2018-07-11

伊藤隆の藤岡信勝批判


『政治を考える指標』辻清明

 ・伊藤隆の藤岡信勝批判

『歴史と私 史料と歩んだ歴史家の回想』伊藤隆

 新しい歴史教科書をつくる会にも発足時から参加した。理事を務め、扶桑社の中学校歴史教科書執筆者の一人となった。「つくる会」でも数少ない専門の歴史研究者として重きをなした。しかし、内紛が続いた「つくる会」に嫌気がさしたとして2006年3月に理事を辞任した。辞表の中で創設メンバーの一人である藤岡信勝を激しく批判し、「私が積極的に参加していた時期にも繰り返し内紛が繰り返されていた、その際必ず藤岡信勝氏がその紛乱の中心の当事者であったこと、それがこの会の発展の阻害要因ともなってきた」と述べた。

伊藤隆 (歴史学者) - Wikipedia

2018-07-08

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2018-07-05

アメリカに「対外貿易」は存在しない/『ボーダレス・ワールド』大前研一


『プーチン最後の聖戦  ロシア最強リーダーが企むアメリカ崩壊シナリオとは?』北野幸伯

 ・アメリカに「対外貿易」は存在しない

『超帝国主義国家アメリカの内幕』マイケル・ハドソン
『金価格は6倍になる いますぐ金を買いなさい』ジェームズ・リカーズ
『略奪者のロジック 支配を構造化する210の言葉たち』響堂雪乃

 まず、アメリカに「対外貿易」はない。アメリカは外国から物を買うための「外貨」を稼いだためしがない。ただ国内経済を拡大し、貿易相手国をのみ込んでしまえばすむからである。アメリカが海外から品物を購入すると、それは「輸入品」として記録される。貿易統計は結局のところ「国と国との境を通過する商品」を測定するものだからである。しかし、外国商品の購入に使われる資金は依然としてドル建てなので、そうした取引は、たとえばカリフォルニア産のオレンジやテキサス産のパソコンを買うのと、いささかも変わりがない。

【『ボーダレス・ワールド』大前研一:田口統吾訳(プレジデント社、1990年)以下同】

 北野本で紹介されていた一冊。後半だけ読んだ。驚くべき指摘であるが米ドルを基軸通貨とするブレトンウッズ体制(1944-71年)を思えばストンと腑に落ちる。むしろ気づかなかった自分の不明に恥ずかしさを覚える。

 アメリカは案外、大雑把でデタラメなところがある。例えば第二次世界大戦が終わる直前にソ連を引きずり込んだことが挙げられよう。その後の冷戦の種を自ら蒔(ま)いたようなものだ。ベトナム戦争もずるずると長引かせたし、湾岸戦争・アフガニスタン戦争・イラク戦争も賢明な判断とは思えない。特に湾岸戦争以降は国際資本が政治を振り回しているように見える。

 アメリカが受け取る外国からの投資についても、これはアメリカの国としての統計上は対外債務として計上されるが、その大半は利子など払う必要もなく、たとえ払ったとしても、国内の債権者に払うのと同じドル建てであり、「対外」債務とはいいがたい。
 とすれば、貿易の不均衡を「是正」する目的でドルの価値を調整するのは、無意味といわなければならない。同じ量の商品を買うのに、わざわざドル紙幣の増刷を行なうようなものだ。アメリカ国内に外国商品を買おうとするニーズが存在するかぎり、ドルの価値の調整で得られる効果はただ、輸入品の統計上の金額(ドル建て)を膨らませるだけだ。アメリカ国内に自由にこれらの商品が出回っている以上、輸入の勢いが減速することはない。
 くどいようだが、外国との貿易にドルが「決済通貨」として用いられているかぎり、アメリカには原理的に「対外貿易」が存在しないのである。それなのに政策担当者は「ドルを安くすれば貿易競争力が高まる」と信じて、ドルの価値を下げている。これでは遅かれ早かれ、ドルがアメリカの貿易相手国に決済通貨として受け入れられなくなる日が、必ずやってくる。これは大問題だ。そうるなるとアメリカは、輸入超過分の代金支払いに外国通貨を借りなければならなくなる。したがってドルを強くしておくことが、最もアメリカの利益になるのだ。「弱い通貨で輸出が伸びなくなるものなら、アルゼンチンはいまごろ世界最強の貿易国になっているはずだ」と、ベア・スターンのある研究員も首をかしげている。

 発展途上国がなぜ外貨を必要とするのか。私が理解したのはちょうど40歳になった頃だった。増田俊男の著作を片っ端から読んで初めて理解できた。詐欺師からでも学べることは多い。特に頭のいい詐欺師からは。

 アメリカの鷹揚なデタラメさを思えば当初は国力の強さから世界経済の立て直しを引き受ける気持ちでブレトンウッズ体制は始まったのかもしれない。ところがアングロサクソン特有の悪知恵(戦略)が働いた。「どれほど貿易赤字になろうともドルを印刷すりゃチャラになるわな」と。ただし経済はそれほど単純なものではないため、折に触れて広がりすぎたドルをアメリカに還流させる必要がある。で、ダウ銘柄を中心とする米株相場を意図的に釣り上げ、世界各国の資金をアメリカ市場に流れさせ、定期的にでかい会社を潰すのだ。すると流れ込んだ資金はアメリカ国内から出ることはなくなる。エンロン、ワールドコム、リーマン・ブラザースなど。

 そもそも「貿易赤字の何が問題なんだ?」という指摘もある。我々の消費を考えてみればわかるだろう。消費はすべて赤字行為である。たとえ貿易赤字でもGDPが成長することは十分可能だ。

 大前の最後の指摘は意味深である。ニクソン・ショック(1971年)以降ドルの価値が低下しているのは紛れもない事実である。そこに経済合理性だけでは推し量ることのできないアメリカの深慮遠謀があるのだろう。2020年以降になると、米ドル・ユーロ・人民元の三国志時代がくるかもね。通貨戦争は静かに始まっている。

ボーダレス・ワールド
大前 研一
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2018-07-04

武田邦彦:縁起と群れ




アコースティック哲学

マスコミのクズっぷり/『安全太郎の夜』小田嶋隆


『我が心はICにあらず』小田嶋隆

 ・パソコンの世界は「死」に覆われている
 ・小田嶋隆の正論
 ・意外とデタラメの多い新聞記事
 ・「強い本」と「弱い本」
 ・ビールに適量はない
 ・本に対する執着は、人生に対する執着に他ならない
 ・マスコミのクズっぷり

『パソコンゲーマーは眠らない』小田嶋隆
『山手線膝栗毛』小田嶋隆
『仏の顔もサンドバッグ』小田嶋隆
『コンピュータ妄語録』小田嶋隆
『「ふへ」の国から ことばの解体新書』小田嶋隆
『無資本主義商品論 金満大国の貧しきココロ』小田嶋隆
『罵詈罵詈 11人の説教強盗へ』小田嶋隆
『かくかく私価時価 無資本主義商品論 1997-2003』小田嶋隆
『イン・ヒズ・オウン・サイト ネット巌窟王の電脳日記ワールド』小田嶋隆
『テレビ標本箱』小田嶋隆
『テレビ救急箱』小田嶋隆

「そっとしておいてください」
 と遺族は言ったのだ。
 が、「〈そっとしておいてください〉と、遺族の方はおっしゃっています」
 と、記者は言った。

【『安全太郎の夜』小田嶋隆(河出書房新社、1991年)】

 私はマスゴミという言葉を使わない。だってゴミに失礼だから。ゴミは捨てられる直前まで必要とされている。一方、マスコミは事実を歪めた不要な情報でもって社会を撹乱(かくらん)する。つまりマスコミはゴミ以下の存在なのだ(←断言してしまうぞ)。

 もちろん事実を報道することに一定の意味があることは私も認めよう。だが増長した彼らは「何を報じ、何を報じないかは我々が決める」とまで錯覚し、かつては世論を誘導して大東亜戦争に至らしめた過去がある。佐藤栄作首相が退任記者会見(1972年)において新聞社を追い出したことは有名だが、この時新聞記者が首相の話に口を挟んだ事実を見逃してはならないだろう。


 各紙は3日間ほど佐藤批判に紙面を割いた。明らかな意趣返しである。さしずめ「俺たちに逆らうとどうなるか思い知らせてやる」といったところか。

 それでもまだ昭和が終わる頃までは新聞とテレビを人々は【信じて】いた。そこにあるのは全部「正しい情報」だと思い込んでいた。辞書と同じくらい信用していた。

 もともと人間のクズだったマスコミが(※「ゴミとクズは同じだろう!」という突っ込みはご勘弁を。最低という意味合いの比喩だと受け止めてくれ給え)いよいよその正体を露わにしたのは朝日新聞珊瑚記事捏造事件いゆわるKY事件であった。1989年(平成元年)のこと。私は当時、朝日新聞を購読していたのでよく覚えている。朝日新聞社は過去にも伊藤律会見報道事件(1950年〈昭和25年〉)という虚偽報道を行っている。極めつけは日本の報道史における最大の禍根といってよい「朝日新聞の慰安婦報道問題」である。1982に始まり2014年の訂正記事を出すまで何と32年の長きにわたって嘘を報じ続けた。ったく『ドカベン』かよ。

 報道はイエロージャーナリズムに変わり果てた。かつてネット上の書き込みを「便所の落書き」と評したのは筑紫哲也〈ちくし・てつや〉だが、マスコミはウンコの位置にまで低下した。


 座間の連続殺害事件でも同じことがあった。




「実名報道しないで下さい」という張り紙があったことを、実名で報道する。相模原障害者施設殺傷事件でも被害者のプライバシーは晒(さら)された。

 かつて「メディアは下水管だ」(『無資本主義商品論 金満大国の貧しきココロ』)と書いた小田嶋が、「新聞には編集という作業が伴う」と持ち上げた。ラジオ番組の発言だから新聞社をヨイショした可能性もあるが、私の眼には変節と映った。

 小田嶋の著作でおすすめできるのはアルコール中毒が極まった『イン・ヒズ・オウン・サイト』までである。内田樹〈うちだ・たつる〉に師匠と持ち上げられ、平川克美が接近してからは読むに堪(た)えない。

安全太郎の夜
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小田嶋 隆
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2018-07-01

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キアズマ (新潮文庫)
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2018-06-18

高いブロック塀は危険/『父、坂井三郎 「大空のサムライ」が娘に遺した生き方』坂井スマート道子


『国民の遺書 「泣かずにほめて下さい」靖國の言乃葉100選』小林よしのり責任編集
『大空のサムライ』坂井三郎

 ・日常生活における武士道的リスク管理
 ・少女監禁事件に思う
 ・高いブロック塀は危険

『新編 知覧特別攻撃隊 写真・遺書・遺詠・日記・記録・名簿』高岡修編
『今日われ生きてあり』神坂次郎
『月光の夏』毛利恒之
『神風』ベルナール・ミロー
『高貴なる敗北 日本史の悲劇の英雄たち』アイヴァン・モリス

日本の近代史を学ぶ
必読書リスト その一

 娘である私に関することだけでなく、父は周囲に潜む危機にも敏感な人でした。
 例えば、高いブロック塀は危険だと言うので、わが家は東京あたりでは珍しく、格子状の白塗りのピケット・フェンスで囲まれていました。父が台湾の台南海軍航空隊に配属されていた頃、租界地の洋館でこれを見て、中の芝生で遊ぶ親子の姿に憧れたことも理由の一つです。しかし、見た目はおしゃれでも、間がスカスカ空いた木製ですから、素人考えでは防御機能は低そうに思われるため、ご近所の高く立派なブロック塀と比べた母は、「うちはこれでいいんですか」と心配します。
「いや、ブロック塀はかえって危ない」
 何が危ないかというと、父が言うには、まずは古くなって倒れたりすれば、どちらに転んでも危険だし、またもし車が突っ込んだ時も、板のピケット・フェンスならなぎ倒しておしまいですが、ブロック塀はぶつかった側に倒れ込み、そばにいた歩行者も車に乗っている人も怪我させることになりかねないと言います。ましてや、日本は有数の地震国、倒れたブロック塀の下敷きになったら「死ぬぞ!」と、真顔で説明します。
 父のブロック塀攻撃はさらに続き、ブロック塀は防犯上も危険だと言い始めます。悪い奴はたかだか2メートルの塀はゆうゆう乗り越すもので、いったん入ってしまえば、塀が死角となり、外を巡回するおまわりさんからも見えなくなります。侵入した泥棒にはしめたもの、ゆっくり仕事ができるじゃないか――。
 このように、あたかも機銃の集中射撃のごとく、ブロック塀の弱点に砲火を浴びせます。
 父はこのブロック塀危険論を、母だけでなくご近所にも熱く語っていました。もしかしたら、父の集中砲火を浴びてブロック塀に変えるのを取り止めた方もいらしたかもしれません。

【『父、坂井三郎 「大空のサムライ」が娘に遺した生き方』坂井スマート道子(産経新聞出版、2012年/光人社NF文庫、2019年)】

 今朝の大阪北部地震で小学校のブロック塀が倒壊し小4女児が死亡した。坂井三郎が高いブロック塀の危険を指摘したのは50年ほど前のことだ。戦闘機乗りとして数々の修羅場をくぐり抜けてきた彼は生命に関わることをゆるがせにしなかった。危険を察知し見抜く力は如何(いかん)なく娘の子育てに生かされた。

 文明の進歩が逆に自然災害を甚大化させている。文明は効率を目指し、人々を効率に従わせる。集団の居住、集団の移動、そして集団から生まれる疎外。こうした問題は都市部において尖鋭化(せんえいか)する。

 高層ビルや自動車の内部にいると妙な安心感がある。外部の危険を捉えることは難しい。住宅も密閉率が高まり、外の音や匂いを遮断する。風向きすらわからない。

 生きることは迫りくる死の危険と戦うことでもある。少女の死を思えば我々は直ちにブロック塀対策を行うべきだろう。

2018-06-17

覇権を取り戻そうとする欧州/『プーチン最後の聖戦  ロシア最強リーダーが企むアメリカ崩壊シナリオとは?』北野幸伯


『中国・ロシア同盟がアメリカを滅ぼす日 一極主義 vs 多極主義』北野幸伯
『隷属国家 日本の岐路 今度は中国の天領になるのか?』北野幸伯

 ・覇権を取り戻そうとする欧州

『日本自立のためのプーチン最強講義 もし、あの絶対リーダーが日本の首相になったら』北野幸伯
『日本人の知らない「クレムリン・メソッド」 世界を動かす11の原理』北野幸伯

菅沼光弘

 考えてみましょう。
 1500年~1900年代初めまで、欧州は世界の政治・経済・文化の中心でした。
 覇権国家も、全部欧州から出ていた。
 スペイン→オランダ→イギリス。
 覇権国家のライバルも、全部欧州の国。
 ポルトガル→フランス→ドイツ。
 しかし欧州は、第一次・第二次世界大戦によって没落していきます。
 代わって覇権国家になったのが、アメリカとソ連。
 欧州はどうなったか? 西欧はアメリカが支配し、東欧はソ連が支配する。
 これは、誇り高き西欧のエリートたちにとって、たいへん屈辱的な状態だったのです。しかし、アメリカに逆らうことはできません。
 なぜなら、東にソ連という巨大な脅威があったから。西欧がアメリカと縁を切れば、まちがいなく「共産化」されることでしょう。
 ところが、1991年12月にソ連は崩壊した。
 これは、西欧にとって二つのことを意味していました。
 一つ目は、【「全世界に、もはや西欧にとっての脅威は存在していない」】。
 もうひとつは、【「脅威がないのだから、アメリカに支配され続ける理由はない」】。
 欧州エリートたちは、「もう一度、【アメリカから覇権を取り戻そう!】」と大きな野望を抱くようになりました。
 しかし、欧州の、たとえばドイツ、フランス、イタリア、スペインなどが一国で覇権を取るというのは、あまりにも現実離れしています。では、どうするか?
 そう、【欧州を統合し、巨大な一つの国家にしてしまえば、アメリカから覇権をうばえるだろうと】。
 フランスの著名な経済学者で、1981年~1991年まで大統領補佐官をつとめたジャック・アタリはいいます。
「通貨統合・政治の統一・東欧やトルコへのEC(欧州共同体)拡大。これらが実現できれば、欧州は21世紀【アメリカをしのぐ大国になれるだろう】」
 反対に、「【アメリカをしのぐ大国になるために、EU(欧州連合)を東欧に拡大し、共通通貨をつくるのだ】」ともいえますね。
 そして、1999年1月1日。欧州通貨統合がスタートしました。
【ユーロの誕生です】。
 当時参加11ヶ国の人口は2億9000万人、GDPは6兆3000億ドル。アメリカは2億7000万人の7兆8000億ドル。
 ついに、【ドル体制を崩壊させる可能性のある通貨が登場したのです】。

【『プーチン最後の聖戦  ロシア最強リーダーが企むアメリカ崩壊シナリオとは?』北野幸伯〈きたの・よしのり〉(集英社インターナショナル、2012年)】

 スペインは無敵艦隊でイギリスを降(くだ)した(英西戦争)。クリストファー・コロンブス(1451年頃-1506年)はイタリア出身だが、西回り航路によるインド・ジパング(日本)への航海を支援したのはスペインのイサベラ女王であった。既に多くの人々が住んでいる大陸を「新発見」するというメンタリティが白人の思い上がりを雄弁に物語る。南米に多いヒスパニックとはスペイン人の末裔(まつえい)と考えてよい(最近はラティーノと称することも多い)。

 オランダは銃を活用する戦闘を世界に先駆けた。その後、オランダ東インド会社を設立しアジアを侵略した。そして三度にわたる英蘭戦争(17世紀後半)で没落してゆく。イギリスは18世紀に産業革命を成し遂げ、七つの海を制覇する。

 まあ何が凄いかというと、内においては魔女狩りを行いながら近隣国と戦争を繰り返し、同時進行で世界各地を侵略するというその獰猛(どうもう)さである。モンゴル帝国がイギリスまで制覇してくれれば、世界はもっと穏やかな形になっていたことだろう。

 しかも白人は彼らの歴史を反省することがない。サイコパスそのものである。本来であれば日中印が手を結んで白人が共倒れするような戦略を練るべきだと思うが、中国共産党が存在する限りは無理な話だろう。

 覇権を取り戻そうとする欧州と、太平洋に進出しようとする中国の関係が気になるところだ。それからユーロに加わっていないイギリスの動向も。

 北野幸伯〈きたの・よしのり〉の著作は今のところ外れがないが、ネット文体のせいか改行が多すぎてイライラさせられる。ま、本の値段が安いから我慢するよ。

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アメリカに「対外貿易」は存在しない/『ボーダレス・ワールド』大前研一

2018-06-12

ひょっとして電池よりも安い!? 中国製激安サイクルコンピュータ


ロードバイクを走らせる前に必要な準備
ロードバイク 後輪の外し方

 ・ひょっとして電池よりも安い!? 中国製激安サイクルコンピュータ

エアロスポーク(扁平形状)にサイクルコンピュータのマグネットを取り付ける
ロードバイク~乗る前に必ずマスターしておくべきこと
ネット通販で購入したロードバイクの防犯登録とTSマーク(自転車向け保険)

 な、な、なんと266円で送料無料(※関東以外は要確認のこと)。「こっちは初心者なんだからサイコンなんか必要ないぜ」と思っていた私だって買わずにいられない値段である。取り付け方がわからないので検索したところ、あった、あった、ありましたぜ旦那。コイン電池が特殊らしく多分買い替えた方が安いと思う。基本的な機能は一通り揃っているようだ。スピード、距離、オドメーター、最高速度、平均速度、時計など。動画も見つけたので参照されよ。子供の自転車につけたら喜ばれることだろう。

SD-548C(サイコン) 簡易取扱説明:自転車を楽しくカスタマイズ!
SunDING製の安物サイクルコンピュータを買ったので装着してみた - 気まぐれソラリスの自転車弄り日記
私のジャンク箱: 300円のサイクルコンピュータ SD-548B は使えるか?









リンク切れ用:サイクルコンピュータ

2018-06-11

ロングライドにはガムテープと毛抜きを/『気がつけば100km走ってた 二代目自転車名人鶴見辰吾の自転車本』鶴見辰吾


『自転車で痩せた人』高千穂遙

 ・ロングライドにはガムテープと毛抜きを

 サドルの上はアイデアがひらめく場所でもある。「今度の演技はこうやってみよう」といった仕事がらみのこともあれば、「自転車でこんなことをしたら楽しいだろうな」と考えてみることもある。
 09年、「三代目自転車名人」に選ばれた経済評論家の勝間和代さんが、就任式のスピーチでおもしろいことを話されていた。中国に「三上」という言葉がある。文章を練るのに最も適した場所は馬上、枕上、厠上――つまり馬の上、寝床、トイレの3か所だ。そして勝間さんにとっての「馬上」は「自転車」である、とおっしゃったのだ。
 これは、ぼくも共感できた。自転車は楽しみながら体力作りができるうえに、頭の中を整理したり新たな発想を得たりするのに最適だ。
 つけ加えるなら、自転車はほかのレジャーやスポーツと違って、乗っているあいだは基本的にお金がかからない。こんなにお得なスポーツ、探そうとしてもなかなか見つからないだろう。

【『気がつけば100km走ってた 二代目自転車名人鶴見辰吾の自転車本』鶴見辰吾(実業之日本社、2010年)以下同】

 大変読みやすく鶴見の誠実で真面目な人柄が窺える。ただし夫人のことを「ぼくの奥さん」と書くのはいただけない。身内に敬語を使うのはおかしい。

 自らの体験を基にしており目配りが行き届いている。ロードバイクに乗ってみたいと考える人にとってはわかりやすい入門書だ。尚、ラベルについては書籍を「自転車本」とし、「ロードバイク」とは分けた。

 チューブに穴が開いただけなら交換すればOKだが、夏場にガラスの破片を踏んだときなどタイヤそのものがバーストしてしまうときがある。こうなったら、チューブを交換してもタイヤの裂け目からチューブがはみ出してまたパンク。いくらやっても意味がない。そういうときに、タイヤの裏側からガムテープを貼っておけば急場しのぎにはなる。ムリしなければ自走して帰って来られるだろう。保険のためと思って、ほんの何十センチかの長さでいいのでガムテープ を持っていこう。
 それから、意外に役立つのは毛抜き。道路の端を走っていると、けっこうワイヤーくずを踏みやすい。ぱっと見には気がつかないほど細かいクズがタイヤに刺さっていることがある。これを手で抜こうとしてもなかなか難しい。爪を立てても歯が立たず、なかなか抜けずに時間ばかりが過ぎてしまうことにもなりかねない。そんなとき毛抜きがひとつあるとたやすく抜けるので、とても重宝する。

 ガムテープはフレームに貼り付けて構わない。帰宅してから剥(は)がせば糊(のり)の痕(あと)が付くこともないだろう。毛抜きはナイスなアイディアだ。まだ乗っていない私が言うのも何だが(笑)。

 初心者にとってスポーツバイク専門店は敷居が高く、店員の態度が居丈高で鼻持ちならないという声も多い。自転車本では必ずといってよいほど近隣の店舗で実際にまたがって買うことを奨(すす)めているが、別にネット通販でも構わないだろう。大きな粗利率に胡座(あぐら)をかいているような店が多すぎるのだ。

 もちろん通販で購入した場合は調整が必要だ。やってもらえるかどうかは近隣のショップに電話で確認すればいい(料金も)。併せて防犯登録(義務付け/550円)とTSマーク(できれば赤色/1000円+点検費1000円前後)の取得を。

 愛好家が支える狭い世界はカルト的様相を帯びる。自転車本を何冊か読むと直ぐに気づくのは思い上がった玄人(くろうと)が素人を見下す視線である。どのような世界でも一緒と思われるが高級機種になればなるほど違いは小さいものとなる。その微妙な差がわかるかわからないかと自慢気に言葉を操る書き手が多い。

 鶴見にはそういう態度がない。走る喜びが爽やかに溢(あふ)れている。挙げ句の果てには自家用車を処分してまでロードバイクにカネを注ぎ込んでいる。チームまで作っているのだから人望もあるのだろう。



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×踏み絵 ○絵踏み


 絵踏み(踏絵というのは踏まれる絵や浮彫像のこと、踏む行為は絵踏みという)

【『みじかい命』竹山道雄(新潮社、1975年)】

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2018-06-10

虐待死した5歳女児のメモ


「ママ遅いよ」
三郷幼児放置死事件 男児なお「ママ悪くない」

 ・虐待死した5歳女児のメモ

両親逮捕、暴行死の女児「パパ、ママゆるして」 メモ残す

 東京・目黒区で5歳の女の子が父親に暴行を受けた後に死亡した事件で、女の子の両親が警視庁に逮捕されました。自宅からは「パパ、ママごめんなさい。ゆるして」という女の子の悲痛なメモが見つかりました。

 保護責任者遺棄致死の疑いで逮捕されたのは船戸雄大容疑者(33)と妻の優里容疑者(25)です。

 2人は今年1月下旬から、目黒区の自宅で長女で5歳の結愛ちゃんに対して、十分な食事を与えなかったうえ、体を殴ったり水を浴びせたりする暴行を加えた後、病院に連れて行かず、死亡させた疑いが持たれています。5歳児の平均体重は20キロですが、結愛ちゃんは亡くなった際、およそ12キロしかなかったということです。

 また、結愛ちゃんは「しつけ」と称して午前4時ごろに起床させられ、体重測定やひらがなの書き取りをさせられていたということです。

 自宅には、結愛ちゃんが両親に宛てたメモが残されていました。

「もうパパとママにいわれなくても しっかりと じぶんから きょうできないことも あすはできるようにするから もうおねがい ゆるして ゆるしてください おねがいします パパママごめんなさい ほんとうにもう おなじことしません ゆるして きのうぜんぜんできてなかったこと これまで まいにちやってきたことをなおします これまでにどれだけあほみたいにあそんだか あそぶってあほみたいだからやめるので もうぜったい ぜったい ぜったい やらないからね ぜったい ぜったい やくそくします」(結愛ちゃんの両親へのメモ)

 絵を描くのが好きだったという結愛ちゃん。

「あしたのあさは きょうみたいにやるんじゃなくて いっしょうけんめいやるんだ あしたはぜったいやるんだ」(結愛ちゃんの両親へのメモ)

 取り調べに対し、2人は容疑を認め、優里容疑者は「虐待の発覚が怖くて見過ごしてしまった」と供述しているということです。

TBS NEWS 2018年6月6日

 5歳の女の子が敬語を使用している。それは生き延びるための必死の叫びだった。脳が十分に発達していない子供は、虐待されているという事実から原因を自分に見出してしまう。無論逃げることも難しい。「逃げる」という発想ができないのだ。彼女の「約束」も「決意」も虐待する両親の耳には届かなかった。

 私は悲しみよりも、腸が捻(ね)じ切れるような怒りに駆られる。同じ目に遭わせるだけではまだまだ足りない。生まれてきたことを後悔するほどの制裁が必要だろう。

 私が既成仏教に抜き難い胡散臭さを感じるのは五逆罪に子殺しがないためだ。そこに「恩」の思想があることは理解している。例えば20歳になるまで虐待されてきた息子が満を持して親を殺した場合はどうなるのだろう? 私なら可とする。正当防衛だ。むしろそんな親は殺されるべきではないのか。

 中部経典には「アングリマーラ経」というのがあって、99人もの殺人に手を染めたアングリマーラという男がブッダと出会い、更生する様が劇的に描かれている。これもまた腑に落ちない。アングリマーラが本当に悟ったのであれば、自分の指を全て切り落とし、自殺するのが当然ではないか。ぬくぬくとブッダの傍で修行をしている場合ではないだろう。

 更に付け加えると私は少年犯罪に対しても殺人は厳正に処分するべきだと考える。チンパンジー社会でルールを無視した者はその場で撲殺される。これは群れ全体が崩壊することを避けるためのブレーキなのだろう。すなわち法の目的は社会を維持するところにあり、厳正かつ公正に行うのは当然だ。1969年、神奈川県川崎市のミッション系高校に通う学生が首切り殺人を犯した。被害者家族は音を立てるように崩壊した。一方、加害者の高校生はその後弁護士となって優雅な生活を送る(『心にナイフをしのばせて』奥野修司)。その上本人には悔悟の念が全くない。我々の社会はこれを許すのだろうか? 私は許さない。更生後の人生は被害家族のために捧げるべきだろう。

2018-06-09

鋸の復原を通して古代人と対話/『森浩一対談集 古代技術の復権 技術から見た古代人の生活と知恵』森浩一


『怒りの無条件降伏 中部教典『ノコギリのたとえ』を読む』アルボムッレ・スマナサーラ
『仕事の話 日本のスペシャリスト32人が語る「やり直し、繰り返し」』木村俊介

 ・鋸の復原を通して古代人と対話

『人はどのように鉄を作ってきたか 4000年の歴史と製鉄の原理』永田和宏
『手業(てわざ)に学べ 天の巻』塩野米松
『日本鍛冶紀行 鉄の匠を訪ね歩く』文:かくまつとむ、写真:大𣘺弘

吉川金次●そんななかで、いまから30年ほど前、いやもっと以前かな、古社寺展というのが盛んにおこなわれ、私もかならず見にいきました。そしたらね、おもしろいものを発見しちゃったんですよ。描かれている絵の鋸が、私たちがつくるような鋸とは違う。これは丹念に調べてみたら、鋸の進化が分かるにちがいない。よし、調べてやろう、という気になったんです。43歳の暮れでした。
 鋸を調べるには、まず、日本鋼(はがね)で鋸をつくる技術を正しく記録しておく必要があると気づいたわけです。それで家内に話したら、やってみたらというんです。乞食(こじき)になってもいいから、やってみようじゃないか、ノートに書いておけば、みなさんが読んで使ってくださる。それだけでもいいからやってみよう、とはじめたんです。

【『森浩一対談集 古代技術の復権 技術から見た古代人の生活と知恵』森浩一〈もり・こういち〉(小学館、1987年/小学館ライブラリー、1994年)以下同】


 言葉には責任が伴う。というわけで責任を果たしておこう。「鋸喩経」(こゆきょう)を調べて辿り着いた一冊。鋸(のこぎり)以外は飛ばし読み。サンケイ新聞大阪版に昭和58年(1983年)9月~60年(1985年)12月まで連載された「対談シリーズ 古代は語る」28回分のうち14回分を増補・加筆したもの。ネット上に書誌情報が少ないので対談者を挙げておく。永留久恵、松岡史、日下雅義、森博達、江守五夫、嶋倉巳三郎、布目順郎、久野雄一郎、清水欣吾、安田博幸、後藤和民、中尾佐助、吉川金次、三輪茂雄。

 吉川は絵巻物に描(か)かれていた鋸(のこぎり)を「見た」。何をどのように見るかで人生は変わる。我々には「見えていないもの」が多すぎるのだろう。奥方の反応はいかにも東京の下町らしい味わいがある。背中の押し方が絶妙だ。吉川は栃木県氏家(うじいえ/現在のさくら市)で鍛冶職人の家に生まれ、幼い頃から鋸鍛冶を手伝っていた。21歳で上京し、鋸の歯を直す目立て屋を始める。後に収集した鋸や製作した鋸をさくら市ミュージアムに寄贈し、「のこぎり館」として展示されている。また彼は俳人でもあった

 職人だから思い立ったら行動するのが早い。兄と弟に手伝ってくれと頼むと二人は協力すると応じる。

吉川●古代の鋸をつくるのは、その構造を理解するためです。(中略)
 古代の鋸を、いまの鋸みたいに解釈している人が多いんですが、いまの鋸のように使える道具じゃぜったいない。どうやってつくったかということを調べていくと、どういうところに使ったかも、はっきり分かってくるんです。

 構造に概念がある。

森●黄金塚古墳のころの鋸は、何を切っていたんですか。

吉川●いまの鋸のように使える道具じゃありませんね。歯を見ると、アセリもナゲシもない。

森●アセリですか。

吉川●ええ、アセリがない。アセリというのは、歯を互い違いに曲げることです。アセリがないと木質は切れません。

森●歯を互い違いに曲げるのをアセリというんですか。

吉川●齟齬(そご)という人もいるんですが、齟齬という言葉を使うのはやめてもらいたいですね。齟齬というと、くいちがいでしょう。ところが、鋸の歯はくいちがいじゃないんですよ。間に釘1本を通すとスーッと通るくらい整然としているんです。齟齬なんてことを言ったら、大工に頭を張り倒されちゃいますよ。齟齬だったら、家が建てられるはずがない。材木というのは、断面が非常に重要なんです。断面がきれいでなかったら、日本の木材建築なんてできない。その断面をきれいにするために、日本の鋸は工夫されているんです。

 思わず大笑いした箇所だ。「同志社大学の顔」と呼ばれた名物教授の森が職人の吉川に教えを請う姿も実に清々(すがすが)しい。

吉川●それから、鋸の歯はヤスリで立てたと思うでしょう。ぜんぜん違いますね。4世紀や5世紀の鋸はヤスリで歯を立てていません。タガネで立てたんです。その証拠もちゃんとつくってあります。実験してみましたから。そうすると、ヤスリと鋸は、タガネを母とし、槌(つち)を父とする同じ兄弟だったということになってくるんですよ。使い方も非常に近縁なんです。さっきも言ったように、黄金塚古墳の鋸なんか、使い方がヤスリとそっくりでした。

 頭ではなく体でわかった知識には理論をこねくり回すような無駄がない。まったく鋸みたいな人だよ、あんたは(笑)。

吉川●まあ、こうやって復原してみると、古代人たちがどんなに苦労したかということが、よく分かりますね。いまの人ならすぐにでもできるようなものでも、古代人にとっては、とんでもないことだったんでしょうね。でも、それはやっぱり、おもしろかったんでしょうね。古代人と話しているような気になるのも、そのためなんです。苦しいばっかりじゃない。ものをつくるのは、なんでもそうでしょう。そうそう、いま鍬(くわ)をつくっているんですよ。鍬なんか、考古学者は軽蔑しているみたでね。しかし、鍬は大切ですぜ。

「でも、それはやっぱり、おもしろかったんでしょうね」の一言に千鈞の重みがある。興味を追求するところに人生は開け、技術も花開く。吉川の生き様は孔子の言葉を髣髴(ほうふつ)とさせる。「これを知る者はこれを好む者に如(し)かず。これを好む者はこれを楽しむ者に如(し)かず」(『論語』)。

 森浩一は吉川との対談を振り返ってこう締め括る。

「復原をして、すっかり貧乏になりました」
 と、屈託なく笑われる吉川さんの研究を、私は、文部省の研究費を受けて“研究”している大学人や研究所などのいわゆる専門家の研究なるものと、どうしても比較せざるをえなかった。研究費をもらうどころか、生活費をさいてまでつぎこんで、学問に役立つ研究が、下町の職人の家から生まれたのである。
 対談が終わって、帰りぎわ、1回分の土量を知るために鍬をつくっていると、吉川さんが述べたとき、横から奥さんが、つぎのように言ったものである。
「いやだね、また実験だとかいって、土掘りをやらされるね。前は木こりをやらされたけど」
 どうもこれは、吉川ご夫妻の研究とでもいうべきものである。(1983年10月18日)

 人と人との出会いが誠実さに彩られていると必ず何らかのスパークを放つ。互いの脳内でシナプスが発火する様が見えるようだ。

原丈人〈はら・じょうじ〉の父と祖父


鉄オタ父子鷹と思いきや……原丈人が描く壮大な日本の未来図

 ・原丈人〈はら・じょうじ〉の父と祖父

『新しい資本主義 希望の大国・日本の可能性』原丈人

 対談動画では凝り性の鉄オタ親父みたいに紹介されているが実は博物館ができている。

Wikipedia
原鉄道模型博物館公式サイト
空前絶後の趣味人生の集大成!原信太郎と「原鉄道模型博物館」

 父親は元コクヨ専務。そして母方の祖父がコクヨの創業者・黒田善太郎である。

Wikipedia
コクヨ:「創業」の時代
コクヨ創業者・黒田善太郎の珠玉の人生訓
「商売には、いろいろな「おかげ」というものがあるものだ。商人ならこのことを絶対に忘れてはならない。」コクヨ 創業者 黒田善太郎
黒田家(大阪府): 閨閥学
原家(東京都): 閨閥学

【父の教え】ベンチャーキャピタリスト・原丈人さん 従業員への配慮、会社に返る