・『高岡英夫の歩き革命』高岡英夫:小松美冬構成
・速く歩ける人は死亡率が低い
・『あなたの歩き方が劇的に変わる! 驚異の大転子ウォーキング』みやすのんき
・ナンバ歩きと古の歩術
・『本当のナンバ 常歩(なみあし)』木寺英史
・『常歩(なみあし)式スポーツ上達法』小田伸午、小山田良治、河原敏男、森田英二、木寺英史、常歩研究会編
・『スポーツ選手なら知っておきたい「からだ」のこと』小田伸午
私たちは「労働時間こそすべて」のような価値観に長らく縛られてきたので、量の多いことに価値観を見出しがちです。しかしながらスポーツにおいては量だけの競争はありません。必ずタイムが伴います。
究極の目的は【「速く、長い距離を、ずっと」】ということなおんですが、現実には速さと距離のバランス、負荷と量のバランスをそれぞれ取りながら生きています。
さらに身体機能については興味深いデータがあります。
速く歩ける人のほうが、死亡率が低いというデータです。
厚生労働省では、「それぞれの年齢でこれぐらいのスピードでは歩きたい」という目標値を出しているので、ぜひ一度トライしてみてください。
【『あらゆる不調が解決する 最高の歩き方』園原健弘〈そのはら・たけひろ〉(きずな出版、2017年)以下同】
園原健弘は競歩の元オリンピック選手だ。「だから何なんだ?」と最初から舐(な)めてかかったのだが意外と参考になった。「速く歩ける人は死亡率が低い」との指摘には吃驚仰天(びっくりぎょうてん)である。
ウォーキングの概念を叩き込み、考えながら歩かせる手法は正しい。呼吸や歩行は誰もが行っていることだがきちんと出来ている人は少ない。我々は長く坐り過ぎて歩くことすら忘れてしまったのだ。因みに健康を最大に阻害しているのは「坐る」行為だ。万病の元と断言しておこう。
裸足歩行に園原は疑問を投げ掛けているが、彼は大東亜戦争で高砂義勇隊が裸足で大活躍した歴史を知らないのだろう。人類の長い歴史を振り返れば靴を履いている期間は最近のことだ。素足で得られる情報の多さを軽んじてはなるまい。
一流選手の説明が一流とは限らない。名選手が必ずしも名監督とならないのと同じだ。踵着地も私としては腑に落ちない。ただしウォーキング概念をつかむためには読んでおいて損はないだろう。