・『エコノミック・ヒットマン 途上国を食い物にするアメリカ』ジョン・パーキンス
・環境・野生動物保護団体の欺瞞
・環境ファッショ、環境帝国主義、環境植民地主義
・「環境帝国主義」とは?
・環境帝国主義の本家アメリカは国内法で外国を制裁する
・グリーンピースへの寄付金は動物保護のために使われていない
・反捕鯨キャンペーンは日本人へのレイシズムの現れ
・有色人捕鯨国だけを攻撃する実態
・『ショック・ドクトリン 惨事便乗型資本主義の正体を暴く』ナオミ・クライン
・『アメリカの国家犯罪全書』ウィリアム・ブルム
・『人種戦争 レイス・ウォー 太平洋戦争もう一つの真実』ジェラルド・ホーン
・必読書リスト その二
目的にも大中小の種類がある。仏教ではこれを「上品(じょうぼん)・中品(ちゅうぼん)・下品(げぼん)」(九品〈くほん〉)と表した。現在使用している上品(じょうひん)・下品(げひん)の語源である。
私が言いたいことはこうだ――小目的のために大目的が利用されてはいけない。そりゃそうだろう。今日、明日の何かのために人生を棒に振っていいはずがないのだから。
動物保護運動の大目的は美しい。だが中身はといえば、保護の対象となる動物は意図的に選び抜かれ、自分達の暮らしにマイナスの影響が及ばないものに限定されていた――
クジラ、アザラシ、象、海亀……。これらの動物に共通しているのは神秘性があり、十分な愛玩性を備えていることだろう。ペットにはできないが、観賞用としては野生動物の中では上位を占める。
このような動物が有色人種によって無駄に殺され、資源が絶滅に向かっているとのキャンペーンは、欧米諸国で広く深く、そして急速に受け入れられた。そして「この動物を保護するために寄付を」との呼びかけに数百万人が反応した。グリーンピースは、80年代に年間約200億円のカネを集めている。だが、このカネは動物の保護に使われることはなく、組織の拡大と新たなキャンペーンへの経費に充てられた。
【『動物保護運動の虚像 その源流と真の狙い』梅崎義人〈うめざき・よしと〉(成山堂書店、1999年)】
これが連中のやり方だ。誰も反対できない大義名分を掲げておいて、中目的・小目的はやりたい放題。しかも、環境問題・気候変動対策として国家予算が割り振られている現在においては、その気になればいくらでも金を引っ張り込むことが可能だ。
人間の脳は納得させられると洗脳状態に陥る。自分の概念になかったテーマや問題を突きつけられると、なぜか逆らい難くなる性質を持っている。キャンペーンはお手の物だ。動物が殺される場面の背景に悲しい音楽を流せば、間違いなく人々の同情を集められる。プロパガンダ。
ノーマン・G・フィンケルスタイン著『ホロコースト産業 同胞の苦しみを「売り物」にするユダヤ人エリートたち』(三交社、2004年)によれば、ドイツがユダヤ人に対して行った戦後の賠償金の大半が被害者の手に渡らず、ユダヤ人組織が収奪しているという。
嘘にも大中小がある。大きな嘘は見抜くことが難しい。