2021-02-03

信用創造の正体は借金/『ほんとうは恐ろしいお金(マネー)のしくみ 日本人はなぜお金持ちになれないのか』大村大次郎


『緑雨警語』斎藤緑雨
『小室直樹の資本主義原論』小室直樹
『洗脳支配 日本人に富を貢がせるマインドコントロールのすべて』苫米地英人

 ・マネーと国家が現代の宗教
 ・信用創造の正体は借金

『ギャンブルトレーダー ポーカーで分かる相場と金融の心理学』アーロン・ブラウン
『エンデの遺言 「根源からお金を問うこと」』河邑厚徳、グループ現代
『〈借金人間〉製造工場 “負債"の政治経済学』マウリツィオ・ラッツァラート
『知ってはいけない 金持ち悪の法則』大村大次郎

 あなたは、お金というものが、どうやって発行され、どうやって社会に流れてくるのかご存知だろうか?
「お金は中央銀行が発行し、市中に流している」
 多くの人は、そう答えるだろう。
 では、中央銀行が発行したお金は、どういうルートで社会に流れ出てくるのだろうか?
 これは経済学を学んだ人でもなかなか答えられないケースが多い。
 実は、答えは「借金」である。誰か(主に企業)が、銀行からお金を借りることによって、お金は社会に出回るのだ。
 中央銀行からお金が社会に出てくるには、次のようなルートをたどる。

【中央銀行(日本の場合は日銀)】
  貸出
  ▼
【金融市場(一般の銀行など)】
  貸出
  ▼
【企業など】
  取引、給料などで支払い
  ▼
【個人】

 このように、お金というのは、必ず社会の誰か(主に企業)が銀行からお金を借りることで、社会に流れ出てくるのである。
 そして驚くべきことに、お金が社会に出るためのルートは、これ一本しかないのだ。
 日本銀行は紙幣を印刷しているが、それを日本銀行が自由に使うことはできない。政府もまた、日銀が発行した紙幣を勝手に使うことはできない。
 日銀が発行した紙幣は、貸出という形で一般の銀行に放出される。そして、一般の銀行も、貸出という形で企業などに流すのである。
 そのお金が、回り回って我々のところに来ているのだ。

 社会で使われているどんなお金も、元をたどれば誰かの借金なのである。あなたが会社からもらっている給料、事業で稼いだお金なども、もともとは必ず誰かの借金として社会に出てきたのだ。
 貿易などで得た外貨を円に交換するときも、新しいお金が出てくることになるが、その外貨は外国において誰かの借金により社会に流れ出たものなので、煎じ詰めれば、これも「誰かの借金」ということになる。
 あなたは誰かに借金をした覚えはないかもしれない。が、あなたが手にしたお金は、必ず、元をたどれば誰かの借金だったのだ。
 つまり、世の中に出回っているお金というのは、実は、すべてが借金なのである。
 また借金とは、いずれ返さなくてはならないものである。
 つまり、今、社会に出回っているお金すべてが「借金」である限り、いずれ銀行に回収されるべきものなのである。社会が保有し続けることはできないお金なのだ。
 しかし、社会には、お金を保有し続けたいという欲求も当然働くし、もう借金はしたくない(しない)という欲求も働く。その欲求が強くなると、社会のお金の仕組みは、たちまち機能不全に陥ってしまうのだ。
 このように今のお金の仕組みは、重大な矛盾、欠陥を抱えているのだ。そして、このお金の欠陥が、環境破壊、貧富の格差など世界中のあらゆる問題の1つの要因になっているのだ。

【『ほんとうは恐ろしいお金(マネー)のしくみ 日本人はなぜお金持ちになれないのか』大村大次郎〈おおむら・おおじろう(ビジネス社、2018年)〉】

 信用創造の正体は借金であった(信用創造のカラクリ/『ギャンブルトレーダー ポーカーで分かる相場と金融の心理学』アーロン・ブラウン)。目から鱗が落ちる。

 プールの水にお金という黒い液体を注ぐと仮定しよう。黒い液体は経済活動によって移動をしてくっきりとした濃淡を描くが、その総量は変わらない。時折、資金繰りに行き詰まって倒産する企業も出てくる。しかし黒い液体は別の場所に移動しただけで、返済できない借金がどこかに消えたわけではない。必ず誰の財布に存在するのである。徴税の網に掛からないブラックマネーもプールの中(円経済圏)から出ることはない。減るとすれば焼却した紙幣だけだが現実には考えにくい。火災被害で消失する紙幣の量は微々たるものだろう。

 企業は借金をして人や物に投資をし、付加価値を創造することで利益を得る。GDP(国内総生産)とは付加価値の総額を意味する。これを国民所得の合計と考えてもよかろう。その所得が実は借金であったとすれば、政府や企業が借金を増やすことが経済的な意味合いでの正しさとなる。

 通貨は交換手段に過ぎない。人類の歴史では通貨なき時代の方がはるかに長かった。富(余剰)が生まれたのは農業革命以降のことである。動物が必要とするのは今日の食べ物に限られる。時折貯める行為も見られるが、せいぜい一冬に備える程度である。しかも地球の自然は動物の食料を十分に供給している。

 世界人口が10億人を突破したのは1800年代のことで、第二次世界大戦以降は上昇の一途を辿る(表1-8 世界人口の推移と推計:紀元前~2050年)。この点からも19世紀を近代と考えてよかろう。陰謀論で一番多いのは人口削減計画である。最大の環境問題は増え続ける人口だ。もしも世界権力をほしいままにする者がいれば真っ先に人口を減らすことを考えるだろう。

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