2011-08-15

日本の食糧自給率は限りなくゼロに近い


 食糧自給率39%というが、化学肥料やトラクターに使われる燃料(石油製品)をほぼ100%輸入に頼っているということを考えれば、日本の食糧自給率は限りなくゼロに近いんだ。これからは食糧自給率を高めることが、国民的な課題になるだろう。

【『ドンと来い! 大恐慌』藤井厳喜〈ふじい・げんき〉(ジョルダンブックス、2009年)】

ドンと来い!大恐慌 (ジョルダンブックス)

2011-08-14

tumblrに見る危険性


 ヴェーサリーは楽しい。ウデーナ霊樹の地は楽しい。ゴータマカ霊樹の地は楽しい。七つのマンゴーの霊樹の地は楽しい。バフプッタの霊樹の地は楽しい。サーランダダ霊樹の地は楽しい。チャーパーラ霊樹の地は楽しい。

【『ブッダ最後の旅 大パリニッバーナ経』中村元〈なかむら・はじめ〉訳(岩波文庫、1980年)】

 そしてtumblrも楽しい。枕詞(まくらことば)としては、チト不謹慎であったか。

 tumblr三昧の日々を送り、目がチカチカと点滅するほどである。私は専ら画像保存として使っているのだが、写真の刺激にたじろいでいる。情報の圧縮度が桁外れで、静止した時間に想像力が釘づけとなる。

 私は今17人ほどフォローしている。殆ど外国人なんだが、びっくりするほど趣味の合う人がいて親近感が高まる。一つだけ心掛けていることがある。それは私の画像がリブログされた場合、必ず相手のアーカイブを見にゆくこと。もちろん、リブログ返しをしないこともある。少なからず似たような感性があると思って、一応敬意を払っているつもりだ。

 で、数日前のことだが、外国人男性のアーカイブを見たところ、マッチョな男の写真がズラリと並んでいた。「そのスジの方でしたか……」と思いながらも、一枚だけいいのがあったのでリブログを返した。

 1分後、私は凍りついた。「あの画像に何らかの意味やメッセージが込められていたらどうしよう」と。場合によっては「オー、日本人の彼はマイ・ボーイとなることを了承したですね」とか思われる可能性もある。「ユーも今日から黒薔薇団の一員だ」とかね。

tumblr_logo

 ここからが本題だ。tumblrのリブログ、twitterのリツイートという機能は、投票民主主義(=観客民主主義と言い換えてもよい)に酷似している。

 リブログが恐ろしいのは、画像・動画は元より、テキストもそのまんまコピーできることだ。そこには情報の吟味や咀嚼(そしゃく)といった行為が欠如している。

 例えば先ほど挙げた画像の問題を考えてみよう。サイン、シンボル、符牒(ふちょう)、暗号は敵味方を判別するものとして機能することが多い。一番簡単なのは言語である。日本語=日本人だし、方言があれば「おっ、同県人ですか」となる。流行の知識から年代もわかるし、趣味からは人となりが伝わってくるものだ。

 このような情報の圧縮度を限りなく高めてゆくと、最終的に辿り着くのは宗教か数学世界となる。E=mc²とか、マンダラとか、十字架とか、マントラとか、イコンに行き着くのだ。

 生命機能とは自己複製能力を意味する。つまりコピーだ。遺伝子を始め、文化・教育・道徳に至るまでその全てはコピーを目的としている。

 リブログやリツイートの問題は、情報のコピーだけがあって概念のコピーを欠いているところにある。しかも実際はコピーという作業があるだけであって、知識レベルですらコピーされていないことが多い。

 リブログやリツイートをするに至った理由や感覚が透明化されつつあることを私は恐れる。

 時代が閉塞情況に陥ると必ず人々は新しいリーダーを待望する。この心理は教祖に付き従う羊のような信徒と同じものだ。我々はハーメルンの笛吹き男についてゆく子供となりつつあるのかもしれない。

ブッダ最後の旅―大パリニッバーナ経 (岩波文庫)

まだ中毒になっていない人のためのtumblr入門
Bloggerへの画像アップはflickr経由がよさそう&tumblrとの連携について

モンサント社の世界戦略が農民を殺す















遺伝子組み換え企業の脅威―モンサント・ファイル遺伝子組み換え作物が世界を支配するマネーハンドラー ロックフェラーの完全支配 【アグリスーティカル(食糧・医薬)】編 (超知ライブラリー 53)食糧争奪戦争 (学研新書)

モンサント社が開発するターミネーター技術/『自殺する種子 アグロバイオ企業が食を支配する』安田節子
巨大企業モンサント社の世界戦略 遺伝子組換 バイオテクノロジー
遺伝子組み換えトウモロコシを食べる害虫が増殖中、米国
モンサント社七つの大罪(PDF)
モンサント社をめぐる数々の疑惑
モンサント社なしで世界を養う方法は?
モンサント社は何をしようとしているのか
ベトナム戦争の戦争犯罪会社米国モンサント社が南米で同様の犯罪を犯している
TPPで日本をも食で牛耳ろうと企むモンサント社と住友化学の危険な関係

2011-08-13

皮膚に貼るだけ、医療もスパイ活動も変える超薄型電子パッチ

ees

 タトゥー感覚で皮膚に貼るだけで、医療からコンピューターゲームまで、果てはスパイ活動さえも変革してしまうマイクロ電子技術を開発したと、米、中、シンガポールの国際研究チームが11日の米科学誌サイエンス(Science)に発表した。

 厚さ50ミクロン未満、髪の毛1本よりも薄いパッチ状の「表皮電子装置(epidermal electronic system、EES)」は、皮膚と同じくらい柔らかく、重さはゼロに近い。皮膚に貼ればワイヤレスでその人の脳や心臓、筋組織の活動を監視でき、従来のような分厚い電極を装着しなくて済む。のどに貼れば、音声作動式のコンピューターゲームを90%以上の精度で操作できるという。

 のりも粘着性物質も使っていないが、分子と分子を結合させるファンデルワールス力を利用しているため、長時間にわたって皮膚に張り付けておくことが可能。使用電力も非常に少なく、極小の太陽電池を搭載するか周辺を飛び交う電磁波を拾うことで作動するという。

 開発に携わった米イリノイ大学アーバナ・シャンペーン校(University of Illinois at Urbana-Champaign)のジョン・ロジャース(John Rogers)教授(材料工学)は、「電子工学と生物学の区別をうやむやにする技術だ」と語った。

 喉頭疾患患者の発話を補助したり、内密な話をしたい時に声を出さずに交信するための装置として使う可能性も秘めている。睡眠時無呼吸症候群の患者や新生児医療が必要な赤ちゃんへの使用、けが・やけどを治療する電子ばんそうこうの役割も期待できるかもしれない。

「最終的には、皮膚に貼っても感知できないほど皮膚と一体化した装置を開発したい」と、ロジャース教授は話している。

AFP 2011-08-12

 グレッグ・イーガンの世界が現実になりつつある。脳内に埋め込まれるのも時間の問題か。

マイクロチップ

あなたが気づけば非常口は変わる(修正版)

2011-08-11

反逆のグラフィティ・アーティスト(落書き芸術家)「バンクシー(Banksy)」


 ・反逆のグラフィティ・アーティスト(落書き芸術家)「バンクシー(Banksy)」

「Gun Yourself」バンクシー作

「芸術テロリスト」とも呼ばれているイギリスのアーティスト。

Banksy, Gillett Square, Dalston

Banksy - Dungeness

banksy? maybe not.

Banksy

Banksy

Banksy Versus Bristol Museum

BANKSY

banksy

BANKSY - Birmingham, AL

クー・クラックス・クラン(KKK)と反ユダヤ主義


Banksy

 イギリスのロンドンを拠点に活動する覆面芸術家バンクシー。ロンドンのテート・モダンや、ニューヨークのメトロポリタン美術館への無許可展示など、常にスキャンダラスなパフォーマンスで話題の人物。世界中の壁、橋、街の動物園など、あらゆるストリートの一角に、ウィットに富み、破壊力のあるグラフィティで彩りを与えることを仕業としている。そのモチーフは大量破壊兵器を持った猿、スマイリーマークと警察官、ドリルや傘を持ったネズミなど、世界を風刺したものが多い。バンクシーは多くの作品を残しているが、その素性はいまだ多くの謎につつまれている。新旧合わせた彼の代表作を初めてオールカラーで網羅した待望の日本語版が、ついにリリース!

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2011-08-10

不可触民が偉大な指導者と認めるのはアンベードカルただ一人


「不可触民虐待は少しも改まっていないのをあなたもすでに知ったはずです。
 この国の不可触民は今もなお“農奴”だ、ということも、ね。
 われわれが不可触民の唯一、かつ真に偉大な指導者と認めるアンベードカル博士の例をみてごらんなさい。
 彼は、初代法務大臣として、インド憲法を創設していながら、ガンジーイズム批判者の最右翼の一人として結局国民会議派から追い出されました。国民会議派支配即ちブラーミン・カーストヒンズー支配下のインドでは終始黙殺されています。
 ネルーの、かの有名な『インドの発見』という本の中には、アンベードカルのアの字も見当りません。(中略)
 アンベードカル博士は、いうなれば、不可触民階級の“ジンナー”だったのです。彼が不可触民に分離選挙制度を設けることを主張したとき、ガンジーがお得意の“死の”ハンガーストライキで反対し、結局阻止してしまいました。
 ジンナー同様、裏切り者、分裂主義者のレッテルを貼られたアンベードカル博士の最大の罪は、一億の不可触民を、独立の名においてカーストヒンズーの犠牲にすることを最後まで拒否した、ということなのです。
 だからこそ、われわれは彼を尊敬し、彼の思想の忠実な弟子であることに誇りをもっているのです」

【『不可触民 もうひとつのインド』山際素男〈やまぎわ・もとお〉(三一書房、1981年/光文社知恵の森文庫、2000年)】

不可触民―もうひとつのインド (知恵の森文庫)

合衆国憲法とブッカー・T・ワシントンとジョン・デューイ/『不可触民の父 アンベードカルの生涯』 ダナンジャイ・キール