・『金持ち父さん 貧乏父さん アメリカの金持ちが教えてくれるお金の哲学』ロバート・キヨサキ、シャロン・レクター
・『国債は買ってはいけない! 誰でもわかるお金の話』武田邦彦
・『平成経済20年史』紺谷典子
・『税金を払わない奴ら なぜトヨタは税金を払っていなかったのか?』大村大次郎
・貨幣経済が環境を破壊する
・紙幣とは何か?
・「自由・平等・博愛」はフリーメイソンのスローガン
・ミヒャエル・エンデの社会主義的傾向
・世界金融システムが貧しい国から富を奪う
・利子、配当は富裕層に集中する
・『税金を払う奴はバカ! 搾取され続けている日本人に告ぐ』大村大次郎
・『無税国家のつくり方 税金を払う奴はバカ!2』大村大次郎
・『デジタル・ゴールド ビットコイン、その知られざる物語』ナサニエル・ポッパー
・必読書リスト その二
「今日ではお金とは抽象的な大きさにすぎません。紙幣すらだんだんと姿を消し、今日動かされているのはコンピューターの単位、まったく抽象的な数字といえるでしょう。しかし本格的な経済の問題は紙幣の発明とともに起こったと思います。紙幣には物的価値はなく、価値のシンボルなのです。紙幣の発明で問題が生じるのは、紙幣が好きなだけつくれるからで、金塊ならば好きなだけ増やすというわけにはいきません。金銀に不足した王様は、軍隊に給金が払えず、弱小化しました。周知のようにローマ帝国の滅亡もこのことが主な原因です」
【『エンデの遺言 「根源からお金を問うこと」』河邑厚徳〈かわむら・あつのり〉、グループ現代(NHK出版、2000年/講談社+α文庫、2011年)】
今考えると、やや社会主義的な印象が強い。ミヒャエル・エンデは1929年(昭和4年)11月12日生まれ。世界恐慌の引き金となったブラックサーズデイ(10月24日)の直後である。「マネーに裏切られた世代」といってよい。
16歳の時に召集令状を破り捨て、「その後、近所に住むイエズス会神父の依頼でレジスタンス組織『バイエルン自由行動』の反ナチス運動を手伝い、伝令としてミュンヘンを自転車で駆け回った」(Wikipedia)。当時のレジスタンスは共産主義者の特許である(『イタリア抵抗運動の遺書 1943.9.8-1945.4.25』P・マルヴェッツィ、G・ピレッリ編)。総本山はフランス人民戦線だ(フランス共産党 - 世界史の窓)。
1983年、河西善治が西ドイツ(当時)緑の党をモデルとした「東京緑派」(DIE GRUENEN) を結成し、参院選に東京都選挙区より出馬した。河西は人智学(シュタイナー思想)の研究家であり、西ドイツ緑の党がミヒャエル・エンデなど多くの人智学者によってできた経緯から、緑の党の思想を日本に広めることに注力していた。
【Wikipedia > 緑の党 > 日本での試み】
同盟90/緑の党は「新左翼色の濃いエコロジー政党」のようだ。カール・マルクスやフリードリヒ・エンゲルスを生んだドイツである。エンデがその影響を受けたのはむしろ当然であろう。
人智学とのつながりは初めて知った。ルドルフ・シュタイナーはもともと神智学協会のメンバーだったが、若きジッドゥ・クリシュナムルティを神の再誕とする見方に反発し、自ら人智学協会を設立した(『仏教と西洋の出会い』フレデリック・ルノワール)。
またエンデはベルトルト・ブレヒトから大きな影響を受けていたようだ(『ブレヒトの写針詩』岩淵達治編訳)。リベラルよりもやや左側に位置すると見てよい。言説にとらわれて思想的背景を見失うと、あらぬ方向に誘導されることがある。留意が必要な一書だ。
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