2019-09-15

進歩的文化人を真正面から批判した嚆矢(こうし)/『「悪魔祓い」の戦後史 進歩的文化人の言論と責任』稲垣武


 ・進歩的文化人を真正面から批判した嚆矢(こうし)

・『「悪魔祓い」の現在史 マスメディアの歪みと呪縛』稲垣武
・『「悪魔祓い」のミレニアム 袋小路脱出へのメディアの役割』稲垣武
『こんな日本に誰がした 戦後民主主義の代表者・大江健三郎への告発状』谷沢永一
『悪魔の思想 「進歩的文化人」という名の国賊12人』谷沢永一
『誰が国賊か 今、「エリートの罪」を裁くとき』谷沢永一、渡部昇一
『ちょっと待て!!自治基本条例 まだまだ危険、よく考えよう』村田春樹
『自治労の正体』森口朗
『戦後教育で失われたもの』森口朗
『日教組』森口朗
『左翼老人』森口朗
『愛国左派宣言』森口朗

日本の近代史を学ぶ

 惨憺たる敗戦によってそれまでの神がかり的な皇国思想の迷夢から醒めた日本人は茫然自失した。大多数の知識人も喪家の犬のように右往左往した。戦後に積極、消極を問わず協力した知識人は、そのことを負目としていたうえ、戦犯扱いされる恐れもあったから、その贖罪と救済のためにも何か強力な救い主、メシアが必要だった。
 そこへ戦争に反対して17年も獄中にあったという共産党幹部が出獄し、凱旋将軍のように迎えられた。また彼等の信奉する共産主義も革命とプロレタリアートの独裁による社会主義の建設を経て、共産主義社会という千年王国が地球上に実現するという福音を説くものであったから、メシアとしては十分の資格を備えており、風にそよぐ葦のようなか弱いインテリの連中は先を争って共産主義になびいた。
 また資本主義から共産主義への移行は「歴史の必然」だとする理論も説得力があった。確かに西欧では封建制から絶対王朝、フランス革命を経て資本主義へという歴史の流れがあり、ロシア革命を契機に世界は遅かれ早かれ共産主義へ移行するとの共産主義教の坊主どもの説教は、俗耳に入りやすいものであった。そこでインテリ連中はわれがちに共産主義という天国に入れていただくための免罪符、つまり入場券を買ったのである。
 共産党に入党するのをためらった連中も、シンパになるくらいは気が楽だった。彼等が共産主義の祖国であるソ連をユートピアとして渇仰したのも自然の勢いである。

【『「悪魔祓い」の戦後史 進歩的文化人の言論と責任』稲垣武〈いながき・たけし〉(文藝春秋、1994年/文春文庫、1997年/新装版PHP研究所)】

 労作である。単行本は上下二段、文庫本は550ページのボリュームだ。進歩的文化人を真正面から批判した嚆矢(こうし)といってよいだろう。文章は冷静かつ緻密で淡々と事実を記している。安易な批判を寄せ付けない気風が滲んでいる。

 共産党幹部が出獄したのは昭和20年(1945年)10月10日に始まる。出獄した彼らは意気揚々とデモ行進を行い、連合国軍最高司令官総司令部おわします第一生命ビルの前で「マッカーサー元帥、万歳!」をした(『國破れてマッカーサー』西鋭夫、『ひと目でわかる「GHQの日本人洗脳計画」の真実』水間政憲、『林芙美子・宮本百合子』平林たい子)。共産党はアメリカ占領軍を「解放軍」と持ち上げ、GHQとの蜜月が続く。ところが共産党の声が大きくなるに連れてデモやストライキの規模が大きくなってゆく。昭和25年(1950年)5月30日、共産党が指揮するデモ隊と占領軍が東京の皇居前広場で衝突した(人民広場事件)。GHQは直ちにレッドパージを実施した。

 6月25日に朝鮮戦争が勃発したことを踏まえるとレッドパージはアメリカの都合で行われたものと考えてよい。そもそもルーズベルト政権に共産党分子がかなり侵食しており、ハリー・デクスター・ホワイトなどの高官から常勤スタッフに至るまでソ連のスパイだらけであった。こうした影響はGHQにも及んでおり半分は左派勢力であったことが判明している。

 戦後行われた公職追放は日本の保守陣営を一掃してしまった。その穴に左翼とシンパが入り込んだ。ウォー・ギルト・インフォメーション・プログラムとマルクス史観は「過去の日本を貶める」という一点において親和性が高かった。日教組や日弁連などは一種の分割統治と考えられるが、現在にまで禍根を残しているのは自民党の無作為という他ない。


祭りと悟り/『宗教批判 宗教とは何か』柳田謙十郎

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2019-09-11

反日売国奴の原型・藤原惺窩/『こんな日本に誰がした 戦後民主主義の代表者・大江健三郎への告発状』谷沢永一


・『書斎のポ・ト・フ』開高健、谷沢永一、向井敏
・『紙つぶて(全) 谷沢永一書評コラム』谷沢永一
『「悪魔祓い」の戦後史 進歩的文化人の言論と責任』稲垣武

 ・反日売国奴の原型・藤原惺窩
 ・進歩的文化人の仄めかし話法

『悪魔の思想 「進歩的文化人」という名の国賊12人』谷沢永一
『誰が国賊か 今、「エリートの罪」を裁くとき』谷沢永一、渡部昇一
『いま沖縄で起きている大変なこと 中国による「沖縄のクリミア化」が始まる』惠隆之介
『北海道が危ない!』砂澤陣
『これでも公共放送かNHK! 君たちに受信料徴収の資格などない』小山和伸
・『ちょっと待て!!自治基本条例 まだまだ危険、よく考えよう』村田春樹
『自治労の正体』森口朗
・『日教組』森口朗
・『左翼老人』森口朗
・『売国保守』森口朗

 どうか、この日本へ攻め込んできてくださいと、隣(となり)の国の朝鮮の捕虜に、熱心に頼み込んだ日本人がいた。豊臣秀吉の時代である。
 その男の名は藤原惺窩(せいか)という。有名な藤原定家(ていか)の12世の子孫である。宋(そう)の朱子の学問に敬服して儒教の徒となった。近世期における文京の祖と称せられる。

【『こんな日本に誰がした 戦後民主主義の代表者・大江健三郎への告発状』谷沢永一〈たにざわ・えいいち〉(クレスト社、1995年/ワニ文庫、1999年)以下同】

 読みにくい本である。行間から嫌悪や憎悪が滲んでいる。それでも読まなくてはならぬ一冊だ。ノーベル文学賞を受賞した大江健三郎を真っ向から批判した勇気を侮ることはできない。進歩的文化人を真正面から批判した嚆矢(こうし)が稲垣武著『「悪魔祓い」の戦後史 進歩的文化人の言論と責任』(文藝春秋、1994年)であるとすれば、本書はそれに続く第二弾といってよい。尚、「新しい歴史教科書をつくる会」が結成されたのは本書が出た翌年の1996年である。

 バブル景気が崩壊した後の1990年代半ばは日本にとって一種の真空地帯ともいうべき時期で、第二次橋本政権が構造改革を推進し(1996年)、1997年には村山内閣で内定していた消費税の増税(3%から5%へ)を実施した。ここから日本経済はデフレに陥る。国民はバブルの余韻から目覚めることができなかった。

 1990年にはワールド・ワイド・ウェブ(WWW)が構築され、Windows95や98の発売が大きなニュースとなった。一方では「右も左もない」という言葉がまことしやかに語られていたが、他方では自虐史観を糾弾する人々を右翼と蔑んでいた。

 日本が繁栄から転落に差し掛かるまさにそのタイミングで大江健三郎がノーベル文学賞を受賞した(1994年)。後になって振り返れば日本分断工作と思えなくもない。左翼に大きな発言権を与えることでバブル崩壊のダメ押しをしたのだろう。

 この悲惨な実態が、藤原惺窩には一切合財(いっさいがっさい)なにも見えなかった。彼は儒教社会のタテマエだけを信じた。書物によって伝えられる表向きの外面(そとづら)をまるごと信じて疑わなかった。愚かな妄想にとらわれたのである。どこかの外国が、実態をひたかくしにして、自国を飾り立てるための美辞麗句(びじれいく)を弄(ろう)するのを信じたとき、その国が極楽浄土のように見える。そうして、いったんある外国を無条件に崇(あが)めたとき、かえりみて我が国はダメだと蔑(さげす)み卑(いや)しむ見方が生まれる。その侮(あなど)りが極端に達すると、我が国はその理想の国によって統治されたほうがよいと考えるに至る。我が国を他国に売り渡したいと念じるようになる。その人は反日的日本人となる。売国奴(ばいこくど)となる。まことに情(なさけ)ない事態だけれど、この藤原惺窩と同じ考え方をする連中が、のちの世にもまた現れるのである。

 谷沢永一は藤原惺窩という反日売国奴の原型を通して現代の左翼の心性を炙(あぶ)り出す。「儒教社会のタテマエ」を信じる藤原惺窩と「共産主義の理想」を信じる左翼の姿が寸分の狂いもなくピッタリと重なる。死に絶えたと思われていた左翼は21世紀に入り、ネトウヨという言葉を掲げて再び蘇った。全共闘世代と戦後教育に毒されてきた常識人たちは「リベラル」と称して、自由な言動で日本を不自由にしようと目論んだ。

 1990年代に昂然と立ち上がった保守派の中でも渡部昇一〈わたなべ・しょういち〉、谷沢永一、小室直樹の3人は際立っている。



中国の核実験を礼賛した大江健三郎/『脱原発は中共の罠 現代版「トロイの木馬」』高田純

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