2021-02-19

「連想」ではなく「類推」と訳すべき/『規律とトレーダー 相場心理分析入門』マーク・ダグラス


『マーケットの魔術師 米トップトレーダーが語る成功の秘訣』ジャック・D・シュワッガー
『実践 生き残りのディーリング 変わりゆく市場に適応するための100のアプローチ』矢口新
『先物市場のテクニカル分析』ジョン・J・マーフィー
『一目均衡表の研究』佐々木英信
『デイトレード マーケットで勝ち続けるための発想術』オリバー・ベレス、グレッグ・カプラ
『ゾーン 最終章 トレーダーで成功するためのマーク・ダグラスからの最後のアドバイス』マーク・ダグラス、ポーラ・T・ウエッブ

 ・「連想」ではなく「類推」と訳すべき

『ゾーン 「勝つ」相場心理学入門』マーク・ダグラス
『伝説のトレーダー集団 タートル流投資の魔術』カーティス・フェイス
『ワイルダーのアダムセオリー 未来の値動きがわかる究極の再帰理論』J・ウエルズ・ワイルダー・ジュニア
『フルタイムトレーダー完全マニュアル』ジョン・F・カーター
『タープ博士のトレード学校 ポジションサイジング入門 スーパートレーダーになるための自己改造計画』バン・K・タープ
『週末投資家のためのカバード・コール』KAPPA
『なぜ専門家の為替予想は外れるのか プロが教える外国為替市場の不都合な真実』富田公彦
『なぜ投資のプロはサルに負けるのか? あるいは、お金持ちになれるたったひとつのクールなやり方』藤沢数希

必読書リスト その二

連想

 連想とはわれわれの思考方法のひとつで、類似する外部世界の情報が自動的に関連づけられることである。その形態は次の二つに大別される。そのひとつは顕著な特徴を持つ人間や物体などを区別し、それらを類似するグループに分類することを指す。(中略)
 連想のもうひとつの形態は、外部からの知覚情報をある出来事と関連づけることである。

【『規律とトレーダー 相場心理分析入門』マーク・ダグラス:関本博英〈せきもと・ひろひで〉訳(パンローリング、2007年)】

 たとえ原書が「association」であったとしても、ここは「類推」と訳すべきだ。致命的なミスといってよい。

アナロジーは死の象徴化から始まった/『カミとヒトの解剖学』養老孟司

 マーク・ダグラスの科学的視点が「連想」だとぼやけてしまう。小さなことではあるが見逃せない瑕疵(かし)だ。

2021-02-18

フランス人マダムに教えてもらった、世界一おいしいアイスティーの作り方


金森式紅茶ゼリー

 ・フランス人マダムに教えてもらった、世界一おいしいアイスティーの作り方

教えてもらった、マダム式氷を使わないアイスティーの作り方

(1)できればやかんではなく、鍋に2リットルの水を入れ、沸かす。
(2)沸騰したら火を止め、ティーバッグを3包入れてふたをし、21分蒸らす。
(3)ふたをはずし、菜箸などでそっとティーバッグを取り出す。
(4)粗熱が取れるまで放っておき、粗熱が取れたらピッチャーやジャグなどに移し変え、冷蔵庫でひと晩冷やす。

フランス人マダムに教えてもらった、世界一おいしいアイスティーの作り方 (2/3) 〈dot.〉|AERA dot.

「アホみたいに美味い」10分もかからずに出来るその辺のよりも5000兆倍おいしい勝利のミルクティーの作り方 - Togetter

2021-02-17

外国為替は資産ではない/『なぜ専門家の為替予想は外れるのか プロが教える外国為替市場の不都合な真実』富田公彦


『マーケットの魔術師 米トップトレーダーが語る成功の秘訣』ジャック・D・シュワッガー
『実践 生き残りのディーリング 変わりゆく市場に適応するための100のアプローチ』矢口新
『先物市場のテクニカル分析』ジョン・J・マーフィー
『一目均衡表の研究』佐々木英信
『デイトレード マーケットで勝ち続けるための発想術』オリバー・ベレス、グレッグ・カプラ
・『規律とトレーダー 相場心理分析入門』マーク・ダグラス
『ゾーン 「勝つ」相場心理学入門』マーク・ダグラス
・『ゾーン 最終章 トレーダーで成功するためのマーク・ダグラスからの最後のアドバイス』マーク・ダグラス、ポーラ・T・ウエッブ
『伝説のトレーダー集団 タートル流投資の魔術』カーティス・フェイス
『ワイルダーのアダムセオリー 未来の値動きがわかる究極の再帰理論』J・ウエルズ・ワイルダー・ジュニア
『フルタイムトレーダー完全マニュアル』ジョン・F・カーター
『タープ博士のトレード学校 ポジションサイジング入門 スーパートレーダーになるための自己改造計画』バン・K・タープ
『週末投資家のためのカバード・コール』KAPPA

 ・外国為替市場でテクニカル分析は絶滅した
 ・外国為替は資産ではない

『なぜ投資のプロはサルに負けるのか? あるいは、お金持ちになれるたったひとつのクールなやり方』藤沢数希

【FXつまり外国為替市場は、資産運用の場ではありません。
 外国為替は、株式や債券、不動産などといった資産ではない】からです。資産ではないものを対象として、どうやって「資産運用をする」というのでしょう? まったく違う世界のものだからこそ、株式や不動産などの「資産」との価格の連動性が低いのです。

【『なぜ専門家の為替予想は外れるのか プロが教える外国為替市場の不都合な真実』富田公彦〈とみた・きみひこ〉(ぱる出版、2015年)以下同】

 ドルとダウは連動性が低いが、円と日経平均には連動性がある。ただし「外為が資産ではない」との指摘に眼を開かれる。その価値は金利差分でしかなく、価格の上下動によってあっさりと吹き飛ぶ範疇に収まる。しかも経済政策は緩やかなインフレを目指すため通貨の価値は常に押し下げられる。

 為替取引の優位性はその流動性と24時間可能な取引時間にある。株式相場は9:00~15:00(昼休み1時間を含む)までだからザラ場を見ることが難しいサラリーマンも多いことだろう。その上株式の場合、売買が白熱すると値がつかないことも多い。FX会社はそこに目をつけたのだろう。「外国為替市場は、資産運用の場ではありません」。しかし利殖の機会ではある。

 ひとこで言えば、外国為替市場とは「【通貨と通貨との交換比率に賭ける鉄火場】」です。世界中のプロが、壮絶な闘いの末に瀕死の重症を負ったり、あえなく討ち死にしたりしている場所です。素人が、用もないのに近づくところではありません。

 プロの本音といえば聞こえはいいが、ではなぜプロが通貨の取引をするのか? それは圧倒的な流動性があるからだ。よもや実需筋の外貨調達だけで仕事をしているわけではあるまい。

 最後に味わいのあるテキストをいくつか紹介しよう。

 相場の世界で「もし」などと言ったら、「お前はもう死んでいる」と言われるのが関の山です。

 外資系の世界は、徹頭徹尾「【性悪説の世界】」です。

【他人の相場観に頼る人は、プロではありません】。

 したがって、【「ヘッジファンドが動いた」という情報は、すべて作り話】ということになります。

 マネーと欲望で描くのがマーケットという物語である。全プレイヤーの合意が価格として示され、上昇と下降を繰り返す。真実は値動きのみ。乗るのも降りるのも自由なだけに規律を欠けば、いつでも破滅が待っている。

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2021-02-15

外国為替市場でテクニカル分析は絶滅した/『なぜ専門家の為替予想は外れるのか プロが教える外国為替市場の不都合な真実』富田公彦


『マーケットの魔術師 米トップトレーダーが語る成功の秘訣』ジャック・D・シュワッガー
『実践 生き残りのディーリング 変わりゆく市場に適応するための100のアプローチ』矢口新
『先物市場のテクニカル分析』ジョン・J・マーフィー
『一目均衡表の研究』佐々木英信
『デイトレード マーケットで勝ち続けるための発想術』オリバー・ベレス、グレッグ・カプラ
・『規律とトレーダー 相場心理分析入門』マーク・ダグラス
『ゾーン 「勝つ」相場心理学入門』マーク・ダグラス
・『ゾーン 最終章 トレーダーで成功するためのマーク・ダグラスからの最後のアドバイス』マーク・ダグラス、ポーラ・T・ウエッブ
『伝説のトレーダー集団 タートル流投資の魔術』カーティス・フェイス
『ワイルダーのアダムセオリー 未来の値動きがわかる究極の再帰理論』J・ウエルズ・ワイルダー・ジュニア
『フルタイムトレーダー完全マニュアル』ジョン・F・カーター
『タープ博士のトレード学校 ポジションサイジング入門 スーパートレーダーになるための自己改造計画』バン・K・タープ
『週末投資家のためのカバード・コール』KAPPA

 ・外国為替市場でテクニカル分析は絶滅した
 ・外国為替は資産ではない

『なぜ投資のプロはサルに負けるのか? あるいは、お金持ちになれるたったひとつのクールなやり方』藤沢数希

 プロの世界でも、生き残ったのはごく一部の方だけです。
【FXで安定的に儲け続けることは、九分九厘不可能です。】
 大勢のプロの方々が、最後には損をして静かに消えていくのを、わたしはこの目で31年間見続けてきました。生存率1パーセント未満という世界です。

【『なぜ専門家の為替予想は外れるのか プロが教える外国為替市場の不都合な真実』富田公彦〈とみた・きみひこ〉(ぱる出版、2015年)】

 富田公彦はJPモルガン・チェースのディーラーを務めた人物で、現在は中西健治参議院議員(自民党、神奈川選挙区)の政策秘書をしている。文章が平易で読みやすい。テレビCMで頻繁に見るようになったFX取引への警鐘を鳴らす内容となっている。

 外国為替市場というサーキットでは、プロのドライバーが猛烈なスピードでしのぎを削っています。プロは、高性能のF1マシンに乗り、強力なサポート・チームを引き連れて戦っています。それでも悪戦苦闘の連続で、安定的な収益を上げることができていません。
 そんな場所は、近所の販売店で買った量産車に乗ってサポートもなしに参戦してきた人がいます。個人投資家のみなさんです。

 けんもほろろの言い草で、amazonレビューの低い評価はさしずめFX個人投資家によるものだと思われる。富田に言わせれば「一昨日来やがれ」ということなのだろう。一番驚かされたのは以下の記述である。

 最大の懸念材料は、ほぼすべての方がテクニカル分析とかチャート分析(以下、テクニカル分析)と呼ばれる手法をとっていることです。
 これは正直言って驚きました。なぜなら、実は、この【テクニカル分析という投資法・分析手法は、外国為替市場のプロの世界ではずい分前に絶滅してしまったもの】だからです。
 おそらく今世紀のはじめには、世界中の主要な金融機関や運用会社からは消えていたはずです。成功された個人投資家のみなさんは、この事実をご存じなかったのだと思います。

 吃驚仰天である。随分前に読んだのでうろ覚えだが、結局は「ただ、値動きについてゆくだけ」みたいなことが書かれていたはずだ。通常、投資手法はテクニカル分析とファンダメンタルズ分析に大別できる。ファンダメンタルズとは経済の基礎的条件である。再度確認しよう。

 まず、誤解のないように申し上げておきます。テクニカル分析が絶滅したのは、あくまで外国為替市場です。
 さらに言うならば、「【外国為替市場の人間が、株式市場から勝手に持ち出してきて、使ってみたら大失敗だった】」という話です。わたしもその一人です。若い頃に異常なまでに没頭し、みずからの手で「役に立たない」ということを証明するハメになってしまいました。

 富田が外国為替のプロであることに疑問の余地はないが、説明能力が劣っているのもまた確かである。テクニカル分析以前にはチャートがなかったのだろうか? チャート研究はテクニカル分析そのものである。また、「ただ、ついてゆくだけ」ということはレートパネルの動きだけを見ていると思われるが、もしもそれで勝てるなら短期間で億万長者になっているはずだ。富田がやや狡(ずる)いのは自分の成績を明かしていない点にも現れている。

 実際、世界の富豪は殆どが株式による含み益や配当で富を増やしており、為替長者という存在は聞いたことがない。なぜなら外国為替は資産ではないからだ。