・『人は口から死んでいく 人生100年時代を健康に生きるコツ!』安藤正之
・『長生きは「唾液」で決まる! 「口」ストレッチで全身が健康になる』植田耕一郎
・『ずっと健康でいたいなら唾液力をきたえなさい!』槻木恵一
・『免疫力を上げ自律神経を整える 舌(べろ)トレ』今井一彰
・『舌をみれば病気がわかる 中医学に基づく『舌診』で毎日できる健康セルフチェック』幸井俊高
・交通事故の死亡者よりも多い窒息事故
・『肺炎がいやなら、のどを鍛えなさい』西山耕一郎
・『誤嚥性肺炎で死にたくなければのど筋トレしなさい』西山耕一郎
・『つらい不調が続いたら 慢性上咽頭炎を治しなさい』堀田修
・身体革命
歯周病は世界で一番多い病気としてギネスブックにも認定されていて、歯周病にかかっている成人は、約80%ともいわれています。(中略)
歯周病は、不治の病ともいわれています。進行を止めることはできますが、残念ながら完治はできません。しかも初期段階では自覚症状がほとんどないため、自分が歯周病だと気づいていない人も少なくありません。
歯周病は、誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)や認知症などの原因になります。さらに、重度の歯周病は、心疾患や糖尿病などのリスクも高めてしまうこともある恐ろしい病気です。
【『あなたの老いは舌から始まる 今日からできる口の中のケアのすべて』菊谷武〈きくたに・たけし〉(NHK出版、2018年)以下同】
ゲゲッ、私が通っていたところの歯科医はそんなことを言ってなかったけどな(泣)。歯周病の治療を終えてから私は本気で歯を磨くようになった。斜め45度で歯ブラシを歯茎に当て、少し食い込み気味に細かく振動させるようにブラッシングを行う。これが基本だ。
あとは唾液勝負である。意外と知られていないが唾液が豊富であれば虫歯にはならない。それが証拠に虫歯になるのは大体歯の外側である。下の前歯の裏側が虫歯にならないのは唾液が溜まっているからだ。
また、歯の欠損によって噛み合わせが失われると、全身のバランスをとることが難しくなります。結果、転びやすくなり、骨折から車椅子、寝たきりにつながりやすくなるのです。65歳以上の健康な人で歯が20本以上ある人と、19本以下で義歯未使用の人をくらべると、後者は転倒のリスクが2.5倍になるという調査結果もあります。
歯を喪って年に何度も転んでいたお年寄りが入れ歯を入れたら、翌年は一度も転ばなかったという例もあるほどです。
転ばないためには、入れ歯を使うことも重要です。
これまた驚きの事実だ。体のバランスはわずかな狂いで失われることがわかる。噛み合わせと転倒は中々結びつかない。ナースやヘルパーはよく覚えておくべきだ。
入れ歯はブラシで磨いてから洗浄液に浸け、最後は水けを拭き取り、しっかり乾燥させる。これが入れ歯の正しい手入れ法です。乾燥させることは、見落とされがちですが、菌の繁殖を防ぐには重要です。
私たちは、通常、歯ブラシは立てて置き、乾燥させていますよね。入れ歯も同じように扱うと、覚えておきましょう。
ウッヒョー! 一度も乾燥させたことがないよ(涙)。本書を読んでから早速実践している。実は上の左奥歯2本の入れ歯を持っている。長らく使っていなかったのだが歯科医から「食べる時と寝る時だけでも装着せよ」と言われた。他の差し歯にダメージが及ぶらしい。
「事故で亡くなる」と聞いて、みなさんはどんな事故を思い浮かべますか?
多くの人が想像するのが、やはり交通事故ではないでしょうか。しかし、実は交通事故よりも死亡者の多い事故があるのです。それが、窒息事故です。
不慮の事故による年間の死亡者数を見てみると、交通事故が5278件、窒息事故が9485件です(2016年「人口動態統計」厚生労働省)。
不慮の事故による死亡者数が一番多いのは、窒息事故。しかも、その数は交通事故死の約1.8倍です。
2006年に窒息事故の死亡者数が交通事故死を上回ったそうだ。悲惨な事故に目が向きがちなのは認知バイアスによるもの。しっかり咀嚼をする、汁物を先に飲まないことを心掛けるだけで防げる事故も多い。またお年寄りの同居家族はハイムリック法などを学んでおくべきだろう。
余談であるが風呂場で亡くなる人はもっと多い。「厚生労働省の研究班の発表によると、風呂場での推定死亡者数は年間約1万9000人。全国の交通事故の死亡者数が2839人(2020年警察庁発表による)なので、およそ6倍になる。大半が65歳以上で、毎年12~4月に多く発生している」(ダイヤモンド・オンライン)。備えあれば憂いなしである。