2021-08-10

歩幅と認知症の相関関係/『足裏を鍛えれば死ぬまで歩ける!』松尾タカシ、前田慶明監修


『病気の9割は歩くだけで治る! 歩行が人生を変える29の理由 簡単、無料で医者いらず』長尾和宏
『病気の9割は歩くだけで治る!PART2 体と心の病に効く最強の治療法』長尾和宏
『ナンバ式!元気生活 疲れを知らない生活術』矢野龍彦、長谷川智
『足・ひざ・腰の痛みが劇的に消える足指のばし』湯浅慶朗
『本当に必要な「ゆるスクワット」と「かかと落とし」』中村幸男

 ・歩幅と認知症の相関関係

『5秒 ひざ裏のばしですべて解決 壁ドン!壁ピタ!ストレッチ』川村明
『ベッドの上でもできる 実用介護ヨーガ』成瀬雅春
『実践「免疫革命」爪もみ療法 がん・アトピー・リウマチ・糖尿病も治る』福田稔
『足の裏は語る』平澤彌一郎

身体革命
必読書リスト その二

 2017年の厚生労働省の人口動態統計によると、【転倒や転落などによって命を落とした人の数は年間約9600人。】これは交通事故によって命を落とした人の数(約5000人)より多い数字です。
 また、命を落とすほどではなくても、転倒すると「寝たきり」へとつながる可能性が高まります。

【『足裏を鍛えれば死ぬまで歩ける!』松尾タカシ、前田慶明〈まえだ・のりあき〉監修(池田書店、2018年)以下同】

 少し調べた。


 転倒・転落で死亡するのは頭部打撲が原因か。溺死は風呂。水溜まりに顔をつけて死んだ場合も溺死となる。死は日常のそこここにあるということだ。また、寝たきりの要因となるのは骨折である。特に高齢者の場合、わずかな期間で骨折→入院→寝たきりとなる。たとえ大腿骨を骨折したとしても入院させないのがよろしい。病院だと動けないのもさることながら、コミュニケーションの乏しさが認知症を促進させる。

 高齢者の事故は家の外よりも家のなかで起こっているのです。
 しかも、家庭内での事故発生場所の第1位は、階段でもお風呂場でもなく、居室で、その割合は45%にもなります(2017年の内閣府の高齢社会白書より)。加齢により足腰が衰えると、わずかな段差でも転んでしまうのです。

 50代になると誰もが実感することだろう。この私ですらそうだ。本書で紹介されている足指じゃんけんや、腿上げ、大腰筋強化が必要だ。

 最近のさまざまな研究によって、【「歩くスピードが遅くなる=認知症の危険度が高くなる」】という関係が明らかになっています。とくに注意したいのが、歩くテンポより歩幅です。東京都健康長寿医療センター研究所の研究によると、歩幅が狭い人は、そうではない人よりも認知機能が低下する危険性が2.8倍も高くなるということです。

 常歩(なみあし)だと歩幅が狭くなるので判断しにくい。フロントランジやバックランジの動きを確認するのがよさそうだ。

 私はどちらかというと、自分のためではなく高齢者を手助けするために運動の勉強を行っている。そこそこ知識は集積されてきたので、そろそろ近所にチラシでも配布しようかと思っているところだ。賢く生きれば認知症はいくらでも防ぎようがある。愚か者は後悔の海に沈みながら死ぬしかない。

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