2018-09-09

読む愉しみ/『主役としての近代 竹山道雄セレクションIV』竹山道雄:平川祐弘編


『昭和の精神史』竹山道雄
『竹山道雄と昭和の時代』平川祐弘
『見て,感じて,考える』竹山道雄
『西洋一神教の世界 竹山道雄セレクションII』竹山道雄:平川祐弘編
『剣と十字架 ドイツの旅より』竹山道雄
『ビルマの竪琴』竹山道雄
『人間について 私の見聞と反省』竹山道雄
『竹山道雄評論集 乱世の中から』竹山道雄
『歴史的意識について』竹山道雄

 ・読む愉しみ

『精神のあとをたずねて』竹山道雄
『時流に反して』竹山道雄
『みじかい命』竹山道雄

必読書リスト その四

 こんなことを、あなたはもう覚えてはいないでしょう。しかし、私はあの光景を、ときどき――夜眠りに落ちる前ならまだしも、混んだ電車の中に立っているときとか、新聞を読んでいる最中などに、ちらと思いだすのです。とはいっても、こうした思い出はあまりに断片的だし、人に話して感慨をつたえるよしもなく、ただ自分ひとりの記憶にしまっているのです。

 これまでの生涯の中からのこんなきれいな思い出を、私はどれほどたくさんもっていることでしょう――。そしてそれを自分ひとりで惜しんでいることでしょう――。
 これは誰でも同じことだろうと想像します。どんな波瀾のない単調な生活をした人でも、いやそういう人であればなおさら、こうした小さな体験を大きな意味を持つものとして記憶しているのでしょう。こういうものはとらえがたく、とらえても言うことができず、言うことができても語る相手もありません。何もある場面の刹那の印象ばかりではありません。私は子供のときに、ある人が何気なくいった言葉をきいて、それをそののち10年ほどもつねに思いかえしていたことがありました。言った人が知ったらさぞおどろくことと思います。私たちの内心には、こうしたいつどこから来たかも分らないものがたくさん潜んでいるのです。
 私たちの心は、海に似ているのではありませんか。さまざまのものを中に蔵して、測りがたい深みをもった、さだかならぬ塊です。それは蒼く不断にゆれて、潮騒の音をたてています。夜に、昼に、あらあらしく嘆いたりやさしく歌ったりしています。しかし、その底に何がひそんでいるのかは自分にもよく分りません。その潮騒にじっと耳を傾けてききいると、その深みからつたわってくるのは、われらの胸の鼓動のひびきばかりです。(「知られざるひとへの手紙」)

【『主役としての近代 竹山道雄セレクションIV』竹山道雄:平川祐弘〈ひらかわ・すけひろ〉編(藤原書店、2017年)】

 少女は二つの白い卵でお手玉をしていた。家の外にはシチューにされたウサギの毛皮が吊るしてあった。多分竹山がドイツで仮寓(かぐう)していたお宅でのワンシーンであろう。「こんなこと」とはその切り取られた場面を指している。じわじわと読む愉(たの)しみが胸に広がる。感興がさざなみとなって押しては返す。奇を衒(てら)った修飾は一つもなく、文体を凝らした形跡もない。にもかかわらず何とも言えぬ優しさと温和に溢れている。同じ通奏低音で「思い出」「あしおと」「磯」と続く。文章の調子からすると女性誌『新女苑』(しんじょえん)に連載したものかもしれない。

 易(やさ)しい文章が優(やさ)しいだけで終わらぬところが竹山の凄さである。最後の一段落で何と阿頼耶識(あらやしき/蔵識)に迫るのだ。波しぶきのように浮かぶ古い思い出から意識下の深層をまさぐる知性の切っ先にただただ驚嘆するばかりである。そして最後は「胸の鼓動のひびき」という現在性に立ち返ってくる。

 竹山がイデオロギーを嫌ったのは、流動性(諸行無常)という存在にまつわる性質を固定化する政治性を見抜いていたためだと気づく。政治性は党派性に堕し、宗教性は宗派性に成り下がった現代において、与えられた理想と論理で成形された精神は一定の方向へ曲げられ、反対方向にある「きれいな思い出」を捨象してゆく。イデオロギーは感情をも操作し、情緒を損なう。

 煩悩に覆われた凡夫の思考は分別智(ふんべつち)となって世界を分断する。戦時中に暴走した帝国陸軍も、敗戦後徹底して軍部批判をした新聞や知識人も分別智の人々であった。人の心は揺れ、時代は動く。そうした安易な動きに「待った」を掛けたのが竹山道雄であった。

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2018-09-08

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目次/『人種戦争 レイス・ウォー 太平洋戦争もう一つの真実』ジェラルド・ホーン


『奴隷とは』ジュリアス・レスター
『砂糖の世界史』川北稔
『インディアスの破壊についての簡潔な報告』ラス・カサス
『ナット・ターナーの告白』ウィリアム・スタイロン
『生活の世界歴史 9 北米大陸に生きる』猿谷要
『アメリカ・インディアン悲史』藤永茂
『メンデ 奴隷にされた少女』メンデ・ナーゼル、ダミアン・ルイス
『エコノミック・ヒットマン 途上国を食い物にするアメリカ』ジョン・パーキンス
『アメリカの国家犯罪全書』ウィリアム・ブルム

 ・目次
 ・ポリティカル・コレクトネスは白人による人種差別を覆い隠すために編み出された概念

『アーロン収容所 西欧ヒューマニズムの限界』会田雄次
『人種差別から読み解く大東亜戦争』岩田温
『大東亜戦争で日本はいかに世界を変えたか』加瀬英明

必読書リスト その四
日本の近代史を学ぶ

   目次

監修者によるまえがき

序章

 香港で破られた「白人の優越」(ホワイト・スプリーマシー)
 日本人の白人に対する残虐行為
 白人側が使った人種差別の宣伝(プロパガンダ)とは
 日本は自衛のために戦った
 中国人は日本に協力した
 黄禍、再び――アジア人が力をつけはじめた

第一章 「純血の白人」以外は人にあらず

 香港での人種隔離政策(アパルトヘイト)
 頂上(ピーク)を頂点とした身分の序列
 白人なのに差別を受けた例外人種
 裕福なイギリス人を頂点とする人種階層
 色遊びが混血問題を生む
 混血――ユーラシアンへの嫌悪
 高まる日本の脅威
 日本の人種平等提案
 暗躍する黒竜会
「純血な白人」とは何か

第二章 アジアの黒人

 黒人は日本を賛美した
 黒人(ニグロ)が日本人と団結したら
 日本を賛美する黒人メディア
 親日黒人の活動は監視されていた
 日本人と黒人の間で深まる連帯
 日本の十字軍

第三章 1941年・香港

 戦争が始まると空気が変わった
 日本軍が香港へ進攻した日
 香港が日本軍の手に渡る
 イギリスが感じた第五列の脅威
 なぜ反日中国人が日本人を援(たす)けたのか
 職務よりもゴルフに興じていたイギリス軍
 白人世界の終焉(しゅうえん)

第四章 白人収容所

 征服された旧支配者
 エミリー・ハーンが見た白人収容所
 スタンレー収容所に入った白人たち
 収容所は劣悪な環境だった
 地に貶められた「白人の優越」
 収容所で生まれた共産社会
 イギリス人と白人のアメリカ人との新たな衝突
 連合国の中での人種対立
 スタンレーで発生した新たな貴族階級
 サー・ロバート・コテウォールの変節

第五章 アメリカの黒人から見た日本人

 日独は黒人を取り込む工作を始めた
 日本人の非道な行為は「白人の優越」(ホワイト・スプリーマシー)が生んだもの
 白人に擦(す)り寄る中国、白人と対決する日本
 民族平等の精神を展開する日本
 日本の工作員(エージェント)がハーレムで行なった宣伝(プロパガンダ)
「ハーレムのミカド」と呼ばれた男
 人種差別の見直しが始まった
 そして日本人が投獄されはじめた

第六章 人種関係の逆転、性の逆転

 工作員は民間にまぎれていた
 米英にとっての内なる敵「有色人」(カラーズ)
 日系アメリカ人を味方につけろ
 日系二世が受けた差別
 なぜ中国系移民は日本に協力したのか
 日英でインド人の扱いに天地の差
 女装をしたイギリス兵
 性のモラルが低下しはじめた
 変化する白人女性の地位
 収容所での女性のありかた

第七章 真白い太平洋

「大英帝国臣民」でもヨーロッパ人から差別される
 日本と結びつくラタナ運動
 南太平洋諸島での差別
 避難民として認められるのは白ジョンの大英帝国臣民のみ
 アジア人から「白豪」を守れ
 ニュージーランドへのびる日本の進攻の手
 親日派になる先住民
 米国黒人部隊との接触
 南太平洋における人種差別の変革がはじまった

第八章 「白人の優越」(ホワイト・スプリーマシー)と戦うアジア諸民族

 アジアに広がる親日感情
 日本の東南アジア占領が世界を一変させた
 アジアの新たな時代の夜明けを感じたマレー兵
 シンガポールでの日本占領によるプロパガンダ
 日本軍がシンガポールに残したもの
 ビルマ人は日本人を受け入れた
 丁重に扱われたインドネシア
 なぜインドは連合国の側に立たなければならないのか

第九章 戦争で変わる人種の構図

 日本はアメリカ黒人兵に友好的に振る舞った
 白人は日本兵の遺体を残虐に扱った
 アメリカにおける黒人と白人の衝突
 アフリカとアジアの同志の連帯
 安売りで市場を独占する日本製品に対して
 イタリアのエチオピア侵略を日本はどう見たか
 イスラムに友好的な日本
 アフリカにはアメリカ黒人兵を派兵するな
「白人の優越」が地に堕ち始めた
 アフリカ黒人兵の貢献度とは
 劣悪な状況で反乱寸前の黒人兵
 なぜアフリカの黒人を「悪魔」に仕立てあげたのか

第十章 アジアがつくる新しい人種の世界

 孫文が目指した大アジア主義
 勃興する中国のナショナリズム
 孫文の後継者、蒋介石
 蒋介石と汪兆銘の反共勢力
 中国国民党がもつ日本との太いパイプ
 共産主義はイギリスの重大な障害
 第一の敵は日本、第二の敵はイギリスという謀略宣伝(プロパガンダ)
 日本軍の残虐行為の信憑(しんぴょう)性
 イギリス撤退後のアメリカ植民地支配
 米英の対立を利用する日本
 枢軸国がはらむ人種問題の矛盾
 日独の戦争目的はまったく違う
 ユダヤ人に対し平等に接した日本
 日本とドイツの相容れない違い
 メキシコと共同歩調をとる日本

 第十一章 「白人の優越」からの覚醒

 香港で見た「白人の優越」の失墜
 中国で高まる国家の尊厳と独立主義の気概
 イギリスが中国で抱える問題
 香港は「対日協力者の天国」
 裁かれなかった利敵協力者もいた
 その日系人利敵協力者は「ビンタ狂」(スラップ・ハッピー)と呼ばれた
 日系人元死刑囚、川北(かわきた)は蛮行をはたらいたのか
 利敵協力者の裁判でも「白人の優越」は有効だった
 東京戦犯法廷は人種差別的だった
 人種差別の軟化は容易ではない
 平等への段階的改革を多くの白人は歓迎しない

訳者によるあとがき

【『人種戦争 レイス・ウォー 太平洋戦争もう一つの真実』ジェラルド・ホーン:加瀬英明監修、藤田裕行訳(祥伝社、2015年)/RACE WAR:White Supremacy and the Japanese Attack on the British Empire by Gerald Horne Copyright © 2004 by New York University】

2018-09-07

東大法学部系の憲法学者が日本を崩壊へと誘う/『憲法と平和を問いなおす』長谷部恭男


 ・東大法学部系の憲法学者が日本を崩壊へと誘う

『いちばんよくわかる!憲法第9条』西修
・『ほんとうの憲法 戦後日本憲法学批判』篠田英朗
・『だから、改憲するべきである』岩田温
『日本人のための憲法原論』小室直樹
『国のために死ねるか 自衛隊「特殊部隊」創設者の思想と行動』伊藤祐靖

 より深刻に見える問題は、そうした身分制秩序の「飛び地」に暮らす天皇が、憲法によって、日本国の象徴とされていることである(憲法第1条)。全体としては、普遍的人権を享有する平等な国民によって担われるはずの日本の憲法体制を、固有の身分に即した特殊な特権と義務を持つ天皇が象徴することには、明らかに不自然さがある。
 もっとも、この問題は、みかけほど深刻ではないという見方もありうる。象徴、シンボルとは、抽象的な観念や事態を示す具体的なモノやヒトを指す。鳩は平和の象徴であり、白百合の花は純潔の象徴であり、マクドナルド・ハンバーガーはアメリカ帝国主義の象徴であるといった具合である。ある具体的なモノを抽象的な観念や事態の象徴であると実際に考えるか否かは、人々が、その具体的なモノを抽象的な観念や事態の象徴であると実際に考えるか否かに依存する問題である。鳩が平和の象徴であるのは、そのように多くの人々が考えるという事実があるからであって、多くの人がそうは考えなくなれば、鳩は平和の象徴ではない。

【『憲法と平和を問いなおす』長谷部恭男〈はせべ・やすお〉(ちくま新書、2004年)以下同】

 私自身は憲法改正を望んでいる。特に拉致被害や竹島問題、中国共産党による領空・領海侵犯、北朝鮮による核恫喝外交を鑑みて9条を変える必要があると考えている。っていうかさ、この期に及んで「護憲派」を名乗る連中は頭がどうかしているだろ? 私はまたその成り立ちからして現憲法は容認し難い。速やかに憲法を改正して、普通の軍隊と情報機関を設けるのが当然だろう。

国益を貫き独自の情報機関を作ったドイツ政府/『菅沼レポート・増補版 守るべき日本の国益』菅沼光弘
瀬島龍三はソ連のスパイ/『インテリジェンスのない国家は亡びる 国家中央情報局を設置せよ!』佐々淳行

 長谷部恭男は東大の名誉教授。衆議院憲法審査会(2015年6月4日)の参考人質疑で与党が推薦した憲法学者でありながら、集団的自衛権に対して「違憲」を主張したことで話題となった人物だ。公明党が長谷川の推薦に関与していないとすれば(憲法審査会 長谷部教授の参考人推薦、公明は関与否定)、自民党はしっかりと内部調査をするべきだ。

 天皇陛下の立場を「身分」と捉え、鳩やマクドナルドになぞらえるような人物なのだ。しかも筆が滑ったと見えてアメリカに「帝国主義」を付けてしまっている。「私は左翼です」と名乗ったも同然だ。

 既に何度も書いている通り、日本は天皇陛下を中心とした一君万民思想があったからこそ奴隷の存在がなかった(武田邦彦の受け売り)。そうした日本の歴史を無視する者は共産主義体制か共和制を目指していると考えざるを得ない。

 憲法は、天皇がこの抽象的な存在である日本の象徴だというのであるが、それには、「国民の総意に基づく」という限定がついている(憲法第1条)。鳩が平和の象徴であるか否かが、多くの人々がそのように鳩のことを考えるか否かという事実に依存しているように、天皇が日本の象徴であるか否かも、国民の多くがそのように天皇を考えるか否かという事実に依存している。日本国の象徴たる天皇の地位が「国民の総意に基づく」というのは、したがって、当然のことがらを確認しているだけのことである。
 つまり、多くの国民が、身分制秩序のなかで生きる天皇を現在の日本の象徴と考える不自然さに気づいて、天皇を日本の象徴と考えなくなれば、天皇は日本の象徴ではなくなり、冒頭の問題も解消する。そのことを、憲法は暗に示唆していることになる。

「国民の総意に基づく」と書いてある憲法の方こそおかしいのだ。現行憲法を金科玉条のごとく崇め、その解釈をするのが憲法学者だという思い上がりが見える。「身分制秩序のなかで生きる天皇を現在の日本の象徴と考える不自然さ」と書く自分の不自然さに気づいていない。日本の伝統を「不自然」と感じるのだから長谷部は共産主義者に違いあるまい。

 長谷部は近著で「憲法学者以外の者は、憲法について語るべきではない」とまで主張している模様。

長谷部恭男教授の「憲法学者=知的指導者」論に驚嘆する – 篠田英朗

 東大法学部系の憲法学者が日本を崩壊へと誘(いざな)う。彼らは自分を高みに起きながらも国防や外交において責任を取ることがない。9条を擁護するのであれば竹島に上陸してもらいたいよ、俺としては。また彼らは北朝鮮による拉致被害をどのように考えているのか? 憲法が国民を守っていない現実をどう見つめているのか?

 文部行政による補助金の扱い方を直ちに変える必要がある。反日教授や教師がのさばっている現状は政府与党にも責任がある。

日本の憲法学が憲法を殺した」という小室直樹の指摘がよくわかった。

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ギョサン vs. ベンサン


 上がギョサンで下がベンサン(便所サンダル)である。



 履きやすさ、丈夫さ、コストパフォーマンスの高さという点でサンダル界に君臨する王者といってよい。私は長らくギョサンを愛用してきたが思い切ってベンサンも試してみた。

 ベンサンの特長はその軽さである。北海道ではサンダルのことを「つっかけ」(突っ掛け)と呼ぶのだが、まさに「つっかけ」そのもの。ギョサンからベンサンに転向する連中は軽さに魅了されたと察しがつく。またギョサンよりはクッション性もわずかながらある。ただしそこまでのことだ。

 個人的にはギョサンに軍配を上げる。運動神経がよい者であれば直ぐに気づくことだが鼻緒の操作性は微妙な動きに対応できる。クルマやギア付きバイクを運転すればたちどころに理解できる(※法令違反に該当する)。脱げかかったサンダルは足全体を前に動かす必要があるが、鼻緒の場合は親指と人差し指の2本で操作が可能なのだ。確かにギョサンは重い。重いのだがヒールが高く前傾が掛かっているためさほど気にならない。濡れた路面に対しても圧倒的なグリップ力を誇る。

 ま、要は好みだ。ギョサンのマイナス面を挙げると、長時間歩くと小さなイボイボで足の裏が痛くなる。靴下を履くと操作性が鈍くなる。この2点である。

 amazonのギョサンは高いので、私はいつも「ぎょさんネット」で購入している。松下靴店は送料が650円と高い。