2022-01-10

中医学の舌診/『舌をみれば病気がわかる 中医学に基づく『舌診』で毎日できる健康セルフチェック』幸井俊高


『人は口から死んでいく 人生100年時代を健康に生きるコツ!』安藤正之
『長生きは「唾液」で決まる! 「口」ストレッチで全身が健康になる』植田耕一郎
『ずっと健康でいたいなら唾液力をきたえなさい!』槻木恵一
『免疫力を上げ自律神経を整える 舌(べろ)トレ』今井一彰

 ・中医学の舌診

『あなたの老いは舌から始まる 今日からできる口の中のケアのすべて』菊谷武
『肺炎がいやなら、のどを鍛えなさい』西山耕一郎
『誤嚥性肺炎で死にたくなければのど筋トレしなさい』西山耕一郎
『つらい不調が続いたら 慢性上咽頭炎を治しなさい』堀田修

身体革命

 中医学とは中国の医学のことです。中医学の医師は、ほぼこれと似たスタイルで診察をします。舌の観察に加えて脈診(脈をとって診察する)を重視する医師もいます。
 では、どうしてこれだけの診察で、的確な処方が出せるのでしょう。
 その理由のひとつは、舌の観察にあります。
 舌には、さまざまな情報が隠されています。色や形、苔の状態などを観察すると、体内の状態がみえてくるのです。
 中医学では、からだをひとつのつながった有機体としてとらえています。体内の状況は、何らかのかたちで体表にあらわれてきます。とくに舌は、表面の粘膜の新陳代謝が盛んで、3日ほどで新しいものと入れ替わります。ですから、舌には病気のサインが迅速に出ます。また、粘膜が薄いので、粘膜の舌の血管を流れる豊富な血液の状態がよくみえます。血液の色が、舌の色に反映されるのです。レントゲンも血液検査もない時代に、からだの中の様子を客観的に正確にとらえるために驚異的に発達した技術が、“舌診”(ぜっしん)です。

【『舌をみれば病気がわかる 中医学に基づく『舌診』で毎日できる健康セルフチェック』幸井俊高〈こうい・としたか〉(河出書房新社、2011年/ハンディ版、2016年)】

 様々な舌の状態と体の症状が紹介されている。口臭の原因とされる舌苔(ぜったい)についてはさほど問題視していない。「目は心の窓」と言われるが、「舌は体の鏡」なのだろう。

 一筋縄ではいかない。なぜなら多くの人々の舌を見る機会がないためだ。ま、親しい人から始めるしかあるまい。まずは自分の舌から始めよう。

堀江貴文「民主主義ではイノベーションのスピードに対応できない」


ハミングがウイルスを防御/『免疫力を上げ自律神経を整える 舌(べろ)トレ』今井一彰


『人は口から死んでいく 人生100年時代を健康に生きるコツ!』安藤正之
『長生きは「唾液」で決まる! 「口」ストレッチで全身が健康になる』植田耕一郎
『ずっと健康でいたいなら唾液力をきたえなさい!』槻木恵一

 ・ハミングがウイルスを防御

『舌をみれば病気がわかる 中医学に基づく『舌診』で毎日できる健康セルフチェック』幸井俊高
『あなたの老いは舌から始まる 今日からできる口の中のケアのすべて』菊谷武
『肺炎がいやなら、のどを鍛えなさい』西山耕一郎
『誤嚥性肺炎で死にたくなければのど筋トレしなさい』西山耕一郎
『つらい不調が続いたら 慢性上咽頭炎を治しなさい』堀田修

身体革命

【鼻は、いわば「加湿器つき空気清浄機」。】鼻のなかは、新聞紙1面分の広さのフィルターになっていて、表面にびっしり生えた綿毛と粘液で、空気中の細菌やホコリ、有害物質をろ過してくれています。
 また、細菌やウイルスの繁殖の温床となる「冷え」と「乾燥」が体には大敵ですが、鼻呼吸の場合、鼻から吸い込んだ空気は鼻腔で十分に温められ、加湿されて肺に送り込まれるなど、対策はバッチリです。
 さらに、鼻呼吸すると分泌される「NO(一酸化窒素)」という物質。殺菌成分でもあり、体内では血管や気管支を拡張し、血流をアップしてくれるのです。また、免疫軍団のメンバーでもある綿毛の動きも活発にしてくれます。
 自然界では口呼吸をする生きものは、人間くらいなもの。鼻のすばらしい機能をきちんと使いたいですね。

【『免疫力を上げ自律神経を整える 舌(べろ)トレ』今井一彰〈いまい・かずあき〉(かんき出版、2019年)以下同】

「NO力」を高める/『「血管を鍛える」と超健康になる! 血液の流れがよくなり細胞まで元気』池谷敏郎

 昔は田舎者が上京すると鼻毛が伸びるという話があった。札幌から出てきた私も何となくそう感じた。だって故郷にいた頃は鼻毛を抜いた覚えはないもんね。

 鼻呼吸でNOが分泌されるのは匂いと関係があるのかもしれない。

 口のなかで舌が下がると、筋肉のかたまりが下あごの上にどーんと乗った状態となって、二重あごになり、首が短くなります。ほおと口角も下がり、ほうれい線が目立つように。どんどん老け顔になってしまうのです。【舌が衰えると、顔の筋肉もどんどん衰えますから、顔全体がだらんと垂れ下がってきます。】
 二重あご(ブルドックのようなブルあご)は年齢のせい、太っているせいと思いがちですが、あごがたるむのは、「落ちベロ」が原因です。
 ベロトレはほおのたるみを引き上げるだけでなく、顔の温度を上げるため、むくみがなく血色のよいツヤ肌にしてくれる効果も。
 舌の位置と動きで、顔の形や表情まで変わってくるのですね。

 舌(べろ)トレとは大したトレーニングではない。だからといって効果を軽んじるわけにはいかない。小事を軽んじて体は衰え、やがて嚥下障害を迎えるのだから。粘膜の痛みは独特のもので我慢できるようなタイプの痛みではない。外界と直接接していることもあってダメージを受けやすい部位だ。

 アメリカ胸部学会の学術誌では、ハミングで鼻腔のNO濃度が上昇したという研究が発表されています。
 普通に鼻呼吸しているときと比べて、ハミングを行った被験者たちは、鼻腔内のNO濃度が15倍に上昇しました。
 NOには鼻腔と副鼻腔をつなぐ粘膜表面の綿毛運動を促進する作用があるため、【ハミングをするだけで細菌やウイルスの侵入を防ぎ、炎症を予防できる可能性がある】ということです。
 楽しくハミングしていれば、風邪も引きにくくなりますよ。

 英語の「Hummm」(日本語だと「うん」「ふむ」)を長く伸ばすとマントラっぽくなる。インドだと「Aum/Om」(オーム)、日本語だと「阿吽」(あうん)。有無の音も近い。あるいは南無(サンスクリット語のナマステ由来)。声帯の震えが鼻で増幅され、体全体に振動が伝わる。

同調ハミング/『心身を浄化する瞑想「倍音声明」CDブック 声を出すと深い瞑想が簡単にできる』成瀬雅春

 よい香りがする様を「鼻孔をくすぐる」と表現する。匂い分子から嗅細胞が受ける刺戟を「くすぐる」と言うのだから振動として受け止めているわけだ。

 新型コロナウイルスも鼻歌には勝てない。

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偶然の一致が人生を開く扉/『ゆだねるということ あなたの人生に奇跡を起こす法』ディーパック・チョプラ


『潜在意識をとことん使いこなす』C・ジェームス・ジェンセン
『こうして、思考は現実になる』パム・グラウト
『こうして、思考は現実になる 2』パム・グラウト
『自動的に夢がかなっていく ブレイン・プログラミング』アラン・ピーズ、バーバラ・ピーズ
『あなたという習慣を断つ 脳科学が教える新しい自分になる方法』ジョー・ディスペンザ

 ・偶然の一致が人生を開く扉

『未処理の感情に気付けば、問題の8割は解決する』城ノ石ゆかり
『ザ・メンタルモデル 痛みの分離から統合へ向かう人の進化のテクノロジー』由佐美加子、天外伺朗
『無意識がわかれば人生が変わる 「現実」は4つのメンタルモデルからつくり出される』前野隆司、由佐美加子
『ザ・メンタルモデル ワークブック 自分を「観る」から始まる生きやすさへのパラダイムシフト』由佐美加子、中村伸也
『人生を変える一番シンプルな方法 セドナメソッド』ヘイル・ドゥオスキン

必読書リスト その五

 奇跡は日常生活に現れる流れ星のようなものです。めったに見ることはできず、見つけると、何か不思議なものに出会ったような気がしてきます。しかし、流れ星はいつも空を横切っています。日中は日差しがまぶしくて気づかないだけですし、雲ひとつない暗い夜も、たまたま見上げた場所が星の通り道とは違っているから、見つからないにすぎません。
 流れ星と同じように、奇跡もわたしたちの意識を毎日のように横切っています。自分の運命がこれからどうなるのかわらからなくても、奇跡に気づくか無視するかの、どちらかを選ぶことはできます。結果は歴然としています。奇跡にきちんと目を配ってさえいれば、夢にも思い描けなかったほど驚きと刺激に満ちた人生が始まり、素晴らしい体験も増えていくのです。(中略)
 あなたの内面には、肉体や歯垢や感情を超越した純粋な可能性の「場」が存在しています。この場には不可能の文字はありません。奇跡を起こすこともできます。いえ、ここでこそ奇跡が起きているのです。あなたの内面に存在するこの場は、存在するあらゆるものだけでなく、まだ形として現れないすべてのものと関連しあっています。

【『ゆだねるということ あなたの人生に奇跡を起こす法』ディーパック・チョプラ:住友進〈すみとも・すすむ〉訳(サンマーク文庫、2007年/サンマーク出版、2004年『迷ったときは運命を信じなさい すべての願望は自然に叶う』改題文庫化)以下同】

 奇蹟はいつだって偶然訪れる。奇蹟に原因を求めれば不思議さは失われるだろう。目が見えることも不思議だ。耳が聴こえることも奇蹟だ。しかし我々はそのように感じない。感性が汚れているためだ。

 奇蹟は人生に光彩を与える。瞬時に驚きが歓びが満ち溢れ、過去も未来も洗い流して現在を見つめさせ、欲望や迷いを一掃する。「不思議だなあ」と思える瞬間こそが幸福なのだろう。

 流れ星の喩(たと)えもわかりやすい。そもそも日中に星が見えない不思議すらも我々は失念している。

 わたしは10年以上もの間、偶然の一致(シンクロニシティ)こそ人生を導き、形づくっていく原動力であるという考えに魅了され続けてきました。

 通常は「共時性」と訳されるシンクロニシティだが「偶然の一致」の方が腑に落ちる。コンピューティングとは計算の謂(いい)であるが、脳がこれほど計算外のことを喜ぶ事実を思えば、脳は単なる計算機ではないのだろう。

 五感もまた計算するために働いているが、美しい絵画を見たり、好きな音楽を聴く時、我々の感覚は明らかに計算から外れている。統合された情報が生み出す創発現象か。

 偶然の一致の意味を理解して、人生を送るようになれば、心の奥に横たわっている無限の可能性の場につながることができます。つながった瞬間、奇跡が起こりはじめるのです。これが「シンクロディスティニ(運命を変える偶然の一致)」と呼ばれる状態です。この状態に置かれると、すべての願望が、花が咲くように、自然に実現するようになります。しかしシンクロディスティニを起こすには、物質的な世界に出現する複雑な“偶然の一致のダンス”に気づくだけでなく、心の奥深い場所にも赴かなくてはいけません。ものごとの性質を深く理解し、わたしたちの宇宙をたえず創(つく)り出している知性の泉に気づかなくてはなりません。奇跡が訪れたときには、自分を変えていくチャンスを、どこまでも追い求める意思をもつことが肝心なのです。

 本書を読んで私の中で一番変わったのは浄土宗浄土真宗(念仏)に対する評価である。ま、この歳になって勉強する気は更々ないが、「他力」を侮ってきたことを反省した。

 ただし私の場合、還暦を前にしてまだまだ血気盛んなところがあるため、「座して死を待つよりは、出て活路を見出さん」(諸葛孔明)姿勢に変わりはない。

 

マラソンで成功するのは「計算ができる」ランナー/『ランニング王国を生きる 文化人類学者がエチオピアで走りながら考えたこと』マイケル・クローリー