・『人は口から死んでいく 人生100年時代を健康に生きるコツ!』安藤正之
・『長生きは「唾液」で決まる! 「口」ストレッチで全身が健康になる』植田耕一郎
・『ずっと健康でいたいなら唾液力をきたえなさい!』槻木恵一
・ハミングがウイルスを防御
・『舌をみれば病気がわかる 中医学に基づく『舌診』で毎日できる健康セルフチェック』幸井俊高
・『あなたの老いは舌から始まる 今日からできる口の中のケアのすべて』菊谷武
・『肺炎がいやなら、のどを鍛えなさい』西山耕一郎
・『誤嚥性肺炎で死にたくなければのど筋トレしなさい』西山耕一郎
・『つらい不調が続いたら 慢性上咽頭炎を治しなさい』堀田修
・身体革命
【鼻は、いわば「加湿器つき空気清浄機」。】鼻のなかは、新聞紙1面分の広さのフィルターになっていて、表面にびっしり生えた綿毛と粘液で、空気中の細菌やホコリ、有害物質をろ過してくれています。
また、細菌やウイルスの繁殖の温床となる「冷え」と「乾燥」が体には大敵ですが、鼻呼吸の場合、鼻から吸い込んだ空気は鼻腔で十分に温められ、加湿されて肺に送り込まれるなど、対策はバッチリです。
さらに、鼻呼吸すると分泌される「NO(一酸化窒素)」という物質。殺菌成分でもあり、体内では血管や気管支を拡張し、血流をアップしてくれるのです。また、免疫軍団のメンバーでもある綿毛の動きも活発にしてくれます。
自然界では口呼吸をする生きものは、人間くらいなもの。鼻のすばらしい機能をきちんと使いたいですね。
【『免疫力を上げ自律神経を整える 舌(べろ)トレ』今井一彰〈いまい・かずあき〉(かんき出版、2019年)以下同】
・「NO力」を高める/『「血管を鍛える」と超健康になる! 血液の流れがよくなり細胞まで元気』池谷敏郎
昔は田舎者が上京すると鼻毛が伸びるという話があった。札幌から出てきた私も何となくそう感じた。だって故郷にいた頃は鼻毛を抜いた覚えはないもんね。
鼻呼吸でNOが分泌されるのは匂いと関係があるのかもしれない。
口のなかで舌が下がると、筋肉のかたまりが下あごの上にどーんと乗った状態となって、二重あごになり、首が短くなります。ほおと口角も下がり、ほうれい線が目立つように。どんどん老け顔になってしまうのです。【舌が衰えると、顔の筋肉もどんどん衰えますから、顔全体がだらんと垂れ下がってきます。】
二重あご(ブルドックのようなブルあご)は年齢のせい、太っているせいと思いがちですが、あごがたるむのは、「落ちベロ」が原因です。
ベロトレはほおのたるみを引き上げるだけでなく、顔の温度を上げるため、むくみがなく血色のよいツヤ肌にしてくれる効果も。
舌の位置と動きで、顔の形や表情まで変わってくるのですね。
舌(べろ)トレとは大したトレーニングではない。だからといって効果を軽んじるわけにはいかない。小事を軽んじて体は衰え、やがて嚥下障害を迎えるのだから。粘膜の痛みは独特のもので我慢できるようなタイプの痛みではない。外界と直接接していることもあってダメージを受けやすい部位だ。
アメリカ胸部学会の学術誌では、ハミングで鼻腔のNO濃度が上昇したという研究が発表されています。
普通に鼻呼吸しているときと比べて、ハミングを行った被験者たちは、鼻腔内のNO濃度が15倍に上昇しました。
NOには鼻腔と副鼻腔をつなぐ粘膜表面の綿毛運動を促進する作用があるため、【ハミングをするだけで細菌やウイルスの侵入を防ぎ、炎症を予防できる可能性がある】ということです。
楽しくハミングしていれば、風邪も引きにくくなりますよ。
英語の「Hummm」(日本語だと「うん」「ふむ」)を長く伸ばすとマントラっぽくなる。インドだと「Aum/Om」(オーム)、日本語だと「阿吽」(あうん)。有無の音も近い。あるいは南無(サンスクリット語のナマステ由来)。声帯の震えが鼻で増幅され、体全体に振動が伝わる。
・同調ハミング/『心身を浄化する瞑想「倍音声明」CDブック 声を出すと深い瞑想が簡単にできる』成瀬雅春
よい香りがする様を「鼻孔をくすぐる」と表現する。匂い分子から嗅細胞が受ける刺戟を「くすぐる」と言うのだから振動として受け止めているわけだ。
新型コロナウイルスも鼻歌には勝てない。