2012-11-23
銃声を響かせる大義名分は何なのだろうか
銃声が響いている国がある…それでもそれらに関するニュースはネットの中でしか私は見ることが無かった。これら銃声を響かせる大義名分は何なのだろうか…同じ空の下に生まれ同じ星で育まれる命たち…震えるような大気が彼らを暖かく包む。無駄な命なんてひとつもないのだ
— 灯戸裡古都さん (@poi_33) 11月 19, 2012
鹿野武一の沈黙
鹿野武一はつねに列の外に立っていた。もっと正確に言うなら、彼はみずから進んでいつも、いちばん外側の列に身を置いていた。
囚人たちが作業現場の行き帰りに組まされる隊列は五列。行進中にもし一歩でも隊伍を離れる者がいれば、逃亡と見なしその場で射殺してよい規則になっている。囚人たちがしばしば射殺されたのは、逃亡を試みたからではなく、その大部分は、氷のように固く凍てついた雪の上を行進していて蹟くか足を滑らせて列外へよろめいたからにすぎない。ことに、実戦の経験の少ないことに劣等感を持っている少年兵が警備に当たっている場合、彼らは「きっかけさえあれば、ほとんど犬を射つ程度の衝動で発砲」した。
【松浦寿輝〈まつうら・ひさき〉】
クリシュナムルティを除けば、ここ数年間でこれが最も強烈な言葉であった。鹿野武一〈かの・ぶいち〉は孤にして絶なる人間性の山頂を示した。/“「もしあなたが人間であるなら、私は人間ではない。もし私が人間であるなら、あなたは人間ではない」” web.kyoto-inet.or.jp/people/tiakio/…
— 小野不一さん (@fuitsuono) 11月 22, 2012
・「鹿野武一」関連資料集
・菅季治、鹿野武一、石原吉郎
・究極のペシミスト・鹿野武一/『石原吉郎詩文集』~「ペシミストの勇気について」
・ナット・ターナーと鹿野武一の共通点/『ナット・ターナーの告白』ウィリアム・スタイロン
・言葉を紡ぐ力/『石原吉郎詩文集』石原吉郎
・「棒をのんだ話 Vot tak!(そんなことだと思った)」/『石原吉郎詩文集』石原吉郎
2012-11-21
開沼博、藤本晃、アルボムッレ・スマナサーラ、畑谷史代
2冊挫折、2冊読了。
『フクシマの正義 「日本の変わらなさ」との闘い』開沼博〈かいぬま・ひろし〉(幻冬舎、2012年)/フォントが悪くて読みにくい。また短い対談の量が多く、構成に難ありと感じた。新書形式の方がよかったのではあるまいか。
『悟りの階梯 テーラワーダ仏教が明かす悟りの構造』藤本晃(サンガ新書、2009年)/第二章まで読む。価格的にはお釣りがくる内容だ。悟りの段階が詳しく描かれている。南伝大蔵経のテキストが参考になる。
67冊目『苦しみをなくすこと 役立つ初期仏教法話 3』アルボムッレ・スマナサーラ(サンガ新書、2007年)/いやはや素晴らしい内容だ。スマナサーラ長老の登場で、過去の日本仏教本は色褪せてしまった。実践なき学者が書く仏教書は所詮解説書の域を超えることがない。日本の仏教界は一度鎌倉時代を否定する作業が必要だと思う。鎌倉万歳といった視線ではブッダを見失う可能性すらある。
68冊目『シベリア抑留とは何だったのか 詩人・石原吉郎のみちのり』畑谷史代〈はたや・ふみよ〉(岩波ジュニア新書、2009年)/一気読み。もっと早く読んでおくべきだった。石原という人物の輪郭がくっきりと浮かんでくる。シベリアの寒風に削(そ)がれた頬の陰まで見えるような気がした。石原の詩文と証言のバランスが素晴らしい。小さいながらも香月泰男の絵が数点掲載されており、実に目が行き届いている。
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