・『日本の秘密』副島隆彦
・『ある明治人の記録 会津人柴五郎の遺書』石光真人
・『守城の人 明治人柴五郎大将の生涯』村上兵衛
・『自衛隊「影の部隊」 三島由紀夫を殺した真実の告白』山本舜勝
・『消えたヤルタ密約緊急電 情報士官・小野寺信の孤独な戦い』岡部伸
・『日本のいちばん長い日 決定版』半藤一利
・『機関銃下の首相官邸 二・二六事件から終戦まで』迫水久恒
・『昭和陸軍謀略秘史』岩畔豪雄
・会津戦争のその後
・昭和天皇に御巡幸を進言
・瀬島龍三を唾棄した昭和天皇
・田中清玄の右翼人物評
・『陸軍80年 明治建軍から解体まで(皇軍の崩壊 改題)』大谷敬二郎
・『軍閥 二・二六事件から敗戦まで』大谷敬二郎
・『徳富蘇峰終戦後日記 『頑蘇夢物語』』徳富蘇峰
・日本の近代史を学ぶ
・必読書リスト その四
もう一つ彼(※中曾根康弘首相)に言っているのは、付き合う人間を考えろということです。彼の周りにはいろんな人間がいましたからねえ。
例えば瀬島龍三がそうだ。第二臨調の時に彼は瀬島を使い、瀬島は土光さんにも近づいて大きな顔をしていた。伊藤忠の越後(正一元会長)などは瀬島を神様のように持ち上げたりしていたが、とんでもないことだ。かつて先帝陛下は瀬島龍三について、こうおっしゃったことがあったそうです。これは入江さんから僕が直接聞いた話です。
「先の大戦において私の命令だというので、戦線の第一線に立って戦った将兵達を咎(とが)めるわけにはいかない。しかし、許しがたいのは、この戦争を計画し、開戦を促し、全部に渡ってそれを行い、なおかつ敗戦の後も引き続き日本の国家権力の有力な立場にあって、指導的役割を果たし、戦争責任の回避を行っている者である。瀬島のような者がそれだ」
陛下は瀬島の名前をお挙げになって、そう言い切っておられたそうだ。中曾根君には、なんでそんな瀬島のような男を重用するんだって、注意したことがある。私のみるところ瀬島とゾルゲ事件の尾崎秀実は感じが同じだね。
【『田中清玄自伝』田中清玄〈たなか・きよはる〉、インタビュー大須賀瑞夫〈おおすが・みずお〉(文藝春秋、1993年/ちくま文庫、2008年)】
かような人物が「昭和の参謀」と持て囃(はや)され、2007年(平成19年)まで生きた。これが「日本の戦後」であった。その狡猾と無軌道ぶりこそ戦後日本の歩みであった。国防を蔑(ないがし)ろにしながら経済一辺倒の政治を国民の支持し続けた。安倍政権は戦後レジームからの脱却を目指したが、瀬島龍三の影響を払拭していなかった。日本の弱さ、デタラメさがここにある。
祖国を貶(おとし)める反日勢力を一掃できるかどうかに日本の命運が掛かっている。作家風情の丸山健二が三島由紀夫を小馬鹿にするような風潮を見逃してはならないのだ。戦後教育の巧妙な刷り込みに気づかぬ国民が国を亡ぼすと銘記せよ。