・『一生元気でいたければ足指を広げなさい』湯浅慶朗
・高齢者の必須科目
・『足腰が20歳若返る 足指のばし ゆびのば』今井 一彰
・『足裏を鍛えれば死ぬまで歩ける!』松尾タカシ、前田慶明監修
・『「筋肉」よりも「骨」を使え!』甲野善紀、松村卓
・『本当に必要な「ゆるスクワット」と「かかと落とし」』中村幸男
・『あなたの歩き方が劇的に変わる! 驚異の大転子ウォーキング』みやすのんき
・身体革命
手を入れるときのポイント
足指の根本にすきまを作る
手の指を足指の間に入れるときには、足指の根本まで押し込まないで、根本にすきまができるようにしてください。
すきまができることによって、根本を前後に動かしやすくなります。
足指の先が、手の指の間から出ない程度の握り方でけっこうです。
足指をつかむときのポイント
力を入れないで軽くつかむ
足指は、軽くつかんでください。力を入れてはいけません。
伸ばすときのポイント
優しくゆっくり伸ばす
足指をそらすときも曲げるときも、力はほとんど入れません。優しく、ゆっくりです。
私が患者さんにして差し上げると、「えっ、こんなに軽くて効果が出るんですか?」と皆さんが拍子抜けするぐらいです。
ストレッチの効果を高めたいと思うと、つい力を入れがちです。しかし、強くやると、かえって効果は出ません。
人間の体は、強い力で刺激すると、無意識に見を守ろうとして、逆に筋肉が緊張します。場合によっては足を痛めたりします。
【そらして伸ばしたら、その状態をしばらく保持することが重要です。健康な人なら5秒、症状のある人は長めにするといいでしょう】。
【『足・ひざ・腰の痛みが劇的に消える足指のばし』湯浅慶朗〈ゆあさ・よしろう〉、監修今井一彰(マキノ出版、2014年)】
健康のために一番効果があるのは筋トレである。次にヨガ、そしてウォーキング・ランニング・水泳・自転車で、最後がストレッチとなる。甲野善紀は筋トレを否定しているが彼が重視する骨は鍛えようがない。あるとすれば踵落としくらいなものだろう。加齢に逆らえるのは筋肉だけだ。
ランニング・水泳・自転車は有酸素運動で心肺機能の強化に目的がある。ただし強い負荷は心臓にダメージを与える。マラソンランナーは短命だ。平均寿命が6年短いというデータがある。更に腎機能が低下することも判明している(マラソンブームに医師が警告!いま中高年を襲う「突然死」のリスク:週刊現代)。
私は人間の健康は狩猟時代に鍵があると考えているが、それを超える負荷はかえって健康リスクになる可能性が高いと見ている。運動部やプロスポーツ選手が繰り返し行う練習やトレーニングは体の特定の部位を破壊するまで続けられる。健康とは中道だ。体が発する声に耳を傾ければ自ずと答えは出る。
足は体を支える土台である。だが残念なことに多くの人々が【きちんと立てていない】という。自分でも驚いたのだが私は「かがみ指」だった。普段、ギョサンを履いているのが原因だろう。沖縄県民は島ぞうりというビーチサンダルを履く人が多いので、やはりかがみ指が顕著だという。
少し考えれば理解できるが足指が床や地面を捉えていないと足の裏がバランスを取るため微妙に歪む。これがそのまま膝の角度を狂わせ、骨盤を歪めるわけだ。基礎が歪んだ建物を想えばよい。
足指伸ばしは1日5分行えばよく、外反母趾やO脚も矯正できると書かれている。真っ直ぐに立つことができない状態で筋トレを行えば、基礎の歪んだ建物を高層化するようなことになりかねない。
今井本を必読書に入れる予定だが、足指伸ばしに関しては上記3冊のどれを読んでも構わない。書かれていることは一緒だ。やり方は簡単だ。片方の足を曲げてもう片方の膝の上に置き、足と反対側の手の指を足指と組んで上下に動かすだけだ。やってみるとわかるが退屈なストレッチだ。私は瞑想のつもりで行っている。高齢者の必須科目であることは言うまでもない。