2015-10-10
保護された姉妹、1カ月ぶり入浴 親子が月4万円で生活 ”日本の将来を担う子どもたち”
■子どもと貧困
6畳ほどの面談室に、すえた臭いが広がった。
2年前の9月。関東地方にあるDV被害者のシェルターの職員は、39歳の母親と7歳の長女、4歳の次女を迎えた。
差し出したオレンジジュースを、姉妹は一気に飲み干した。白とピンクの長袖シャツはあかで灰色に変わり、頭にはシラミがいた。
一家の手荷物は、ランドセルとポリ袋二つ。サイズの合わないシャツ、穴の開いた靴下や下着が、汚れたまま詰め込まれていた。
風呂は約1カ月ぶりだという。翌日から一緒に入り、姉妹の髪をとかし、数百匹のシラミをつぶした。
「お姉ちゃん、もうこれでいじめられなくなるね」。次女がそう言うのを何度も聞いた。
いま、3人は母子生活支援施設で暮らし、自立を模索する。
保護されるまでの暮らしぶりを、母親は振り返って語る。
夫はトラック運転手や倉庫管理など10年で10回以上転職した。年収は200万円前後。家賃や光熱費以外は酒やたばこに消え、自分の事務職の給料などでやりくりしていた。
9年前に長女が生まれてから、「頭が悪い」「ダメな女」などと毎日なじられた。洗濯物がたためない。ご飯を作りながら、子どもに気を配れない。酒が入ると、胸ぐらをつかまれ殴られた。後に分かることだが、母親には二つのことが同時にできない「広汎(こうはん)性発達障害」などがあった。
6年前に次女が生まれた後、「能力不足」との理由で解雇された。次の職が見つからず、家計は悪化。夫の失業で約2年間は生活保護も受けたが、夫が再就職すると打ち切られた。夫は給料を家計に入れず、月約4万円で生活した。長女が小1になったころから電気、ガス、水道のどれかが止まるようになった。
母(41)と姉妹の生活は、夫のDVや失業などでより一層苦しくなっていった。
朝食はパン1枚。夕食はご飯と冷凍ギョーザか納豆。夏休みの学童保育のお弁当は、おにぎり1個だった。
「おなか痛い。今日は休む」。嫌がる長女を、集団登校の待ち合わせ場所に引っ張っていく日も増えた。そんな日は保健室登校になった。理由を聞くと「くさい、毎日同じ服って言われた」と泣かれた。
「シラミがいるみたいよ。駆除してあげて」。長女が小2になった夏、同級生の母親から指摘され、薬局に走った。薬は2千円。手が出なかった。
夫の叱責(しっせき)は続き、うつ状態になった。警察署に通報したのは夫だった。「子どもの前で妻にDVしてしまう。彼女たちを保護してください」。シェルターにつながり、夫とは別れた。
「つらいことなんてなかったよ。学校もおうちも楽しかったんだよ」。そんな長女の言葉を、母は自分への気遣いだと推し量る。
母は母子生活支援施設の職員から勧められ、精神障害者保健福祉手帳を取得した。生きづらさの訳がわかり、自分を責める気持ちは薄らいだ。長女からいろいろ要求されても、「一つずつ言ってね」と言えるようになった。 カレーライスや肉うどん。料理は苦手だが、職員と一緒に夕食を作り、一家3人で食卓を囲むようになった。ときどき姉妹が職員に「味見して」と料理を差し入れる。「よくできたね」と褒められると、跳びはねて喜んだ。「ここがいい。職員さんや他の子もいるから」と長女は言う。
子どもが18歳まで施設にいられるのが原則だが、利用者の約6割が2年未満で退所する。生活保護を受け始める人が多く、施設の費用と二重措置になる期間を短くしたい行政の思惑もある。
母も生活保護を受けながら週3回、障害者の作業所で働く。施設に来て2年。退所後の生活は描けていない。
■専門家「貧困から抜け出せない連鎖が広がっている」
子どもの貧困に詳しい首都大学東京の阿部彩教授に現状や課題を聞いた。
親の経済状況でいや応なく不利を背負った子どもが、大人になっても貧困から抜け出せない連鎖が広がっている。低所得の背景にある非正規労働は拡大している。
親自身が抱える困難もある。労働政策研究・研修機構の調査では、子ども時代に、親の生活保護受給や離婚、虐待、父との死別を一つでも経験した母親は、未経験の母親に比べて貧困率が約2~3倍だった。母子世帯の母親のうつ傾向も、配偶者のいる母親の2~3倍だ。
病気やうつ、失職、離婚などが一つでも起きると、今そうでない人も貧困になりうる。この母子のように、要因が複数になると深刻な事態に陥りやすい。
子どもは、人権の剥奪(はくだつ)と言わざるを得ないほどの衣食住の不足、不健康、低学力、孤立やいじめ、非行、不登校、自尊心の低下などのリスクにさらされる。日本ではこうした問題について、何十年も親の資質やしつけなどの面から論じ、背後にある貧困をきちんと直視してこなかった。
将来の社会の担い手である子どもの貧困を放置すると、社会的損失になる。児童扶養手当の拡充など経済的支援は必須だ。そのうえで、教育や医療面での支援など、親を含めた包括的対策が求められている。
《子どもの貧困》厚生労働省によると、日本の子どもの貧困率は16・3%(2014年発表)で、過去最高を更新している。実数換算すると約328万人。貧困率とは、世帯収入から国民一人ひとりの所得を子どもを含めて試算し、順に並べたとき、まん中の人の所得の半分に届かない人の割合。ひとり親など大人が1人の家庭に限ると54・6%と、先進国でも最悪の水準に達する。中でも深刻なのは母子世帯だ。母子世帯になる原因の8割は離婚で、養育費が払われているのは約2割。8割の母親は働いているが、同居親族も含めた年間世帯収入は平均291万円(10年)。
【朝日新聞DIGITAL 2015年10月10日】
虐待と知的障害&発達障害に関する書籍
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・時間論
・身体革命
・ミステリ&SF
・必読書リスト
「必読書リスト」の順番がちょっと怪しくなってきたので別項目としてまとめておく。
・『メンデ 奴隷にされた少女』メンデ・ナーゼル、ダミアン・ルイス
・『囚われの少女ジェーン ドアに閉ざされた17年の叫び』ジェーン・エリオット
・『3歳で、ぼくは路上に捨てられた』ティム・ゲナール
・『累犯障害者 獄の中の不条理』山本譲司
・『自閉症裁判 レッサーパンダ帽男の「罪と罰」』佐藤幹夫
・『永山則夫 封印された鑑定記録』堀川惠子
・『生きる技法』安冨歩
・『子は親を救うために「心の病」になる』高橋和巳
・『消えたい 虐待された人の生き方から知る心の幸せ』高橋和巳
・『生ける屍の結末 「黒子のバスケ」脅迫事件の全真相』渡邊博史
・『平気でうそをつく人たち 虚偽と邪悪の心理学』M・スコット・ペック
・『夜中に犬に起こった奇妙な事件』マーク・ハッドン
・『くらやみの速さはどれくらい』エリザベス・ムーン
・『身体が「ノー」と言うとき 抑圧された感情の代価』ガボール・マテ
・『身体はトラウマを記録する 脳・心・体のつながりと回復のための手法』べッセル・ヴァン・デア・コーク
・『オープンダイアローグとは何か』斎藤環著、訳
・『まんが やってみたくなるオープンダイアローグ』斎藤環、水谷緑まんが
・『悩む力 べてるの家の人びと』斉藤道雄
・『治りませんように べてるの家のいま』斉藤道雄
・『ベリー オーディナリー ピープル とても普通の人たち 北海道 浦川べてるの家から』四宮鉄男
・『べてるの家の「当事者研究」』浦河べてるの家
・『ザ・ワーク 人生を変える4つの質問』バイロン・ケイティ、スティーヴン・ミッチェル
毛利恒之、神坂次郎、中原圭介、筆坂秀世、他
4冊挫折、4冊読了。
『国富消尽 対米隷従の果てに』吉川元忠、関岡英之(PHP研究所、2005年)/編集された対談か。それぞれの発言が長い。規制緩和批判であるがやや内容が古い印象を受けた。吉川は『マネー敗戦』で知られる人物。それを踏まえて岩本沙弓が『新・マネー敗戦 ――ドル暴落後の日本』を著した。
『売国者たちの末路』副島隆彦〈そえじま・たかひこ〉、植草一秀(祥伝社、2009年)/漂うルサンチマンに耐えられず。自民党内で竹中平蔵を引きずり下ろして植草を金融担当大臣にという動きがあった、と副島が指摘。植草は「りそな問題」を追求して不当逮捕の餌食となる。
『不幸にする親 人生を奪われる子供』ダン・ニューハース:玉置悟〈たまき・さとる〉訳(講談社、2008年/講談社+α文庫、2012年)/翻訳の文体が馴染まず。教科書調。
『ポスト資本主義 科学・人間・社会の未来』広井良典(岩波新書、2015年)/レイ・カーツワイルの『ポスト・ヒューマン誕生』が叩き台になっている。目のつけどころがいい。広井は文体が冗長でまったりしている。思考回路が慎重なのだろうか。いつも着想は素晴らしいのだがスピードに欠ける。こちらの思考が疾走できない。
123冊目『日本共産党と中韓 左から右へ大転換してわかったこと』筆坂秀世〈ふでさか・ひでよ〉(ワニブックスPLUS新書、2015年)/意外と常識的な範囲で書かれている。興味深い内部情報は特にない。やや小ぢんまりとした印象。歴史的な記述よりもエッセイを読んでみたい。
124冊目『石油とマネーの新・世界覇権図 アメリカの中東戦略で世界は激変する』中原圭介(ダイヤモンド社、2015年)/中原の新著。渡邉哲也は読まなくなったが中原からは目が離せない。それにしてもよく勉強している。中東の宗教&エネルギー入門といってよい。アメリカとイランの和解が世界のエネルギー地図を塗り替える。中原の展望は明るい。そして漁夫の利を最大に享受するのが日本である。ロシア、アフリカは凋落。エネルギー価格の低迷によって資源国も行き詰まる。2050年に向かって繁栄するのはアメリカ、日本、そしてASEAN諸国と予告。
125冊目『今日われ生きてあり』神坂次郎〈こうさか・じろう〉(新潮社、1985年/新潮文庫、1993年)/特攻隊の遺書と彼らにまつわる証言集。まとまりを欠いた印象を受けるのは残された資料の少なさによるものだろう。米兵の報復を恐れた日本人は敗戦と同時に大量の書類や手紙を焼却した。敗色が濃くなった日本は10代の少年たちに「神風」の名のもとで自爆攻撃を命じた。多くの特攻隊は鹿児島の知覧(現在南九州市)から沖縄を目指して飛び立った。著者の神坂も特攻隊員であった。彼らの短い人生は清冽(せいれつ)としか表現し得ない。国家の仕打ちとあまりにも対照的だ。うどん屋の鉄ちゃんの話(第十二話 約束)が特に印象深い。「日本の近代史を学ぶ」に追加。
126冊目『月光の夏』毛利恒之〈もうり・つねゆき〉(汐文社、1993年/講談社文庫、1995年)/涙が噴き出した。戦争の矛盾とメディアのあり方を問うた小説。実話に基づく。神坂本を先に読むと理解が深まる。特攻前日に二人の隊員が小学校を訪れ「ピアノを弾かせてほしい」と頼む。ピアニストを志望していた隊員が小学生の前で『月光』を流麗なタッチで披露した。彼らを見送る児童たちが『海ゆかば』を歌う。伴奏はもう一人の隊員が行った。この二人は誰だったのか? そして本当に実在したのか? 戦後の長い時を経て小学校のピアノは廃棄処分されることになった。彼らを迎えた女性代用教員(当時)が思わず「譲り受けたい」と申し出る。彼女が語ったエピソードは全校生徒の前で紹介され、地元マスコミも大きく報じた。毛利自身は「三池」という名前の構成作家。彼女の話をラジオ・ドキュメンタリーとして放送した。ところがその直前に放送された他局のラジオ番組で女性の話は「作り話」という印象を与えてしまった。二人の存在もさることながら、「振武寮」(しんぶりょう)を明らかにしたところに本書の最大の価値がある。軍統制、官僚などの問題と根は一緒であろう。本書は後に映画化され200万人の観客を動員した。「必読書」入り。
2015-10-09
自分が変わると世界も変わる/『消えたい 虐待された人の生き方から知る心の幸せ』高橋和巳
・『3歳で、ぼくは路上に捨てられた』ティム・ゲナール
・『生きる技法』安冨歩
・『子は親を救うために「心の病」になる』高橋和巳
・被虐少女の自殺未遂
・「死にたい」と「消えたい」の違い
・虐待による睡眠障害
・愛着障害と愛情への反発
・「虐待の要因」に疑問あり
・「知る」ことは「離れる」こと
・自分が変わると世界も変わる
・『生ける屍の結末 「黒子のバスケ」脅迫事件の全真相』渡邊博史
・『累犯障害者 獄の中の不条理』山本譲司
・『ザ・ワーク 人生を変える4つの質問』バイロン・ケイティ、スティーヴン・ミッチェル
・虐待と知的障害&発達障害に関する書籍
・必読書リスト その二
「あれから何かが変わりました。
それが何かというと、うーん、よく分からないけど、ここ2カ月、心が盛り沢山で、私のキャパを超えていた。体も限界で、体が反応して腸が動いたり、家に帰ってからは脳みそが反応して、頭の中がポップコーン状態で、自分がどこかに行ってしまいそうだった。
この変化は、先生が言うように、いいことだろうけど、その変化に抵抗してみたりもしていた。
この1週間、普通の状態が見えていたり、違うものが見えていたりだった。
『解決はあなたの中にあるのでしょう』って先生に言われて、その言葉が残った。
そうして自分の中に、宇宙が広がった。
突然、それが現れて、訳も分からず大泣きした。そうだったのかって、今、私がここに『在る』、それだけ。
今まで何度も本で読んで、そうなのかなと思ってきたけど、それを実際に感じたら衝撃的だった。なんだか花火のしだれ柳みたいにダイヤモンドが降り注いでくるようで、今、ここに『在る』だけで、幸せなんだと思った。そうしたら美術館で急に色彩が押し寄せてきた時みたいに、幸せが押し寄せてきて、受け止めきれなくて、分からなくなった」
【『消えたい 虐待された人の生き方から知る心の幸せ』高橋和巳〈たかはし・かずみ〉(筑摩書房、2010年/ちくま文庫、2014年)以下同】
ブッダは最後の旅でこう語った。「それ故に、この世で自らを島とし、自らをたよりとして、他人をたよりとせず、法を島とし、法をよりどころとして、他のものをよりどころとせずにあれ」(『ブッダ最後の旅 大パリニッバーナ経』中村元訳)と。やはり「答え」は自分の中にあるのだ。高橋という触媒を得て親からの虐待に苦しみ、のた打ち回ってきた子供の瞳に全く新しい世界が立ち現れる。自分が変わると世界も変わる。「あなたは世界だ」とクリシュナムルティが語った理由もここにあるのだろう。
それはたった一人に起こった「小さな悟り」である。だが彼女に起こったことは誰にでも起こり得る可能性がある。彼女の変化が私を変え、あなたを変え、そして世界を変えるかもしれない。真の幸福とは「ただ在る」ことだった。その奇蹟を自覚し得ないところに我々の不幸がある。余命を宣告された病人や、特攻に向かう若者の言葉が胸を打つのは彼らが「生きる不思議」を悟っているためだ。
「電車の中で、人がなつかしく見える。世界は今まで以上に、色彩豊かで、ずっと立体的で、厚みがある。みんながんばってそれを生きている。
筋が見えてきた。道理が立っている。子を叱る大人の筋と、それに抵抗する子どもの筋、しっかり見える。それぞれがんばっているな、と思った。
以前は人が怖かった。電車が怖かった。親が子どもを叱るのを聞くと、その場から逃げ出した。でも、今は落語を聞いているような感じだ。それはきれいに筋を追っていけるという意味だ」
新しい世界に立った新しい自分が新しい言葉を放つ。「筋が見えてきた。道理が立っている」とは、愛着関係を結んでもらえなかった彼女がコミュニケーション世界を発見した言葉であろう。視界から恐怖の縞模様が消え去った様子がありありと伝わってくる。
飲んだり食べたりすることの楽しみと、人にほめてもらうことの楽しみ、その二重の楽しみを官女は飲み会で味わう。生命的存在と社会的存在の二重の楽しみだ。
「世間」というのはもともとは仏教用語で、「出世間」とは社会から離れて悟りを得る意味であるという。被虐者はもともと半分は「出世間」に生きているようなものだった。だから、普通の人よりは社会的存在から離れやすいのかもしれない。
離れることによって楽しみが二重になる、知ることで世界が広がるのである。
存在についての探求がここにまで及んでくると、彼らの悩みは被虐待ゆえの悩みを越えて人として生まれてきたことの悩みになり、「普通」と「被虐」の違いを超えた解決にまで到達したように思う。
これが私が被虐者=異邦人から教えてもらった存在の秘密である。
しかしながら被虐者は自ら出世間の道を選んだわけではない。彼らは出家者以上に困難多き道を歩んだといってよい。幸福に対する感度は確かに高いだろうが幸福になる確証はない。むしろ不幸と不遇に苦しみ続ける人の方が多いことだろう。
まだまだ書きたいことはある。それほど心が揺さぶられた一書であった。高橋は立派な精神科医であると思う。精神科や心療内科は玉石混交の世界でデタラメな医者も山ほどいる。高橋と出会わなければ救われなかった患者も多かったことだろう。にもかかわらず私の心の温度は沸点に達しない。被虐者たちの言葉に感動すればするほどナイフのように冷めた思いがよぎる。
なぜか? 患者と高橋のコミュニケーションがカネを介したものであるからだ。それを恥じる言葉がどこにもない。わかっている。確かに言い過ぎだ。この世は親切やボランティアで食っていけるほど甘い世界ではない。それでも尚私は「カネを支払わなければならない関係性」に一抹の寂しさを禁じ得ないのだ。
カネは技術に対して支払われる。我々の世界では芸術も音楽も文化も「対価を支払うもの」となってしまった。マネーという通行手形なしで我々は世界を歩くことができない。そんな現実を思い知らされた。たとえ今直ぐ治療すれば助かる命があったとしても優先されるのは支払い能力だ。飢えた人間に施されるパン屋のパンはない。一切は商品なのだ。
「自我があらゆる無秩序の原因ではないでしょうか?」(動画3分39秒/クリシュナムルティ:心の本質 第1部「心理的無秩序の根源」)との問いを思えば、病んだ心は程度問題であって万人に共通するものと私は考える。悩みは尽きることがない。浅い位置で生きている限りは。
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