・信用創造のカラクリ
・帝国主義による経済的侵略
・『エンデの遺言 「根源からお金を問うこと」』河邑厚徳、グループ現代
・『円の支配者 誰が日本経済を崩壊させたのか』リチャード・A・ヴェルナー
我々の社会における「信用」とは何であろうか? 本来であれば人柄が織りなす言葉や行動に対して向けられるべきものだが、実際は違っている。資本主義社会における信用とは、「どれだけのお金を借りることができるか」という一点に収斂(しゅうれん)される。信用=クレジット(credit)。つまり、“与信枠”を意味する。もちろん、ヒエラルキーの構成要素もこれに準じている。
資本とはお金のことだ。で、お金は銀行にある。資本主義経済において銀行は心臓の役目を担っている。続いて銀行の機能を紹介しよう。
一言でいえば、「銀行とは、準備預金制度のもとで信用創造を行う業態」のこと。話を単純にすれば、「銀行が日銀に金を預ければ、その1000倍貸し出しても構わないよ」(※「準備預金制度における準備率」〈500億円超〜5,000億円以下〉を参照)という仕組みになっている。上手すぎる話だ。私にも一口乗らせて欲しい。
すると理論的には以下のようなことも可能となる――
例えば、銀行は1ドルの資本につき、12ドルの貸付をするかもしれない。なぜこれが可能かと言えば、貸し出された資金は使われるか、再び銀行システムに預けられるのかの、いずれかだからだ。使われた場合、その資金は再び使われるか、再び預けられる。貸し出された資金はすべて預金として戻ってくるため、再び貸し出すことができる。理論的には、1ドルの資本で世界中の貸付金を賄うことも可能だ(実際にこれを試みる人たちもいる)。
【『ギャンブルトレーダー ポーカーで分かる相場と金融の心理学』アーロン・ブラウン:櫻井祐子訳(パンローリング、2008年)】
2007年7月27日からマーケットにサブプライムショックが襲い掛かった。そして昨年9月15日に米大手証券会社のリーマン・ブラザーズが破綻し、世界最大の保険会社AIG(アメリカン・インターナショナル・グループ)が危機に見舞われた。
一連の出来事を、「週刊スモールトーク」のR.B氏が絶妙な例えで解説している――
ここで、今回の問題を整理しよう。個々は複雑だが、全体はいたってシンプルだ。身なりのいいセールスマンが、「100円+50円」と書かれた紙切れを売りさばいていた。曰く、
「この証書を100円で購入すると、1年後には150円になりますよ」
「集めたカネで宝くじを買って、それで支払うつもりです」
「大丈夫かって?」
「ご心配無用。保険をかけてありますから」
「宝くじにはずれても、保険会社が払ってくれますよ」
こうして、セールスマンはこの紙切れを、世界中に売りさばいたが、運悪く? 宝くじははずれてしまった。ところが、あてにしていた保険会社は、額が多すぎて払えないという。金融世界を守る最後の砦が、いとも簡単に崩壊したのである。
【「世界恐慌I ビッグ3ショック」】
結局のところ、問題の本質は「信用バブル」にあったという鋭い指摘だ。
色々とネットを調べていたところ、物凄い動画を発見した。私がダラダラと何かを書くより、こちらを見た方が100倍以上も有益だ。タイトルは「Money As Debt」(負債としてのお金)。メディアが絶対に指摘しない資本主義システムの欺瞞が暴かれている。→「Money As Debt」
・学校の先生が絶対に教えてくれないゴールドスミス物語
・ロスチャイルド家
・「ロックフェラー対ロスチャイルド」説の研究
・ある中学校のクラスでシャーペンの芯が通貨になった話
・マネーサプライ(マネーストック)とは/『洗脳支配 日本人に富を貢がせるマインドコントロールのすべて』苫米地英人
・『アメリカ:自由からファシズムへ』アーロン・ルッソ監督
・『モノポリー・マン 連邦準備銀行の手口』日本語字幕版
・『Zeitgeist/ツァイトガイスト(時代精神)』『Zeitgeist Addendum/ツァイトガイスト・アデンダム』日本語字幕
・ファイナンシャル・リテラシーの基本を押さえるための3冊
・サブプライム問題と金融恐慌
・モンサント社が開発するターミネーター技術/『自殺する種子 アグロバイオ企業が食を支配する』安田節子
・マネーと民主主義の密接な関係/『サヨナラ!操作された「お金と民主主義」 なるほど!「マネーの構造」がよーく分かった』天野統康