・
民主的な議員選出法とは?
・
統治形態は王政、貴族政、民主政
・
現在の議会制民主主義の実態は貴族政
・
真の民主政とは
・
理性の開花が人間を神に近づけた
・
選挙と民主政
・貴族政=ミシュランガイド、民主政=ザガットサーベイ
・
『悪の民主主義 民主主義原論』小室直樹
フランスで最も有名なレストランの案内書といえば、『ミシュランガイド』である。いろいろと問題も指摘されているが、依然として非常に権威ある案内書であることには変わりない。一方、アメリカで同じ地位にあるのは、これまた有名な『ザガットサーベイ』である。どちらも、レストランの紹介と格づけを幅広く行っている点では、似たような案内書であるように見える。ただし、両者は、似ているようで、その本質は全く違うのである。
フランスの『ミシュラン』の場合、レストランの格づけは、選び抜かれた専門家によってなされている。料理に詳しく味覚を鍛えた調査員が客を装ってレストランを回りながら、専門知識に基づいて評価を下すのである。一方、アメリカの『ザガット』では、一般読者の人気投票によってレストランの格づけが決められる。しかも、その投票権は、万人に対して同様に開かれている。誰の一票でも、一票は一票なのである。アメリカ型の民主主義は、エリートと庶民の質の差を認めない。むしろ、その差を消去することが民主的だと考えられている。だからこそ、頭数だけが問題にされるのである。おそらく、ミルやラッセルからすれば、『ザガット』的な決定法ほど、衆愚的なものはないということになろう。
【『民主主義という錯覚 日本人の誤解を正そう』薬師院仁志〈やくしいん・ひとし〉(PHP研究所、2008年)】
私が民主政よりも貴族政(エリート政治)を支持する理由がこれだ。ただし戦前のエリート(陸軍士官学校、海軍兵学校出身者)が大東亜戦争を敗北に導いた事実を忘れてはなるまい。
かつて北大医学部の高名な名誉教授が「統計学的に見れば10人に1人は頭がおかしい」と語っていたことを忘れられない。amazonレビューを参照する際も「10人に1人は頭がおかしく、もう1人は結構おかしく、また1人は少しおかしい」という前提で3/10の声は無視するよう心掛けている。あと「運が悪い人」とか「相性が悪い人」なんかもいるんだよね。
人口100万人あたりの国会議員数ランキングを見ると日本の国会議員数は少ない方だ(5.63人で168位)。個人的にはもっと減らして構わないと思う。そもそも500人で議論をするのは無理だろう。100人程度でよい。参議院は廃止して元老院を設ける。元老院は引退した政治家および専門家・学者で構成する。私は政党政治も民主政を阻害していると考える。政党はあってもいいが党議拘束は禁ずる。そして国会はカメラの出入りを自由にする。また国民が直接質問できる機会を設ける。
官僚システムと裁判システムも変える必要があろう。更に腐敗を防ぐためにはしっかりとした賃金も必要だ。