2019-03-03

ジェームズ・ナクトウェイの戦争写真の衝撃


ルワンダ大虐殺の爪痕:ジェームズ・ナクトウェイ

 ・ジェームズ・ナクトウェイの戦争写真の衝撃

タンパク質と鉄分を摂り、糖質を控える/『うつ消しごはん タンパク質と鉄をたっぷり摂れば心と体はみるみる軽くなる!』藤川徳美


『精神疾患は脳の病気か? 向精神薬の化学と虚構』エリオット・S・ヴァレンスタイン
『〈正常〉を救え 精神医学を混乱させるDSM-5への警告』アレン・フランセス
『クレイジー・ライク・アメリカ 心の病はいかに輸出されたか』イーサン・ウォッターズ
『コレステロール 嘘とプロパガンダ』ミッシェル・ド・ロルジュリル
『身体はトラウマを記録する 脳・心・体のつながりと回復のための手法』べッセル・ヴァン・デア・コーク

 ・タンパク質と鉄分を摂り、糖質を控える

『心と体を強くする! メガビタミン健康法』藤川徳美
『小麦は食べるな!』ウイリアム・デイビス
『シリコンバレー式自分を変える最強の食事』デイヴ・アスプリー
『医者が教える食事術 最強の教科書 20万人を診てわかった医学的に正しい食べ方68』牧田善二
『医者が教える食事術2 実践バイブル 20万人を診てわかった医学的に正しい食べ方70』牧田善二
『DNA再起動 人生を変える最高の食事法』シャロン・モアレム
『最強の栄養療法「オーソモレキュラー」入門』溝口徹
『食事で治す心の病 心・脳・栄養――新しい医学の潮流』大沢博
『オーソモレキュラー医学入門』エイブラハム・ホッファー、アンドリュー・W・ソウル
・『自律神経どこでもリセット! ずぼらヨガ』崎田ミナ、福永伴子監修

「増やす編」のトップバッターはタンパク質を含む食品です。タンパク質の英語 Protein (プロテイン)は、ギリシャ語の「第一となるもの」に由来しています。いってみれば、生命活動の第一人者、まずもって増やす必要がある栄養素です。

【『うつ消しごはん タンパク質と鉄をたっぷり摂れば心と体はみるみる軽くなる!』藤川徳美〈ふじかわ・とくみ〉(方丈社、2018年)以下同】

 厚生労働省は22日、65歳以上の高齢者が1日に摂取するたんぱく質の目標量を引き上げる食品摂取基準に関する報告書案を示した。「フレイル」(虚弱)の発症予防を目的とした場合、65歳以上の高齢者は体重1キログラム当たり少なくとも1グラム以上のたんぱく質の摂取が望ましいとした。体重50キログラムの人ならば1日50グラム以上となる(日本経済新聞電子版 2019年2月22日)。

 たまたまプロテインに興味を持ち、あれこれ情報収集している時に見つけた書籍である。私の場合、今のところうつ病とは無縁である。基本的に精神的な落ち込みを感じることがほぼない。元々幼い頃から自己評価がそれほど高くないので軽んじられたところで「ま、仕方ないか」という程度に受け止めている。更に多少の修羅場をくぐり抜けてきたこともあり少々の苦労なら「これくらいはどうにでもなる」という心の余裕がある。ついでに言っておくと私には「寂しい」という感情が欠落している。30代で6人の後輩を喪った時に涙が涸(か)れ果ててしまった。

 そんな私ですら読んでいるのだから、うつ病あるいは気質のある人は直ちに実践するべきだ。食生活を変えるだけで精神疾患を乗り越えられるとすればこんな安上がりな方法はない。

 必須アミノ酸は、9種類のうち一つでも必要量に満たないものがあると、もっとも少ないアミノ酸に準じた量しかタンパク質がつくられません。偏って多量に摂取したアミノ酸は、すべて無駄になってしまうのです。
 このしくみは「桶の理論」として知られています。


 タンパク質はアミノ酸でできている。「桶の理論」は初耳であった。このように食事のバランスを具体的に指摘されると実に説得力がある。以下のアミノ酸スコアを冷蔵庫に貼っておくとよい。


 日本女性が鉄不足になる原因は食生活です。土壌のミネラルが減少したため、農作物から摂れる鉄分も減少してしまいました。
 一方、他国の女性、特に欧米の女性は日本女性のような鉄不足はありません。欧米では、鉄分を含む肉を日本人の3倍ほど食べます。また、欧米を中心とした50カ国以上の国では、小麦粉にあらかじめ鉄が添加されるなどの鉄補給対策がなされています。その理由は、1940年代に鉄欠乏性貧血が多く発症し、その対応に困ったという時代があったのです。この対策のおかげで、鉄不足の頻度は減少したということです。
 米国、英国、カナダ、トルコ、タイ、スリランカなどの国々で、同様の鉄不足対策がとられており、メキシコではとうもろこし粉、モロッコでは塩、フィリピンでは米、中国ではしょう油、東南アジア諸国ではナンプラーに、鉄が添加されています。

 そこはかとなく陰謀の臭(にお)いが漂ってくる。やがて訪れる高齢化社会の問題が介護であることを有吉佐和子が指摘したのは1972年のことであった(『恍惚の人』新潮社)。女性解放を謳(うた)ったウーマンリブ運動(1960年代後半から1970年代前半)をバックアップし資金提供したのはロックフェラー財団である。その目的は納税者を増やすことと、子供の教育を母親の手から学校に奪い家族を破壊することであった。これはアーロン・ルッソ監督が直接聞いた話として公言している。

 女性のための鉄分対策すら行おうとしない国家は何らかの意志で人口減少を目指しているのだろう。日本は食品に関する規制が甘くマーガリンやショートニングに含まれるトランス脂肪酸も野放し状態である。「我が家はバターだから大丈夫」というのは通用しない。飲食店や菓子類に含まれるマーガリンを避けることは不可能だ。

 よくよく振り返ってみよう。この国は自殺、交通事故死、拉致被害を漫然と見過ごし、古きよき会社制度を破壊して短期間で低賃金労働者という階層をつくることに成功した。主要上場企業の株式は外国資本に買い漁られ、会社は株主のものとなり、社長がべら棒な報酬をせしめ、従業員と家族は蔑(ないがし)ろにされてしまった。

 家族や会社内の関係性が断絶された頃から人権の名の下にステレオタイプの正義が先進国で声高に叫ばれるようになった。このポリティカル・コレクトネスを西尾幹二は「衛生思想」であり「消毒の思想」と喝破している(『国家と謝罪 対日戦争の跫音が聞こえる』2007年)。

 国家が国民を守る時代は終わった。自ら知恵を尽くして我が身を守れ。

自殺予防センター(CVV)のポスター

2019-03-01

家族の目の前で首を斬り落とされる不可触民/『不可触民 もうひとつのインド』山際素男


 ・豊かな生命力は深い矛盾から生まれる
 ・家族の目の前で首を斬り落とされる不可触民
 ・不可触民の少女になされた仕打ち
 ・ガンジーはヒンズー教徒としてカースト制度を肯定

『女盗賊プーラン』プーラン・デヴィ
『アンベードカルの生涯』ダナンジャイ・キール
『ガンジーの実像』ロベール・ドリエージュ
『中国はいかにチベットを侵略したか』マイケル・ダナム

 30年ほど前、不可触民はこのように扱われていた――

「この村の不可触民の一人が、地主の虐め方がひどいと抗議したのです。そのときは他の不可触民も一緒にいたので、地主も手を出さなかったのです。
 2〜3日後、地主の手のもの何人かがその農夫の家へやってきて、無理矢理引っ張ってゆきました。彼等はライフルや槍で武装しているので家族や仲間も手が出せなかったのです。
 そいつらは、農夫を村のホールに連れてゆき、予(あらかじ)め打ちこんであった杭(くい)にしばりつけました。
 農夫は必死に大声をあげ、助けを求めました。
 周りには“見物”の村人が総出でつめかけていたのです。家族は人びとの足にすがりついて助けを乞うたのに、だれも見向きもしなかったといいます。
 やつらは、泣き叫ぶ家族の目の前で、鶏の首を打ち落とすように、斧(おの)で農夫の首をはねてしまいました。
 しかも、その人殺し共は、屍体の始末をその農夫の家族にやらせたのです。
 わたしたちが駆けつけたときには、杭はありませんでしたが、地面は血を吸ってどす黒い跡を残していました。
 首のない亡骸(なきがら)を前に、わたしも男泣きに泣きました」
「警察は、どうしたのです?」
「きません」
「どうしてです?」
「通報するものがいないからです。暗くなって、われわれダリッツ支部に知らせにくるのがやっとだったのです」
「……」
「警察にはわれわれが届けました。村の不可触民は後の報復を怖れて警察にもいけないのです。
 われわれは、州首相にも報告書を提出しました。
 裁判にはかけられるでしょうが、地主が実刑をくらうことはまずないでしょう。その地主は大変な金持ちで、警察や政府関係者を完全に買収していますから ね。
 州政府はこの事件に関して未だに返事を寄こさず、なしのつぶてです」

【『不可触民 もうひとつのインド』山際素男〈やまぎわ・もとお〉(三一書房、1981年/知恵の森文庫、2000年)】

 私は生まれて初めて「戦争をすべきだ」と思った。「インドは滅ぶべきだ」とも思った。人道に関する罪に対して取り締まることのできる「国際警察組織」が必要だ。そうでなければ、いつまで経っても世界はチェ・ゲバラを必要とするだろう。

2019-02-28

「ブードゥー教の呪いで人が死ぬ」ことは科学的に立証されている/『精神疾患は脳の病気か? 向精神薬の化学と虚構』エリオット・S・ヴァレンスタイン


 ・精神疾患は本当に脳の病気なのか?
 ・「ブードゥー教の呪いで人が死ぬ」ことは科学的に立証されている
 ・相関関係=因果関係ではない

『迷惑な進化 病気の遺伝子はどこから来たのか』シャロン・モアレム、ジョナサン・プリンス
『〈正常〉を救え 精神医学を混乱させるDSM-5への警告』アレン・フランセス
『クレイジー・ライク・アメリカ 心の病はいかに輸出されたか』イーサン・ウォッターズ
『コレステロール 嘘とプロパガンダ』ミッシェル・ド・ロルジュリル
『身体はトラウマを記録する 脳・心・体のつながりと回復のための手法』べッセル・ヴァン・デア・コーク
『うつ消しごはん タンパク質と鉄をたっぷり摂れば心と体はみるみる軽くなる!』藤川徳美
『心と体を強くする! メガビタミン健康法』藤川徳美
『最強の栄養療法「オーソモレキュラー」入門』溝口徹
『食事で治す心の病 心・脳・栄養――新しい医学の潮流』大沢博
『オーソモレキュラー医学入門』エイブラハム・ホッファー、アンドリュー・W・ソウル
『闇の脳科学 「完全な人間」をつくる』ローン・フランク

必読書リスト その二

 生理的変化の原因として、心理社会的要因も重要であることを認めない人は、次のような例をどう説明するのか。ユダヤ教徒(あるいはイスラム教徒)たちは豚肉を食べることが禁じられている。敬虔なユダヤ教徒(あるいはイスラム教徒)が知らずに豚肉を食べ、何時間もたってから、それがなんと禁じられている豚肉だったと知らされると、身体に激しい異変が生じるという。また、「ブードゥー教の呪いで人が死ぬ」ことも、立証されている。ハーバード大学の著名な生理学者ウォルター・キャノンがこれを研究し、のちにジョンズ・ホプキンズ大学の心理生物学者のカート・リクターも調査した。ブードゥー教の信仰が行われている国では、いたって健康な人でさえ、呪いが自分にかけられたことを知ると、衰弱して死に至るということが実際に起きる。

【『精神疾患は脳の病気か? 向精神薬の化学と虚構』エリオット・S・ヴァレンスタイン:功刀浩〈くぬぎ・ひろし〉監訳、中塚公子訳(みすず書房、2008年/新装版、2018年)】

 これは脳機能によるものと個人的に考えている。多分、「これ以上生きてはいけない」というスイッチが遺伝子レベルで入ってしまうのだろう。時に思想が人を殺すという例証である。

「文をもって化す」ことで同じ物語が共有される。それが死に至る場合もあることは武士の切腹を思えば不思議なことではない。ただ呪いと恥の違いがあるだけだ。どちらも物理的な実体があるわけではなく、ユヴァル・ノア・ハラリ流に言えば「虚構」である。もっとわかりやすい例を挙げよう。

 99年12月、タンクローリーが交差点で軽トラックと激突する交通事故が起こった。軽トラックは大破し、乗っている人が出てこなかったことからタンクローリー運転手は死亡事故を起こしたと思い込み、動転して約200メートル離れた鉄塔に上ってそこから飛び降り自殺した。しかし、実際には軽トラックの運転手に怪我はなく、無免許運転だったためその発覚を恐れて車外に出てこなかっただけのことだった。(※後に事故のショックによる急性ストレス反応の発病が認められ労災認定された)

【『自殺のコスト』雨宮処凛〈あまみや・かりん〉(太田出版、2002年)】

 この運転手は勘違いによって死んだわけだ。嘲笑ってしまえばそれまでである。よくよく考えてみよう。思想・哲学・宗教は勘違いを体系化したものだろう。飛行機はおろかロケットや人工衛星が飛び交う時代になっても「天にまします我らの父」を見た人はいない。にもかかわらずそんな物語を信じている人々が世界には20億人以上もいるのである。脳とは五感情報を統合して虚構(=勘違い)を作り出す装置なのだろう。

 もう一つ紹介しよう。

 エピジェネティック効果や母性効果の不思議について、ニューヨークの世界貿易センターとワシントン近郊で起きた9.11テロ後の数か月のことを眺めてみよう。このころ、後期流産の件数は跳ね上がった――カリフォルニア州で調べた数字だが。この現象を、強いストレスがかかった一部の妊婦は自己管理がおろそかになったからだ、と説明するのは簡単だ。しかし、流産が増えたのは男の胎児ばかりだったという事実はどう説明すればいいのだろう。
 カリフォルニア州では2001年の10月と11月に、男児の流産率が25パーセントも増加した。母親のエピジェネティックな構造の、あるいは遺伝子的な構造の何かが、胎内にいるのは男の子だと感じとり、流産を誘発したのではないだろうか。
 そう推測することはできても、真実については皆目わからない。たしかに、生まれる前も生まれたあとも、女児より男児のほうが死亡しやすい。飢餓が発生したときも、男の子から先に死ぬ。これは人類が進化させてきた、危機のときに始動する自動資源保護システムのようなものなのかもしれない。多数の女性と少数の強い男性という人口構成集団のほうが、その逆よりも生存と種の保存が確実だろうから。(1995年の阪神大震災後も同様の傾向が出ている)

【『迷惑な進化 病気の遺伝子はどこから来たのか』シャロン・モアレム、ジョナサン・プリンス:矢野真千子訳(NHK出版、2007年)】

 私は「自殺」だと考える。母親の体を通して伝わるストレスを胎児は「戦争」と認識したのだろう。男児であればゆくゆく兵士となるのは確実だ。兵士とは国家のために死ぬ存在である。どうせ生まれても死ぬ運命にあるのならば、さっさと死んで無駄な養育コストを回避することが親のためになる。もっと言ってしまえば、生まれて生きるほどの価値もない世界だから胎児は自ら死ぬのだろう。

「それは、あんたが勝手に思い描いた物語だろう?」――その通り。この世は人の数だけ物語が存在する摩訶不思議な世界なのだ。



『ガン食事療法全書』マックス・ゲルソン
『べてるの家の「当事者研究」』浦河べてるの家