・『人は口から死んでいく 人生100年時代を健康に生きるコツ!』安藤正之
・『長生きは「唾液」で決まる! 「口」ストレッチで全身が健康になる』植田耕一郎
・『ずっと健康でいたいなら唾液力をきたえなさい!』槻木恵一
・『舌(べろ)トレ 免疫力を上げ自律神経を整える』今井一彰
・『舌をみれば病気がわかる 中医学に基づく『舌診』で毎日できる健康セルフチェック』幸井俊高
・『あなたの老いは舌から始まる 今日からできる口の中のケアのすべて』菊谷武
・『肺炎がいやなら、のどを鍛えなさい』西山耕一郎
・窒息を知らせるチョークサインを広めよう
・『つらい不調が続いたら 慢性上咽頭炎を治しなさい』堀田修
・身体革命
「声のかすれ」や「人とあまりしゃべらない」ことと同じなのですが、「声が小さくなること」も、のどの老化のサインです。
声帯は声を大きく出すほど大きく動きます。もともと声が小さい人は、それだけのどが老化しやすい、ということになりますし、年をとって大きい声が出せなくなった場合は、のどの筋肉が衰えているサインです。
声帯を動かす筋肉は、いくつになっても鍛えることができますし、使うほど強くなっていきます。ふだんから声が小さいと指摘される人も、大きな声を出せるように、のど筋トレを行うことをおすすめします。
【『誤嚥性肺炎で死にたくなければのど筋トレしなさい』西山耕一郎〈にしやま・こういちろう〉(幻冬舎新書、2020年)以下同】
長らく人と話をしないと声がでにくくなる。帰国した小野田寛郎がそうだった。ガラガラ声のおばあさんも多い。「声帯は内側に筋肉(声帯筋)があり、外側を粘膜(声帯粘膜)で覆っています」(声について - 東京ボイスクリニック品川耳鼻いんこう科【公式】)。だったらトレーニングにしようもあるというものだ。
みなさんはどんなときに幸せや喜び、楽しさを感じますか?
答えは人それぞれだと思いますが、「おいしいもの、好きなものを食べているときが幸せ」という方は、かなりいらっしゃるのではないでしょうか。
食欲は、性欲、睡眠欲と並び、ヒトの根源的な欲求のひとつです。「食べたい」という欲求が満たされたとき、幸福感や充足感を覚えることでしょう。おいしいものを食べたときに覚える満足感を「口福」(こうふく)と言うくらいですから、「食べる喜び」はヒトにとって最上の幸せのひとつだと私は思います。
のどが衰えて飲み込む力が低下するということは、この食べる喜びが失われてしまうことを意味します。少しずつ食べるものが限られていって、やがて自力で飲み込むことができなくなり、「口から食事を摂ることができなくなる」ということです。
生物にとって、「食べられないこと」は「死」に直結します。
人間は、自分でものを食べられなくなっても、飲み込むことができれば、介助や介護によって、口から食べる器官をかなりのばすことができます。
喉の衰えは食べる喜びを苦しみに変える。食べることが苦しみになれば、生きることもまた苦しみとなるだろう。そのストレスは生きる気力を奪い、あたかも植物のような人生を強いるに違いない。
肥田春充〈ひだ・はるみち〉は食を断って死んだ。一つの見識だと思う。
合わせて覚えておいていただきたいのが、のどがつまったときに知らせるための「【チョークサイン】」です。窒息すると息ができないだけでなく、しゃべれないので、ジェスチャーで知らせる必要があります。
チョークサインはのどを親指と人差し指で挟むだけ。万国共通なので、いざというときに合図するために覚えておきましょう。
このサインが広まれば、周囲で窒息事故が起こったとき、すぐに対処してもらえます。1分1秒を争うときだからこそ、至急の対応が必要です。
誤嚥してのどにものがつまったときには5分が勝負です。
窒息すると声が出なくなる。チョークサインは世界共通である。周囲のお年寄りに教えて欲しい。/窒息への急変対応 5ステップ | ナース専科 https://t.co/SFxKClabLf pic.twitter.com/eIG0n0ajBp
— 小野不一 (@fuitsuono) January 13, 2022
不覚にも知らなかった。是非とも周囲のお年寄りに知らせて欲しい。