1冊挫折。
『自由は進化する』ダニエル・C・デネット:山形浩生〈やまがた・ひろお〉訳(NTT出版、2005年)/前々から池谷裕二〈いけがや・ゆうじ〉以外の根拠を探す必要に駆られていた(「人間に自由意志はない」こと)。デネットの本はどれも厚いので正月に取り組もうと考えた。数ページ読んで「どうも文章がしっくりこないな」と思ったら、山形浩生の翻訳であった。彼の名前を見て潔くあきらめた。文体が問題なのははっきりしているのだが、自分でもよく把握していない。主語と述語の距離感かもしれない。とにかく肌が合わない。山形訳で読み終えたことがあるのは、ミルグラムの『服従の心理』のみである。興味があるテーマだけに残念極まりない。他だと自由意志で参考になりそうなのは、『量子力学の反常識と素粒子の自由意志』『量子力学の哲学 非実在性・非局所性・粒子と波の二重性』の2冊くらいしか見当たらない。決定論だと『行為と必然性 決定論的世界観と道徳性』か。生命現象の本質は「反応」であろう。「能動性」ではない。
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