強記の人物。微に入り細を穿(うが)ちすぎてついてゆけず。「害」は危害を加える、害虫などと使う語であるゆえ、「さまたげ」の意である障碍(しょうがい)とすべし、と。初めて知った。尚、碍は礙の略字。これが仏教だと悟りを妨げる言葉となり「しょうげ」と読む。
『
〈正常〉を救え 精神医学を混乱させるDSM-5への警告』アレン・フランセス:大野裕〈おおの・ゆたか〉監修、青木創〈あおき・はじめ〉訳(講談社、2013年)/期せずして講談社が並んだ。これはオススメ。ただ単に私の興味がついてゆけなかっただけの話。著者はDSM-IVの作成委員長を務めた人物。DSMは聞いたことのある人も多いと思うが、精神疾患を判断する際の国際基準である。「DSM-5は診断のインフレをハイパーインフレにする危険性がある」との主張を展開している。精神医療の歴史にも触れていて親切。文章も闊達。
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